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【京都幕間旅情】祇園祭二〇一九,山鉾巡行は令和元年に梅雨明け重なる京都市役所前から望む

2019-07-24 20:00:29 | 写真
■優美!河原町御池の山鉾巡行
 京都三大祭であり日本三大祭りである祇園祭は本日後半の最高潮を迎えています。

 祇園祭後祭山鉾巡行が本日挙行されました。懸念された突然の豪雨などの悪天候はしかし疾病祓いの伝統行事が1150年を迎え加えて令和元年祇園祭という神威か気迫か、何と本日に梅雨明けを迎えました。今日梅雨明けたのですか、もう雨が降らないのですね、やった。

 橋弁慶山、北観音山、鯉山、八幡山、黒主山、南観音山、役行者山、浄妙山、鈴鹿山、鷹山、大船鉾、くじ取らずと籤順にて本年の祇園祭後祭山鉾巡行は、この順番で執り行われました。前祭は23の山鉾が進み、規模としては半分以下ですが花傘巡行と合流します。

 橋弁慶山、後祭のくじ取らず先頭を往く。橋弁慶山はその名の通り京都で知られた弁慶と牛若丸五条大橋の決闘と出会いを再現した山、蛸薬師通烏丸西入ル橋弁慶町のもの。北観音山は2014年の後祭再興以来に籤取らずの二番、としてこの位置が定位置となっています。

 山鉾巡行、前祭山鉾巡行は八坂神社からの神依の御輿が巡る神幸祭に先立つ先祓いの神事という位置づけに在り、後祭山鉾巡行は四条御旅所に鎮座する御輿が八坂神社へ戻る還幸祭に先立つ露払いの神事です。何が違うかというと山鉾巡行の方向が前後真逆となります。

 北観音山、楊柳観音像と韋駄天像を奉じる山鉾です。文和年間の1353年に創建されたといい、新町通六角下ル六角町に保存会があります。六角町内に後の財閥三井家や松坂屋の伊藤家が邸宅を広げていた事から装飾品等は年と共に華美を極め、幕末の兵火からも逃れる。

 北観音山はしかし天明年間の1788年に都焼けとして知られる天明の大火では装飾品の一部が焼け焦げ、ただ御所に二条城と京都所司代が焼け落ちた事と比すれば僥倖、ただ、山鉾は華美で壮大且つ多くの人手を得て組み且つ曳く為、第二次大戦中は出されませんでした。

 八坂神社の伝統行事、当方はフィルム式の銀塩カメラ時代から撮影を続けていますが、前祭と後祭に分かれた後は中々に山鉾巡行の撮影位置を見極められずにいます、御池通の噴水の中に脚立という方法も考えた、御池通という位だし。まあ、これは冗談としまして。

 京都市役所前、河原町御池のこの立地は山鉾巡行の一つの定番撮影位置です。山鉾巡行の見どころは数多の山鉾、後祭では僅か10基ではあるのですが、一つの構図に収める機会です。すると正面から撮影する他ないのですが、道路上で正面を撮影できる場所は限られる。

 烏丸御池から始まる山鉾巡行、前祭では四条烏丸から始まり高島屋の方へ即ち四条河原町へ向かう山鉾巡行は後祭では最初に京都市役所へと向かいます。そして大回し、河原町御池で山鉾は廻る。なんのことはない、この経路と子の撮影位置は時代祭の撮影位置と同じ。

 御池通は祇園祭山鉾巡行では車線が一番広い道路です。そしてアーケード等もありませんので、その支柱等の撮影に支障となるものも少ない。しかし広い道路ですと何か郊外で撮影したような印象となりまして中途半端に沿道の建物も高く、何か京都らしくありません。

 撮影場所としては、しかし御池通りの情景が無ければ山鉾巡行らしくありません、ただ、時代祭よりも流石は日本三大祭りの祇園祭は混雑しています、即ち撮影位置を陣地変換しようとしましたらば、御回しの背景に市役所を収める構図は満員、他は通路で停止禁止と。

 橋弁慶山、今年の京都市役所は何か弁慶に似ている、と思いませんでしょうか。本庁舎耐震改修が進む中の情景が弁慶の袈裟を纏った構図に似ていると思ったのですが、この二つの弁慶、という構図を収めようにも一寸撮影位置の選定に錯誤したのは反省点でもある。

 山鉾巡行、このまま大回しを眺め続けたいものなのですけれども、撮影位置は縦横無尽に切り替える事が出来ます。そしてこの時分には花傘巡行が優美な傘鉾十余基と馬長稚児に勇壮弱冠の児武者と共に八坂神社を発った後の少し、撮影位置陣地変換を開始しました。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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