北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

【G3X撮影速報】久居駐屯地創設72周年記念行事【5】戦車なき二〇二〇年代の訓練展示(2024-04-07)

2024-08-11 20:24:41 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■訓練展示状況開始
 74式戦車が居た当時は形にはなっていましたし2020年には10式戦車が入るだろうと思っていたのが昔みていた行事でしたが、実際には。

 第33普通科連隊による訓練展示は、グレーゾーン事態から始まるという2020年代初頭の新しい戦争の潮流を想定しました、ドンバス戦争が始まった2014年には、全員おそろいのブーツと小銃と個人装具、それ以外は平服という謎の軍隊がウクライナを襲った。

 OH-1観測ヘリコプターが情報収集に展開しました、明野駐屯地から飛来した航空機ですが、自衛隊は観測ヘリコプター全廃を計画しているので数年内にこのOH-1も過去の航空機となるのか。けれども、無人機で置き換えるという割には配備が始まらない。

 戦車大隊はすでに廃止されている第10師団、軽装甲機動車と方面隊からの応援で細々とFH-70榴弾砲が展開していて、なんとも心細い、グレーゾーン事態対処ならば警察の法執行として、人員不足の自衛隊よりも機動隊の銃器対策部隊を強化した方が、と。

 狙撃班が不審な動きを行う勢力を監視し、報告する。狙撃犯の隠密性は、潜伏斥候や残地斥候として自衛隊では重視しています、狙撃で倒せるならば排除し、火力が必要ならば情報を送るというもの。将来はUGV無人戦闘車の任務となるのだろうかなあ。

 グレーゾーン事態だ、明らかに怪しい目出し帽、駅前のコンビニに入れば通報されるのは必至ですが、なにより指ぬきグローブを使っているのは中学生くらいかダークフレイムマスターくらいですので、これは敵の遊撃部隊に違いない、とうとう来たか。

 速攻で制圧、桜が散る前に制圧完了となりました。しかし、グレーゾーン事態に虎の子の普通科連隊を出さずとも、警察の方が防衛出動に関係なく行動できますし、重要施設防護にも。MP-5J特殊銃に代えて89式小銃かHK-416小銃を持たせれば十分では。

 事態はこののちに、攪乱工作員と呼応した敵対勢力による砲撃により緊迫化したものとなり、負傷した普通科隊員を支援するべく連隊は本部管理中隊より衛生小隊を派遣しました。救急車は現在、非装甲ですが、今後は装甲救急車の配備が予算化されています。

 AH-1S対戦車ヘリコプター、ではなく、Mi-1戦闘ヘリコプターとでも言えばいいのかなあ、仮設敵としてコブラが登場です。自衛隊の海賊対処任務に業を煮やしたコブラ登場、と言いたいところですが、宇宙海賊コブラではなくヒューイコブラのほうでしたね。

 対空戦闘、勝てるか微妙ですが12.7mm重機関銃が火を噴きます、コブラの20mm口径のM-197機関砲で掃射されるとひとたまりもないように感じますが、機関砲なんて普通科連隊に装備されていないので、91式携帯地対空誘導弾とこれでやるしかない。

 12.7mm重機関銃で、なんとかMi-1コブラフスキーヘリコプターを撃退する事が出来ました、さっき飛んでたOH-1ならば空対空ミサイルを搭載していてイチコロにできるのだけれども、欲しい時に居ないのがわが国の航空支援という伝統を引きずって。

 93式近距離地対空誘導弾の射撃、コブラフスキーは回避行動中にこの地対空ミサイルにより撃破された模様、師団対空情報システムとデータリンクにより対空戦闘を効果的に展開でき、高射特科大隊からは連隊戦闘団編成時、連隊へ高射小隊として派遣される。

 仮設敵の87式偵察警戒車、・・・、ではないな、BRDM-87というべきかBTR-87というべきか、今年もどくろのマークを取り付けて参加しているので、ここの駐屯地の備品なのかなあ、と思いつつ、敵装甲部隊の攻撃がいよいよ始まったのでした。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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【京都発幕間旅情】阪神電鉄8000系,南海トラフ地震巨大地震注意が発令されてから三日目と阪神大震災復興

2024-08-11 20:00:21 | コラム
■震災復興と事前計画
 地震からの復旧と復興を鐵道の面から考えてみますと阪神電鉄から学ぶところは多い。

 南海トラフ地震巨大地震注意が発令されてから三日目となりました。阪神電鉄8000系電車、考えてみるとこの8000系というのは、阪神大震災において阪神電鉄が全線で壊滅的な被害を受けた際に在籍していた車両なのですね。あの復旧は神業的な速さといえたものです。

 阪神電鉄、考えれば現在は阪急電鉄の参加になっていますが、鉄道事業の公共性と現代のモノいう株主という難しいきんこうの問題はありますが、南海トラフ地震のような、考えるだけえも被害規模の大きさにめまいがする様な災害に事前準備する事は必要なのだ。

 BCP,フランスならばこの並びは指揮戦力投射艦を連想させる所ですが日本でいえば事業存続計画、南海トラフ地震では阪神電鉄は比較的津波からも離隔された地形を運行していますが、四国太平洋岸や紀伊半島の鉄道などはそうとう慎重に準備しておかなければ、と。

 事前復興計画という考え方も存在する現代ですので、事前公的補助金査定制度のような、公共性を有する事業者については中央や地方自治体の支援体制というものを、それが来る前にある程度めどをつけておき、廃業を選択肢から外す施策を考えるべきでしょうか。

 近鉄電車が乗り入れてきた、近鉄は1959年の伊勢湾台風に際し、ほとんどの路線が損害を受けた為に、復旧に併せとうじ計画されていた線路の1067mmから1435mmへの拡張を伊勢湾台風からの復旧の過程で成し遂げるという、損害を逆手に取る事に成功しました。

 南海トラフ地震の事前復興計画、被害規模をどの規模で地震が発生するのかで前提は変ってくるものですから、安易に事前計画ということや、事業存続計画の前提も左右してしまう事ではありますが、津波警報が発令する前に、何らかの措置は講じておきたいものです。

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【京都幕間旅情】榛名さんの総監部グルメ日誌:京都-河原町御池,真夏を乗り切る鱧の天麩羅と大人のカルピス

2024-08-11 18:11:03 | グルメ
榛名さんの総監部グルメ日誌
 日射病というか熱中症というか。

 暑さは、少しだけ和らいだのかな、と思ったところで数日間後遺症が残るほどの熱中症にやられてしまい、周りには夏風邪と誤魔化したのだけれども、体温調節と水分補給殿調整を怠ってしまった、油断大敵とおもった、そしてあの変な肩こりはきついなあ。

 ジャスミンティーを一気に呷る。茉莉花の香りが風味を超えて。暑気払いということで冷や酒を熱中症手前の状況で呷るとロクなことがないということはまあ経験則で学ぶのですが水分補給はしたいものですから、まずはこういうので身の安全を確保しつつ。

 冷酒のにごりで、一杯やりながら、そう考えてみると鱧をこの夏はあまり意識していなかったなあ、スタミナばかり気を使って季節感のある食べ物をしっかり頂かないのだからこういうことになるのだ、とちょっとお店で鱧を入れてゆくことにしました次第で。

 讃岐くらうでぃい、大人のカルピスという意味深な説明書きがありまして、まあ、恐る恐る飲んでみると乳酸飲料のような甘酸っぱさに酒精が隠れている風情で、お通しというか席料の寂寥な茶豆とともにほそぼそと、しかし素朴さを美味しく頂きました。

 鱧の天麩羅、季節柄やはり鱧は店で頂きたい。なんこことはない昔からの夏の風味で、生命力が強いために内陸部からこの京都まで礼装設備という概念の無い時代でも運び込んで味わえた、が、生命力以上に骨も強いので独特の調理方法が必要という醍醐味も。

 天麩羅になった鱧の、淡泊な白身に確実な存在感を秘めた骨身とともにしかしその接触最初のさくりとした揚げ衣の食感とが、うっすらとした塩味とともに一気にこれがほんとうの夏の味わいなのだ、そんな感覚を思い出させてくれるのを、濁り酒とともに。

 エビスさん、飯と肴と酒、という分かりやすい提灯が目印のこのお店は中京区下丸屋町、京都市役所を下ったヒルトンホテルの北隣に暖簾を構えています。ノルマンディで牡蠣というのもいいかなあ、とおもいつつ、ちょっと迷ったのが鱧だったわけですね。

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ウクライナ情勢-ウクライナ軍ロシア本土クルスク州に逆攻撃-スジャ・コレノボ間高速道路が攻撃軸

2024-08-11 07:00:44 | 国際・政治
■防衛情報:ウクライナ戦争
 陸上防衛力の意義を2010年代に特集した際に相手国に対して専守防衛のもとでも相手国本土への不確定要素と軍事リソースの分散を強要できる、と説明したもの。

 ウクライナ軍は現在ロシア本土クルスク州へ逆攻撃を進行中です。この攻撃そのものは6日に始まっており、ロイターやAFPなどが報じていました、第一報はISWアメリカ戦争研究所8月6日付戦況報告、しかしこの時点ではイラン革命防衛隊によるイスラエルへの軍事行動の懸念やバングラディッシュ政変等の情報に隠れていた構図ではあったが。

 ISWアメリカ戦争研究所は8月6日、ロシア国防省とFSBロシア連邦保安局発表として、ウクライナ軍1個大隊がロシアクルスク州スミ市近郊のロシア軍陣地に対して複数回にわたる攻撃を加え、これをロシア国境軍とFSB警備隊により撃退した、と発表した内容を紹介しています。ただ、これはロシア側の発表した情報であることが重要でしょう。
■防衛情報:ウクライナ戦争
 占領地と異なり地雷原や防御線のない地域での機械化部隊の威力は凄まじく、これも毎度のことですが自衛隊はもう少しこの部分を参考にしてほしい。

 クルスク州逆攻撃について。情報が錯綜していますが、8日時点ではロシア側は完全に不意を突かれたものとおもわれ、12時間で縦深15km幅10kmにわたりウクライナ軍が前進、攻撃は複数旅団が参加し、欧州供与装甲戦闘車を装備する機械化歩兵部隊を含めているとの情報が。未確認情報にはF-16参加の可能性を示すものもありましたが。

 ロシア本土への直接侵攻の背景は、憶測ではありますが、一説にはピンポンダッシュ説、つまりロシア側にウクライナ東部攻撃から兵力を引き抜かせる強要、一説にはスジャガスパイプライン測量所を制圧し天然ガス輸出を停止させ戦争遂行資金を枯渇させる説、国境から75km先のクルスク原子力発電所を目標としている説などが指摘されている。
■防衛情報:ウクライナ戦争
 防衛線の立ち上げが遅すぎ今回のロシア軍の実情は情報戦での敗北という厳しい現実といえるでしょう。

 ロシア領内へのウクライナ軍侵攻について、ISWアメリカ戦争研究所は8月7日付ウクライナ戦況報告において、7日の時点で10km前進した事を確認したとしています。そしてロシア側情報としてスジャとコレノボ間を結ぶ高速道路が攻撃軸となり、ロシア側情報ではコレノボとスジャの郊外で既に戦闘が開始されていると情報を紹介しています。

 ロシア軍は国境警備線を突破され、次の防衛線構築に注力しており、ヴォフチャンスク攻撃へ再編成中の部隊2200名とベルゴロド州駐屯部隊4000名を投入する可能性をISWは分析しています。なお、ロシア軍のウクライナでの漸進は7日のISW報告までは明示されていますが、その後停滞しており、ウクライナ軍の行動が影響した可能性はたかい。

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