活動の日々

自閉症スペクトラム関連を中心とした、対外的な活動を綴っていきます。

前回の続き~今度は保護者向け(毒舌ですが)~

2015-02-23 | 日記
当ブログをご覧いただきありがとうございます。尾串光康です。

前回の記事「NPO法人すくすくでのオリエンテーション~オリエンテーションの意義(同業者向け)毒舌ですが~」では、広い意味での同業者に向けて記載した記事でした。そして、今回は、保護者向けの記事を毒舌で?記載しようと思います。

子どもへ「より良い指導を」と思うのであれば、他機関との連携は必要不可欠でしょう。それは、保育園・療育センターなどに通う幼児の場合もそうでしょうし、学校・支援校に通う小学生・中高生も然りでしょう。
また、教育機関だけではなく、放課後支援などの場所であっても、他の施設であってもその必要性はあります。

そして、連携が必要であれば、おのずと「交渉」も必要になります。

「交渉」の中では、「どのようなニーズがある」のか、また、それを「どのようにして叶える方法がある」のか、などが主になるでしょう。
そのような交渉を行う中では、保護者に「求められる」ことがあることを実感しています。
それについて、大まかな内容を以下に記載します。


①先生・指導者へ敬意を表すること
つまり、「クレーム」にならないことが大切です。
「やるのが当たり前だろう」などと言っては必ず失敗しますし、成功しても一時的な物でしょう。
「クレーム」を言って一時的に「すっきり」することはできるかもしれません。しかし、それは一時的なもので、それが達成された後、次どのようにしていくのかなどの話し合いがそもそもできません。そうなれば、成長のための階段を1歩上ったのは良いですが、そのまま継続してもうまくいきません。
その理由は、子どもは「簡単すぎることでも不適応を起こす」からです。
そうならないようにするためには、建設的に先生とチームになって子どもを成長させることが大切になるのです。
そうであれば、チームの一員としての敬意を表するべきなのです。

私のように、一人ひとりの保護者の方と契約する立場にある人間は、保護者の方のニーズに適うことができなければ契約を終了します(それをしない自称専門家が多すぎますが)。
しかし、特に教育関係者の方は、組織に属し、上司の決定によって行動が左右されますから、それが困難なわけです(だから私の場合、教え子の交渉の場合、教頭先生、校長先生へ談判することがあるのですが)。
そこをご理解したうえで「交渉」を行わなければ、結果として望んだものにはなりえません。


②先生のニーズを聴くこと
上記にも重なるものですが、先生が子どもに対して「どのように指導したいのか」に耳を傾けなければなりません。
どういった「課題」に重点を置きたいのかを理解したうえで、それを基盤としたうえで「枝葉」をつけていかなければ、いつまでたっても交渉は「平行線」で、すなわち連携は上手くいきません。


③わかりやすく伝えること
そもそも「教育関係者=専門家」と考えることが間違っています。
今日、教育関係者が受けられる講習などは、一般向けの講習とさほど変わらず、それ故1つの分野を極めた方が先生になっていること自体が非常に稀なのです。
それ故、例えば5W1Hのように、簡潔に話すことが大切なのです。
私が思うに、私のペアトレを受けてきた方は、場合によっては先生以上に知識を持っている方も少なくありません。
それは、わが子のために勉強してきたからでしょう?この分野の指導者と呼ばれる人間すべてが同じ気持ちで勉強してきたとは考えないほうが良いでしょう。


④家庭内でも実践しているということ
例えば、家では一切トイレトレーニングをしないのに、学校などでトイレトレーニングを行い、効果が出なければ先生の責任、それは色々な意味で難しいでしょう。
「独立変数の変化によって従属変数を操作する」、すなわち特定の場所での指導は、特定の場所にいる個体を変化させることができます。つまり、学校での指導は学校で・家での指導は家で、というのが原則です。
そうではあっても、指導にはいわゆる「場数」が必要なこともあります。トイレトレーニングも、そういったニュアンスがあります。
だからこそ、保護者は「先生頼み」にならないようにすることが、子どもの成長にとっては大切なのです。
なおかつ、保護者の方が実践していることなら、教育関係者もやらざるを得ないでしょう。

保護者の方が「先生頼み」にならないようにするのと同時に、教育関係者も「保護者頼み」にならないことが同時に大切です。
お互いが「そうであること」で、本当の意味での「連携」ができるのです。


と、こういったことが保護者の方に求められるのです。

「大変だなぁ」と思うでしょう?そうです。連携とは大変なのです。しかも、上記を努力すれば100%うまくいくわけでもありません。指導者も様々な考えの方がいますから。相互関係ですからね連携は。
しかし、連携がうまくできているところは、私の臨床経験上、すべからく上記を懸命に行っている保護者の方です。

そういう意味では、私が代表を務めているNPO法人ひまわりの会(新宿区)でのクライエントや、NPO法人すくすくでのペアトレなどにより接触している利用者の方々はすごいと思います。

そういう方々のために、私は臨床を行っていますし、利用者の苦労が報われるよう、同時に教育関係者にも協力しているのです。


まずは、保護者の方が先生方と連携のための交渉を行うための方法を助言します。そして、次のステップとして、手紙などの書面などでバックアップします。そして、保護者の方ができることを全て行ってもらったときに、自分が直接先生と話すことにしています。
いきなり自分が出てもうまくいきませんし、ここぞというときに直接お話します。最後まで責任を持たなければね。

以前の記事「連携の実態」も参考にしてください。


そういえば、去る2月初旬に音楽療法が開催されました。その時の人数はすさまじかった(笑)。次回はもう1つ書きたい記事があるので、その後に記載したいと思っています。


今週はこの辺で。


それでは、また来週に。

NPO法人すくすくでのオリエンテーション~オリエンテーションの意義(同業者向け)毒舌ですが~

2015-02-15 | 日記
当ブログをご覧いただきありがとうございます。尾串光康です。

日にちは前後してしまいますが、今回は2月1日にNPO法人すくすくで行われたオリエンテーションについて記載します。

NPO法人すくすくでは、4カ月に1度全体でのオリエンテーションを行っています。
開催時期は、一時預かり(川崎市指定事業)の利用児童の個別指導計画の更新の時期と重ねています。

職員全員が、それが常勤であっても非常勤であっても子どもの指導方法を十分に理解していかなければ、必ず細かい点で一貫にかけてしまい、それが積もり積もるとエラーが表れます。

エラーとは、極端な話「指導しているはずなのに」・・・などの言葉が職員から出ることです。
そうなっている時点で指導が首尾よくいっていないことになります。
どの部分でエラーが起こっているのかをしっかり確認しないと、一歩間違うと怖いことになります。

それは、正しい介入方法を定めているのにもかかわらず、わからないところでの対応の一貫不足が起こり、それ故本来正しい方法なのに、その方法自体を変化させてしまうことです。

そうなれば、指導は上手くいくはずもなく、対応方法が袋小路に迷い込んでしまいます。
袋小路に迷うと、以前行った方法に答えがあるとは考えにくくなってしまい、結果正しい対応方法からかけ離れた介入を3転4転どころか10転20転となってしまうことになりかねません。
そうなれば、結局行き着くところは「子どもや親のせい」になってしまうわけです。
現場の問題は現場の大人が責任を持たなければならないのにね。

上記を打破するためにペアトレがあるわけではありませんよ。ペアトレは家での子どもの行動に対しての対応方法を保護者の方に修得してもらうということです。
つまり、ペアトレは施設内で子どもが適応行動を行うための「手段」ではないです。

どうも、子どもや親のせいにする場所が多く感じます。それは、この分野だけではなく、教育全てにおいてですね。
やれ「あの子どもの家は・・・」だとかの話を聞きますよね。でも、それは教師の責任なのにね。

確かに、家庭内で良好であるほうが、他の場所でも良好であることは事実でしょう。しかし、それはあくまでも反射的・間接的な効果であり、必ずしもイコールの関係ではありません。ですから、その場所ではその場所の大人が子どもを指導しなければならないのですよ。
一緒くたにしてしまうのは論点をごちゃまぜにしているだけに他なりません。

これは理想ですか?現実は難しい?だからやらないのですか?いやいや、理想に向かって探求していくことが臨床家としてのロマンでしょう?

ようは、そういった気概を持つことが何よりなのです。

話は若干それましたが(笑)、施設内での子どもへの介入方法を明確化していくのは、職員にそういった意味での「責任感」を持たせるためとも言えるでしょう。


そういう意味でも、全員が集まって会議することは大切です。


あぁ、来年度からは一般社団法人てんとうむしでも同様に行わなければなりません。私が参加するオリエンは倍の6回・・・。「てんとうむし」と「すくすく」混合でのオリエンもあるし・・・。しかも日曜日とかですし・・・。別枠で定期養成も全体講座式で6回もあるし・・・。

それでも、クオリティーを下げることは、私の顔に泥を塗ることでもあり・・・やるしかありませんね!


ところで、話は変わりますが、今週は、NPO法人すくすくでのペアトレが控えています。今回は1日に9ケース+職員養成・・・。ホテル生活だ・・・自腹で(泣)。
また、詳細はブログでも記載します。


今週はこの辺で。


それでは、また来週に。

一般社団法人てんとうむし開所のお知らせ~27年4月から開所予定~

2015-02-09 | 日記
当ブログをご覧いただきありがとうございます。尾串光康です。

早速ですが、昨日、正式に「一般社団法人てんとうむし」の活動場所の物件が、契約成立に至りました。

場所は、「NPO法人すくすく」の近隣で、最寄り駅は「稲田堤駅」「京王稲田堤駅」になります。
「稲田堤駅」からは徒歩12分程度、「京王稲田堤駅」からは徒歩15分程度となります。

正式な所在地は、また後に公開します。
その際には、事業所の中の風景などの写真を併せて公開する予定です。


なお、今現在予定されている事業は以下の通りです。

・一時預かり(川崎市指定事業)
中高生をメインとして行います。なお、「NPO法人すくすく」では、幼児小学生を対象としており、その子ども達ももちろん利用できます。
つまり、幼児期から高校生までの余暇を支援していくことになります。

・個別療育
幼児期から高校生までを対象に、個別療育を行っていきます。
言語や手先の課題、模倣力から社会性までの、幼児期からの基礎構築、学齢期の援助や教育機関との連携、思春期以降の就労を見据えた訓練を幅広く行っていきます。
この活動は、「NPO法人すくすく」でも行っています。

・平行介入型ペアレントトレーニング
ペアレントトレーニングと個別療育を、一定の期限を設けて行います。
ねらいは、「保護者が〈子どものできた〉を作ることができる」ことを実感してもらうためです。
ペアレントトレーニングの際には、私が直接指導します。
この活動も、年齢を選びません。

・ペアレントトレーニング
ペアレントトレーニングとは、保護者の方が子どもの行動の「なぜ?」を理解し、どのような対応を行っていけばよいのかを、継続的に指導していくものです。
この活動も、「NPO法人すくすく」でも行っています。

・音楽教室
楽器を使いこなすための訓練や、それに伴う基礎的な機能領域を向上させていくための指導を行います。
つまり、一人ひとりの子どもへ十分に対応したプログラムであり、子どもの能力を選ばない内容です。
音楽と言えど、ABAを十分に学習した職員が指導していきます。
この活動も、「NPO法人すくすく」でも行っています。


と、このような事業を予定しています。というか、4月から確実に順次活動していくことでしょう。
何せ、そのシステムは既にほぼ開発し終えましたから。


ようやく念願の一つが叶います。長かったのか短かったのか・・・。「NPO法人すくすく」が設立されて約4年だったかと思います。そういう意味では早かったのかな?

それは、職員など協力してくれる仲間の存在もありますが、何よりも私共を信頼してご利用してくださっている親子あってのことでしょう。

私がやることは今までと何も変わりません。子どもの指導と親の指導のみですからね基本は。
大変だったのは、組織拡大(NPO法人すくすくと一般社団法人てんとうむしは同じ組織です)のために、システムの見直しと新たなシステムの作成でした。
それは、主に職員に対しての情報伝達や、各法人の代表への指令等です。
それがほとんど終了した今、疲労もかなりのものではありますが、充実感と夢に向かって突き進むのみです。

夢とは、以前ブログにも記載しましたが、ABAによる早期療育から就労支援までをシステム化し、各時期に子ども達が必要とする支援を行っていくこと、保護者の援助を行っていくことです。

そのための次のステップを踏めたことに、私の関係者すべてに御礼申し上げます。
この仕事を行うことでの疲労による負荷は、同時に、この仕事によって関わる職員保護者関係者すべてによって支えられています。
それが、今後も継続されていくことを切に願い、その願いが実現され続けていくために、明日からまた臨床を行っていきます。


支えてくださっている皆様、本当にありがとうございました。ブログでは恐縮ですが、御礼申し上げます。
そして、引き続きよろしくお願い申し上げます。


真面目に終わってしまった・・・(苦)。まぁ、いいか(笑)。


今週はこの辺で。


それでは、また来週に。

滝乃川学園児童部入所施設にて、27年度ケース会議座長を務めます

2015-02-02 | 日記
当ブログをご覧いただきありがとうございます。尾串光康です。

今週は中々疲れました・・・。「一般社団法人てんとうむし」の不動産関係に、そこでのシステム作り、「NPO法人すくすく」でのオリエンテーションを、通常の臨床と並行して行っていたので、木・金・土での睡眠時間は合計で10時間とれたか取れなかったか、位でした。

「一般社団法人てんとうむし」の設立場所は、もはや今週に契約書を交わすのみ!条件も問題なく、必要書類も提出済みです。今週の契約書を交わすことで、正式に4月からの開所に向けての環境整備を行っていきます。
来週には、問題が生じなければ設立場所も含めて正式に発表することができるかと思います。
当ブログでもお知らせします。

また、「NPO法人すくすく」でのオリエンテーションなどに関しても、後に当ブログで記事にできるかと思います。

上記2点の記事を楽しみにしていてください。


ところで、今回の記事は、表題通りです。

滝乃川学園児童部入所施設にて、27年度ケース会議座長を務めることになりました。つまり、続投決定と言うことです。

26年度の会議の座長を行い、その1年間の目標は「職員が子どものできることを作れるということを実感してもらう」ことでした。
それは、見事に達成できました。
何せ、当初抱えていた大きな問題は既に大きく改善しており、後は細かな場所を修正していき、「予防」を行っていくのみ。
「予防」とは、再び同じ状況にならないようにするということです。

寮長、部長からは「職員が皆不安無く、目をキラキラさせて毎日の業務を行っています」とのお言葉を頂きました。
それは、私の目標が達成できたということであり、感無量です。

私の指導は決して楽ではないと思います。職員には、つまりプロには「決まったことを徹底させる」のが私の哲学であり、それが私からの条件の1つとも言えます。
しかし、職員の方々はしっかりとついてきてくれて、職員の中には「次尾串が来た時にはびっくりさせよう」などと言っている職員もいるようで(笑)、頼もしくも嬉しくもありました。

そこまで気合入っているなら、後はしっかりと指導していくのみ。子どもはどんどん元気になりますよ。
私はプログラムを作ることが仕事の1つです。だから、その通り行っていけば、子どもの経過に応じて微修正は必要ですが、改善していくことは当たり前です。
しかし、そのプログラムを遂行していくことこそが大切であり、そうでなければ私のプログラムは「机上の空論」になってしまいます。

そうならないのは、プログラムを遂行してくださる皆のおかげです。

ケース会議の時間の他に、2週間に1度電話会議を行い、大変疲れましたが(笑)、1年間楽しく仕事を行えました。
学園の児童部の皆様、誠にありがとうございました。

児童部は2つの寮に分かれており、26年度は3名のお子さんの指導の方針を作ることでしたが、来年度は4名のお子さんを対象に行うことになったそうです。
仕事は増えますが(泣)、頼られることはすごく嬉しいです。

また来年度も気合入れていきますよ~(笑)。

来年度もよろしくお願い申し上げます。


今週はこの辺で。


それでは、また来週に。