難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

人工内耳の最初の「聞こえ」方(3)

2007年12月04日 23時42分55秒 | 人工内耳
071204_2127~001.jpg人工内耳の聞こえ方について、医師と意見交換した。

1)人工内耳は有毛細胞5万個対22個の電極ではないこと。
ラビット。聞こえるか聞こえないかの情報だけでも2の22乗の種類がある計算になるのではないか。

医師。実際には数段階の信号を各電極が発信するので、もっとかなりの情報量がある。

2)補聴器と併用した人工内耳の聞こえ
医師、ラビット。補聴器の聞こえは過去に聞いて記憶した音や言葉を探して「聞こえる」が人工内耳は聞こえの蓄積を始めたところ。

ラビット。人工内耳は聞こえた音を補聴器の聞こえの蓄積データから探してもないので探し続けているためだろう。それで疲れるのだ。

3)音と声のデータの脳内蓄積
医師。音や声のデータの蓄積が進めば聞こえるようになる。
今は、補聴器のデータ、人工内耳の音データ、両方合わさった音のデータの3種類を蓄積している。

ラビット。人工内耳でピピーガガーが聞こえても何かは分からないが気になっている。これは言葉として分からないだけで、人工内耳は確実に音や声を聴神経を通じて脳にデータを蓄積していると思われる。
その証拠に、最初は全く「聞こえなかった」人の声が手話付きで話していると少しピピーガガーと聞こえるようになった。
外国語は意味が分からなくても聞いているとある日突然「聞こえる」と言われているのと似ている。

4)人工内耳の可能性
医師。人工内耳は補聴器の限界を越えて聴覚を機能させることが出来る。
補聴機器という範疇では補聴器と人工内耳は同じ。
人工内耳をメインにして、補聴器を補助的に使うようにしたい。
ラビット。人工内耳で今まで聞き慣れた音楽などを聞き直してみたい。


しばらく使っていると、金属のぶつかるカンカンという音やPHSで聞く時報のポーンはポーンと聞こえた。

話声は何を言っているかは全く分からないがピピーガガーは聞こえている。

看護師に呼ばれたのも何かは分からないがカーテン越しに聞こえた。


ラビット 記



人工内耳の最初の「聞こえ」方(2)

2007年12月04日 23時41分19秒 | 人工内耳
071204_1759~001.jpg一通り終わって、いよいよ人の声だがSTの先生が「聞こえますか」と言われるがピポパの音しか聞こえない。
高い音は聞こえるが低い音は聞こえないようだ。
これでずーっと聞くとなるとうるさく感じる。

再調整して聞いてみると、ピピーガガと聞こえる。
部屋にいる4人のうち一番高い声の女性の声が口の動きに合わせてピピーガガーと聞こえる。
男性の医師の声は呼び掛けられたのも分からない。
うるさくないようにと話したのでちょっと小さめだ。

医師の説明で、うるさいのを無理に我慢して聞くのではなく負担のない音を聞いて慣れるようにすれば良いとのことでこのままにする。


機械や付属品の説明を聞いたが皆高価なものばかりだ。
マイクカバーの裏には汗防止のゴアテックスが貼ってあり冬で三ヶ月、夏で一ヶ月交換するというが4個で4200円だ。
生活全般で少し節約をしないとならない。


ラビット 記
(続く)



人工内耳の最初の「聞こえ」方(1) 

2007年12月04日 23時39分49秒 | 人工内耳
071204_1614~001.jpg今日、人工内耳の調整をした。いわゆるマップを作成した。
これは22本の電極の一つ一つに対して、どの位の電流値で聞こえ始め、どのくらいで適当な音として聞こえるかを確認する。

検査室に、STの先生、立ち会いの医師とメーカーの技術者、家内、要約筆記者と入る。これで狭い部屋はいっぱいだ。

最初の音がピーという音が頭の中で聞こえた。
おっ、聞こえたという感じだった。

微かに聞こえたら合図をするのだが耳鳴りと重なっているのか高い音は聞こえない。何回聞こえたかを指で叩いてカウンとし回数で知らせることにした。

次は大きくしていってどのくらいまでがうるさくなく聞こえる音を知らせる。
どういう音か表現を求められたが難しい。特に高い音はピーでは言い表せない。
「ち」の「い」を取った音とか「ピー」と「プー」の間の音とか言ってみた。


ラビット 記
(続く) 



これから人工内耳の「音入れ」

2007年12月04日 14時07分46秒 | 人工内耳
071204_1029~001.jpg朝から病室に入り、STの先生と医師から説明を聞いた。

人工内耳は「コンツゥア」という名称で電極部分が蝸牛のらせんに沿ってカールしているものだ。
このカールによって電極が聴神経に近くなって、刺激が伝わりやすい特徴があるそうだ。

この病院では私のような両耳を補聴器と人工内耳で聞こえを図るのは新しい治験になるということだった。
医師、STとメーカーの技術者、私のチームの努力で良い結果が得られるようにしたい。

「私たちの音入れ」とアメリカの友人に言ったのもこの理由だ。


ラビット 記 



ベネズエラのテレビに手話通訳が

2007年12月04日 13時34分49秒 | 生活
071203_2314~001.jpgベネズエラでは憲法改正の国民投票が行われ、その結果の報道でベネズエラのテレビでチャベス大統領が演説している時に手話通訳がワイプで出ていた。

日本の丸いワイプではなく、四角いワイプだった。

デジタル放送でオンデマンドの手話放送は出来なくても、ワイプでの手話放送を要求していかなくては。


ラビット 記