活動の日々

自閉症スペクトラム関連を中心とした、対外的な活動を綴っていきます。

療育機関の選び方

2013-02-18 | 日記
当ブログをご覧頂きありがとうございます。尾串光康です。


令和3年10月18日追記
この記事がたくさん読まれておりますので、療育機関の選び方(2)もご覧ください。セットとして記載しているつもりです。
また、ひまわりの会10周年~療育機関の見つけ方~もご覧いただけたら嬉しいです。



先日、とあるクライエントと、療育終了後に少し時間が合ったので雑談をしていたところ、教え子の保護者の方が「自分や子どもに合う場所を探すのって運ですよね。」とおっしゃっていました。

そこで、クライエントに対して言ったことは、ブログの記事として、不特定多数の方にお伝えして良いかと思ったので、今回のタイトルとなりました。

私が思うには、とりあえず良いと思ったところが複数あるのであれば、経済的な問題を除けば、複数利用しても構わないと思っています。
なぜなら、保護者の方ははじめは素人ですし、判断基準がないからです。

「複数の機関を平行しないでください」と言う療育機関・・・気持ちは分かりますが、それは私は単なるエゴだと思います。だってクライエントの自由ですから。


NPO法人すくすくの一時あずかりを利用されている方が、私の発達相談に来られて、(一時あずかりを利用されている方は、2ヶ月に一度発達相談をあずかりの時間内に、希望により受けることができます)、特定の行動に対してアドバイスをし、2ヵ月後に再度いらっしゃった際に、

「幼児期のころに療育は受けてきましたが、子どもの成長を感じることができずに、子どもの成長を諦めていました。しかし、やっぱり子どもは成長していくんですね。」

ということをおっしゃっていました。


ここで、私が何を言いたいかと言うと、1つの療育機関が「療育そのもの」であると思って欲しくないということです。

つまり、私が複数の機関を利用されても良いと思う理由は、利用されてみることで、どの方法が最も効果的であるかが分かることもあると思うからです。

実際に私が代表である、NPO法人ひまわりの会を利用されている方でも、そういったケースはあります。
しかも、面談の際に複数利用されることは、当会では問題はありませんとお話します。(ただ、ひまわりの会、すくすくともに個別療育の受付は終了しており、空きの見通しが立たないため、そういったことを言うことすらできていませんが・・・。)

私のところだけを利用されている、それはそれで嬉しいですが、別の機関と平行されて利用され、当会が良いといわれるのも嬉しいです。


ただ、これは本旨からは若干それますが、その際に、「ひまわりの会」で1つお約束していただいていることは

「複数の機関を利用されることで、家庭で、保護者の方が介入をおろそかにするのはやめてください。他の機関がなんと言おうと、家庭でのより望ましい介入は、最も子どもを成長させる上で効果的です。そして、そのためのひまわりの会ですから、そこだけはお約束ください。」

ということです。

沢山の療育(回数)を受ければ良い、そう思っていれば、今のひまわりの会のシステムはありません。ひまわりの会では、保護者の方との連携が最も大切だと考えています。そして、保護者の方と協力して一緒に進めていきたいと考えています。

だからこそ、ひまわりの会のホームページにも書かれていますが、保護者の方に療育の実践を見ていただきます。

環境(独立変数)が変われば個(従属変数)も変わる。これABAの基本的な考え方です。
すなわち、子どもの生活の基盤である家庭での介入がより望ましければ、子どもはより成長していきます。

それに沿って、ひまわりの会は療育を行っています。