活動の日々

自閉症スペクトラム関連を中心とした、対外的な活動を綴っていきます。

療育風景(3)

2013-04-30 | 療育
当ブログをご覧頂きありがとうございます。尾串光康です。

ブログの更新が遅れてしまいました。その間(2日程度ですが)も、ブログを訪問してくださっていた方がいらっしゃったことは非常に嬉しく思います。
今、5月からのペアレントトレーニングの資料作りに勤しんでいます。

資料は、もちろん過去の講座に基づいて作成しているのですが、文章表現など、あれよこれよと考え、更新しているうちに、資料として作成したい項目がどんどん増えて行き、気が付いたら時間内に終わらないほどのレジュメになって行きそうになるのを、簡潔にするためにそぎ落としていく作業を行わなければなりません。

連続講座ですから、単発での講座よりも、より細かく資料作成もできるのですが、それでも時間は限られています。その時間内で、より良いものをと考え、資料を作成しています。


ところで、ブログの本題です。療育風景(1)からしばらくたち、その後「お買い物」がどのようになったか、気になる方もいらっしゃるかと思い、また、「お買い物」(今回は自動販売機)の指導が「達成」し、後は保護者の方が引き継ぐ形となりましたので、「自動販売機でのお買い物の、達成の際の、指導場面の写真」の写真を貼ります。



*この写真の著作権を私と写真の教え子の保護者は放棄していません。よって、いかなる場合においてもこの写真を使用することを固く禁止します。

私の都合上、この日は開始が遅くて、また、机上での課題とも平行していることから、変則的に夜になってしまいました・・・が、小学生ですから、たまには・・・と言うことにしてください・・・。

もう全部自分でできています。ここでまでくるのに、私が直接指導した回数は5回程度です。

後は、財布の向きを意識しないとお金が落ちてしまいますので、そこは基本の指導方針は確立していますので、指導の回数によるものですので、保護者の方に場数を踏んでいただくのみです。もちろん、その指導経過は随時ご報告いただきますが。

自動販売機でのお買い物の1回目の指導の際では、ベースをとるために、補助を控え、観察重視でした。その際には、自動販売機の前に立っても、財布を出すことが困難でしたが、今では当たり前になっています。
それが、今では「お財布を出す」ことはもちろん「お釣りをとる」ことも、「お金を入れる」ことも、当たり前になっています。
そして、もちろんお買い物の「味」をしめて過剰にお買い物をしようとすることもしません。

指導を効果的に進めることができれば、この結果は当たり前です。

効果的な指導とは、個の発達の分析と、個にあった目標設定と、適切なアプローチによって成り立っています。
そして、効果的な指導を行なうためには、保護者の方との協力が不可欠です。

保護者の方が疑心暗鬼では、この結果に到達することは困難だったでしょう。

子どもが生活している、その基盤である家庭、保護者の方との協力こそが、臨床では最も大切であり、適切な行動を「日常」に活かす最もダイレクトな方法です。

そして、今回の指導もその結果です。

私の指導の回数が少ないのに、ここまで獲得したのは、私が作成したプログラムどおりに保護者の方が行ってくれたからです。

次の目標もすでに決まっています。それに基づいて指導し、保護者の方と協力するのみです。

ところで、上に机上での課題と記載しましたが、もちろん机上での課題も定期的に行っています。

指導の場を写真を取ることは非常に困難です。なぜなら、私も、保護者の方も、子どもも集中しているからです。
しかし、いずれ機会があれば、机上での課題の風景もブログに掲載したいと考えています。

この記事を書いた後、また私が代表を行っているひまわりの会での資料の作成が待ち構えています。

私が大好きなお菓子を資料作りの休み時間に食べることを動機として、もう一踏ん張りです。来週に完成することを目標として・・・。

講座の振り返り(25年4月18日(木)NPO法人すくすくにて)

2013-04-21 | 日記
当ブログをご覧頂きありがとうございます。尾串光康でございます。

早速ですが、NPO法人すくすくでの講座「自立とは」が終了しました。

内容的には決して「聴きやすい」内容では無いようなタイトルではありましたが、NPO法人すくすくの利用者はもちろん、私が代表であるNPO法人ひまわりの会の利用者や、地域の療育機関に貼ってあったポスターなどをご覧頂き、お越しいただいた方もいらしたとのことでした。

今回の講座のポスターは、前回の講座に引き続いて、近隣の園、学校や地域の療育機関、保健センター、診療所や、銀行までにも貼っていただいたとのことでした。

お越しいただいた方、ご協力いただいた皆様へ御礼申し上げます。

そして、下に貼る画像が講座に関する画像です。



参加者が来る前の写真です。普段はこのスペースで預かりを行っています(個別療育・音楽教室・相談は別室で行っています)。



これが私です。この場面は講座の後半の初めの部分だったかと思います。


この画像の著作権は、私とNPO法人すくすくのものであり、いかなる場合を持ってもこの画像の無断転載を厳禁とします。


今回講座にあたって配布した資料の総数、なんと27ページです。27ページを2時間で行うには、非常に大変で、時間との闘いでしたが(後半の部分で「時間が無い」と連呼してしまいました・・・)、本当は後10ページは追加したい内容がありました・・・。

その意味でも講座は非常に大変です。本当に伝えたい内容のみを伝え、細かい部分を省いていかなければならないのです。
伝えたいことをピックアップして、いかにそれをわかりやすく伝えるのかが、講師にとって最も重要な1つであるでしょう。

また、特に私のように臨床をメインとしている人間には、より一層大変であると思えるかと思います。

なぜなら、本当に子どもに合った対応を説明するためには、必ず問診をとらねばなりません。
しかし、それは叶いませんので、その意味でも、聴いていただいている方がより分かりやすいように資料を作って、話をする、そこが講座を行うにあたって大切なことと考えています。

しかし、もちろん講座にも意味は非常にありますよ。

なぜなら、例えば、すでに療育を受けている場合でも、特に私共が担当しているお子さんの保護者の方が聴いた場合でも、療育の時間の中では、そのお子さんの話をメインとするわけで、その対応の根底にある法則の説明をする時間よりも、お子さんに合わせたハウトゥーが重視されます。講座では、数々の技法の「根底」の説明が重視されるのですから、今後の助言が保護者の方にとって非常に浸透しやすくなります(これは、これまでの経験上でも確信している部分です)。

また、資料を見ながら、話を同時に聴くことができ、その話は資料を、事例などを用いてより細かく伝えるものですから、いわゆる「読み間違い」がなく、資料に書かれている大切な部分がより一層分かりやすくなります。

上記の意味においても、特に臨床家が足りない今日、講座は療育の普及の意味でも、非常に重要かと考えています。


次の私の講座は、NPO法人ひまわりの会で開催します。

すでに講座の参加者募集は締め切りとなり、本格的な準備の真っ最中です。

ひまわりの会で行う講座は連続的なものです。伝えたいことをより細かく話していくために、連続での講座も良いものです。

また、徹夜の日々が続きますが、気候の変化が著しいため、体調管理にも、より気をつけていかねばなりません。

皆様も、御身体ご自愛くださいませ。

療育の風景(2)

2013-04-15 | 療育
当ブログをご覧頂きありがとうございます。尾串光康です。

先日の当ブログの記事で「療育の風景」なるタイトルで記事を掲載しましたが、その際に「お買い物」と「キックスケーター」の指導と記載していましたが、キックスケーターの指導場面の写真をまだ掲載していなかったので、今回は「キックスケーターの指導場面」について掲載します。



*前回も記載しましたが、この写真の著作権を私と写真の教え子の保護者は放棄していません。よって、いかなる場合においてもこの写真を使用することを固く禁止します。

この場面は、もちろんキックスケータの場面です。キックスケーターの「加速」をプロンプト(手助け)しているところです。
乗り方などはほとんど指導していません。私の乗り方を何回か見せたらすぐに乗り方を覚えていました。

乗り方をあまり教えなくても達成できたのは、前回(療育の風景)にも記載したように、模倣を重点項目として幼児期に指導していたので、モデリングで様々なことが獲得しやすくなっているからです。
なお、模倣は幼児期の指導において最も大切です。なぜなら、模倣は社会性を向上させる課題にもなり、また、学習(お勉強だけではありません。物事を獲得する広い意味です)を行う上で非常に有効だからです。

後は、早く片足で地面を蹴ること。なので、早く地面を蹴ることを教えるために、「加速」の練習をしています。

そして、この練習、写真の教え子が自分から練習したいと意思表示をしたので教えています。

以前の記事でも記載しましたが、キックスケーターを購入したのは保護者の方ですが、「キックスケーターを教えるために」買ったのではありません。必ず興味を持つものと確信し、現時点で子どもが達成しやすい玩具を購入しようとした結果、キックスケーターになったのです(自転車や車などに興味を持っていたことが理由の1つです)。

そしたら、購入したその日から興味を示し、少し見本を見せたらすぐに乗り方を覚えました。

幼少期から様々なものに興味を持ち、様々なものへトライできていたわけではありませんよ。
様々な「不安」に対して激励し、行動させ、しっかりと褒めて達成させてきた賜物です。

ここで強調したいことは、いわゆる「興味を持って様々なことへ挑戦できたのは、この子だったから」では無いということです。

もちろん、獲得までにかかる時間には個人差があるでしょう。興味の内容も、できることも個人差があって当然です。
しかし、興味の幅を広げ、毎日の生活の中に動機を持ち、自分で自分のことを、その生活領域と発達領域の中で決めていく、いわゆる「自己決定」の力をはぐくませることは必ずできます。

療育で最も私自身が「楽しい」と思うこと、それは的確なアプローチによって、「行動が改善する可能性が常にある」ということです。

不安無く、様々な楽しみを見出し、適応的な行動によって充実した生活を過ごすことができる、これが最も大切です。
そして、そのために「指導計画」と「課題学習・プログラム」があり、認知の向上、それは課題の結果としてついてくるものです。


と、こんな内容の話も、いよいよ今週にNPO法人すくすくで開催する講座「自立とは」でお話していきます。

もう講座は準備万端です。後は当日を楽しみにしています。

今回も、NPO法人すくすくの近隣の学校や診療所、保健センターなどにパンフレットが貼ってあるようです。
ご協力いただいた皆様へ、この場でも御礼申し上げます。

4月18日の講座について(NPO法人すくすくにて)

2013-04-08 | 日記
当ブログをご覧頂きありがとうございます。尾串光康です。

4月18日(木)10:00から開催する講座の調整、打ち合わせが最終段階になりました。
後は、細かい見直しなどのチェックのみとなりました。

講座のタイトルは、すでにご存知の方も多いかと思いますが、「自立とは」です。

自立とは何か、何をやるべきなのか、はっきりと分かりやすくお話します。

こういった講座の内容は、あまり他で開催していることは記憶にありません。
しかし、私は最も大切な内容だと考えています。

「○○の教え方について」「□□のやめさせる方法」のほうが興味を持ちやすいでしょう。しかし、方法だけを知っていても、その方法をより個人と成育暦にあわせ、的確なアプローチを提案するためには、充分な問診が必要です。
なぜなら、各家庭によって育児方法が、同じようで異なることが多いのです。
充分な問診無くして、子どもの行動を改善できるのであれば、書籍で充分でしょう。それが困難だからこそ、相談があり、臨床があります。

講座の意味は、この分野の人間が伝えたい、大切なことを知って欲しいという目的が大切です。

何を伝えたいのか、そして、様々な発達領域や年齢のお子さんの保護者の方に何をどう伝えるか(内容によっては年齢などを限定する場合もありますが)が講座で最も大切なことです。

今回、私が講座を通して望むこと、その一番は、「一人ひとりの保護者の方が、講座が終了した後、自身のお子さんへの関わり方の方針をどう考えて行けば良いか」です。
そして、その結果、今の関わり方をどのように変化していけば良いのかをご理解いただくことがねらいです。

そして、もう1つは、「ゴール」(到達点)をご理解いただきたいということです。
ゴールについては、臨床家たるもの知っていて当然ですが(答えは1つしかないからです)、どこでも聞かないと、教え子の保護者の方から伺います。
確かに、臨床中には、子どもへの指導とアセスメント(評価)、保護者の方からの質問に答えるだけで、時間的に精一杯だったりします。
その意味でも、今回の講座は大切に考えています。

だからこそ、様々な年齢層の保護者の方に聞いてもらっても大丈夫な内容と言えます。

小さいお子さんの保護者の方にはもちろん、大きいお子さんの保護者の方にも是非聞いてもらいたい、そんな内容になっています。


NPO法人すくすく

なお本講座は無料です。上にNPO法人すくすくのリンクを貼っておきますので、興味があればチラッとご覧ください。

NPO法人ひまわりの会ホームページリニューアルとNPO法人すくすくの車

2013-04-01 | 日記
当ブログをご覧頂きありがとうございます。尾串光康です。

ブログの更新が少し遅れてしまいました。
その理由は、ホームページリニューアルのための、ホームページに記載する文章の確認やら、4月のNPO法人すくすくでの講座の書類のチェックをしていたからです。

そして、その努力の甲斐もあり、私が代表を務めているNPO法人ひまわりの会のホームページがリニューアルされました。

ひまわりの会が設立され、長い時間がたちましたが、今の今まで初めにできたホームページを基に、更新に更新を重ねて今に至り、その結果総ページ数が150を超えてしまっていました・・・。
そんな見づらいホームページでしたが、それなりに好評だったんですよ。特に設立してから間もなく会をご利用いただいている方々には。

しかし、「見やすいですか?」と尋ねると、「・・・・・。」というような感じで、なればこそと思い、リニューアルに踏み切りました。
以前のホームページをご覧頂いている方は、見やすいと言ってくれることを願います。まだ今日リニューアルされたばかりなので、まだ誰にも聞いていませんが・・・。

昔のホームページは思い入れがあるので、ファイルに保存しておき、初心を忘れないためにも、たまには見ようかな?なんて考えています。


ところで、お話は変わりますが、私が顧問を担当しているNPO法人すくすくの車の写真が届いたので下に貼っておきます。
この写真はまだお店にある写真ですが、本日納車だったらしく、すでにNPO法人すくすくの駐車場にあるそうです。

実際に送迎支援が始まるのは、運転の練習やら、車に貼るステッカーの準備やらで、早くて5月からになるそうです。

そして、私は、これから送迎に関するマニュアルの作成に追われそうです。
保護者の方、子ども、指導員にとって、より安心した環境作りは、NPO法人すくすくでの私の職務でもありますからね。