活動の日々

自閉症スペクトラム関連を中心とした、対外的な活動を綴っていきます。

色々(報告)・・・

2013-06-23 | 日記
当ブログをご覧いただきありがとうございます。尾串光康です。

早速ですが、ブログの更新が遅くなってすみませんでした。その間、ブログを多数の方からアクセスいただいていたようで、大変恐縮です。

活動の忙しさに、私事でも様々なことがあり、なかなかブログを更新できずにいました。

もちろん、これからもブログを週1単位で更新していくことを目標としていますので、今後ともお手すきの際にでも、当ブログをご覧いただけたら幸いです。


さて、2週間の中で(前回のブログ更新から)起こったことを手短に(私事のことは置いておいて)・・・活動は、通常の臨床(療育・相談活動)はもちろん

・NPO法人ひまわりの会でのペアレントトレーニング
・都内の小学校支援級の先生との電話でのやりとり
・NPO法人すくすくでの発達相談
・NPO法人すくすくでのオリエンテーションの資料作り

などがあり、帰宅してパソコンに向かって、休憩中に寝てしまい、気が付いたら朝・・・の繰り返しでした。


まず、ペアレントトレーニング。前回は、身辺自立についての講義でした。
子どもに何かを教えていくには、「シェイピング」。これは、指導の大原則です。
「シェイピング」とは、獲得させたいことを課題分析し、スモールステップでゴールへ到達させていくという知見です。
これを理解しなければ、「個の発達の物差し」で、つまり「子どもにあった指導」を行うことは困難です。
この辺りは、ABAだから・・・ではありませんよ。というか、ABAは、この分野ではTEACCHプログラムやポーテージプログラムなどに、その他でもスポーツをはじめ、「学習」に関するすべてに取り入れられています(しかし、ABAは、アメリカでは60年代から始まっているのに対して、いまだ日本ではようやく普及が始まった内容です)。
そういったことを、子どもの生活の基盤である家庭で実践することは、子どもの成長に非常に効果的です。
つまり、家庭が学ぶ意味は、ABAをベースとした指導を受けることが難しいから家庭で・・・だけでなく、仮にそういった機関が増えて行っても必要なのです。
療育を受けている方も、そうでない方も、ペアレントトレーニングは意義があるものとして、当会では年に1~2回程度ではありますが、j保護者向けの講座を行っています。

次に、電話での学校の先生とのやり取り。
前回のブログにも記載しましたが、こういった連携のケースは、少しずつではありますが増えている印象があります。
増えているというのは、私の連携のための活動の回数ではなく、連携先が増えているということです。
そして、その背景には全て保護者の方の他機関への献身的な働きかけあってこそです。
現状のシステムでは、中々他機関同士が連携することは難しく思います。
しかし、子どもを通して、その保護者の方が働きかけていくことで、こういったケースは増えていきます。
それに答えるためにも、子どもの指導だけでなく、先生方との連携も頑張ります。

次に、NPO法人すくすくでの発達相談。
発達相談では、長期目標と、短期目標を決定し、短期目標成就のためにシェイピングを行い、つまり、介入の具体的な目標と手続を初回で決定します。
そして、その後、保護者の方から報告を受け、必要に応じて手続を微調整しながら目標へとステップしていきます。
保護者の方とチームを組む、これほど力強いパートナーはいませんよ。必ず改善に向けて進んでいきます。(保護者の方が全力で・・・これが原則になりますが)。
現在、ひまわりの会ではもちろん、すくすくでも、そういった方々ばかりがお越しいただいています。だから、とても楽しいです。臨床冥利に尽きます。

最後に、すくすくでのオリエンテーションの準備。
すくすくでは、個別指導計画改正に伴って、指導員全員でオリエンテーションを行います。その時間に、少し講義や事例検をおこないますので、そのための資料を作成していました。
もちろん、指導計画の見直しは随時慣習的に見直す機会を作っています。
個別指導計画とは、作成した瞬間の子どもの評価に沿って、指導手続きを記載し、書類化したものです。
そのため、1か月後には、微調整する必要があるケースも多くあります。
だからこそ、質の良い指導のためには、指導計画を更新する際だけではなく、別途見直して修正していく必要があります。


と、ここで記載できる通常の臨床以外の活動はこのあたりでしょうか。

ブログは更新できませんでしたが、その間も頑張っています。

しかし、季節は夏に向けてどんどん暑くなっています。
より一層体力を消耗しますが、少しでも休息をとりながら、活動が止まってしまわぬようにしていきたいものです。

それでは、また来週(更新できるよう努力します・・・)。

学校訪問から

2013-06-09 | 日記
当ブログをご覧頂きありがとうございます。尾串光康です。

前々回の記事で、特別支援校へ訪問予定があると記載しました。そして、先週、保護者の方の依頼で、ひまわりの会の代表として、東京のS区にある特別支援校(中等部)へ訪問してきました。

流れとしては

「教育相談担当の先生との面談」→「3・4時間目の授業の見学」→「担当の先生との面談」→「給食見学」→「5時間目の授業の見学(時間満了により途中退出)」

でした。

去年も、同学校を見学していたこともあってか、非常にオープンな雰囲気で、先生方も積極的に質問してくださいました。
そこで、私の担当している児童の、教材の活用方法や、課題の際の個別の支援方法などの助言をしてきました。
先生方とお話をする時間を沢山設けることができ、今回の学校訪問は、私としても非常に意義深く思いました。

先生との話の時間、そして、助言は非常に大切です。
ただ単に学校へ訪問し、子どもの評価をとるだけでは訪問の意義は薄いと思っています。
具体的な助言を行うことが、その意義の成就につながります。

助言のテーマとしては、実際に私が個別指導を行なっている際の様子と、学校での様子と照らし合わせ、子どもの相違点はどこか、その際の指導手続きや教材・環境設定の相違点はどこなのかを探すことです。それが分かれば、その相違点を修正し、どのようにすればより子どもが能力を発揮することができるのかも、おのずと見えてきます。

当然ですが、個別での指導のほうが、集団での指導よりも、子どもの能力を発揮させることができます。

○「個別」→「般化」これは指導上当たり前の考え方です。

そして、「個別で設定した方法を、集団の中でも用いる」ことで、より子どもはスムーズに継続して能力を発揮することができます。

しかし、学校で完全な「個別」の時間を設定することは、なかなか困難なことかと思います。
そこで、「個別」での指導の機関と、「集団」での指導の機関が情報を共有し、連携をとっていくことは大切なことと思います。

実際に機関同士が連携を撮っているという話はあまり聞くことはありません。それほど現状のシステムでは困難なのでしょう。

しかし、少しずつ変わってきているとも感じます。

実際に、都内のM区の支援校では、毎年私が担当している教え子の先生方が、私が子どもへ指導している現場を撮影し、先生方でミーティングの際に活用されています。
また、S区では、普通級のケースで、教え子が通っている間毎年訪問していたこともありました。

そして、上記に記載したケース全ては、保護者の方が献身的に学校に働きかけた結果でもあります。

現在の教育システムの性質から、学校側が外部の機関と積極的にコンタクトをとる、そのシステムが構築されるには、まだ相当な時間が必要でしょう。
しかし、決して簡単な道のりでは無いでしょうが、保護者の方が学校へ働きかければ、実現できる可能性が高まります。

機関同士の連携のシステムが普及されるために私ができることは決して多くはありませんが、これからも私もできることを最大限頑張っていきます。

個別療育並行型ペアレントトレーニングの告知(NPO法人すくすく)~地域との協力~

2013-06-03 | 日記
当ブログをご覧頂きありがとうございます。尾串光康です。

今年の7月から、NPO法人すくすくにて、個別療育並行型ペアレントトレーニングが開始されます。

NPO法人すくすくでは、「イベント」が多いと実感しています。
中でも、講座の多さが際立っているように感じています。
定期的に開催している講座は、毎月開催する「ボランティアのための講座」年3回程度の「保護者向けセミナー」があり、この2つの講座で、年15回は講座を開催していることになります。

そして、毎回新しい方が参加してくださいます。その理由は、やはり「告知」なのでしょう。

ホームページやブログをご覧頂いてお越しくださる方もいらっしゃるようですが、一番は「パンフレット」をご覧頂いてお越しいただく方が多いようです。

それもそのはず、近隣の療育センターや幼稚園、小学校から、小児科や信用金庫、町会までがパンフレットを貼ってくださっているとのことでした。


そして、今回のNPO法人すくすくでの活動、「個別療育並行型ペアレントトレーニング」。

このパンフレットについても、稲田堤周辺の幼稚園や小児科、川崎北部療育センターが協力してくださり、パンフレットを置かせてくださるとのことでした。

幼稚園や小児科は分かりますが、すくすくの療育事業を「療育センター」がパンフレット設置という形で協力してくださるとは、いささか驚いたとともに、非常に嬉しく思いました。

この事業は、早期療育普及事業と称しています。
川崎市という地域を対象とし、早期療育の大切さを普及していくことを目標としているだけに、地域の様々な機関が協力してくださることは、目標成就のためにかけがえの無いものと考えています。


NPO法人すくすくは、特に一時あずかり事業は、「地域支援システム」として活動していくという理念があります。
そして、一時あずかりの活動、すなわち受給者証での事業は、地域に密着した活動でもあるということができます。

そのことから、一時あずかりを基盤とした事業の成就は、地域との協力が必要不可欠です。

地域と協力していくことで、活動が地域に根を張り、それがこの分野の普及につながっていくのですから、一時あずかり事業を通して、川崎の地にこの分野が普及されていく礎となることを願い、それが延いては、地域を越えて広くこの分野が普及されていくため、日々の活動に務めています(少し真面目すぎる内容でしたかね・・・?)。