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岩国日米友好祭2009 地上展示機を眺め気づいた重箱の隅

2009-05-14 23:31:17 | 在日米軍

◆岩国FSD2009

 海上自衛隊のソマリア沖海賊対処任務に反対の声明を出していた反戦団体ピースボートが、運行している世界一周ツアー、その旅客船が、ソマリア沖で海上自衛隊の護衛を要請し、護衛を受けていたことが判明。なんというか、せめて主張と行動の首尾一貫は、と思う次第。

Img_2791  閑話休題。岩国基地日米フレンドシップデイの最初を飾った空挺降下。一瞬、使われたのは通常のC-130のよにみえるが、よくみると、タンクが装着されてて、これはKC-130なのかな?と思ったりする。しかししかし、側面をよく観察してみると、この機体は、特殊部隊の輸送に使うMC-130特殊戦機であるということがわかった。

Img_8341  このように、実はよく見ているつもりなのだけれども、さらに良く観察してみないと一瞬気付かないのでは、というものが多々あったので、本日は、その特集。写真は、入場者の手荷物検査場を眺める海兵隊員。手を振ってみると、向こうも手を振ってこたえてくれたりする。しかし、俯瞰するとたくさん群衆がいたのだろうなあ。

Img_9724  地上展示機に並ぶたくさんのF/A-18、岩国航空基地の主役といえば、この機体とハリアーⅡだろう。その中でもF/A-18は多くの機体が並んでおり、特に、このタイガーパターン迷彩の飛行隊は、今年一月に岩国にローテーション配置された部隊ということで、注目を集めているのだが、…、おわかりだろうか。

Img_9723  エアブレーキに、シルエットが・・・。一機だけエアブレーキが立っていたので、注意するべきところだったのだが、小生は、教えてもらうまで気付かなかった。ヘリコプターなどの迷彩にも、注意してみると、こういう遊び心が表面化しているものもあり、ちょっと油断禁物だな、と思った次第。

Img_9586  航空自衛隊のF-4EJ改。要撃機として導入され、支援戦闘機として運用することもできるよう改修を受けた機体。名機には違いないのだが、導入開始が1971年と古いこともあり、そろそろ後継機を決定しなくてはならない時期ということで、本ブログでも扱っている機体だが、当面は、航空自衛隊で活躍する機体だ。九州の新田原基地から展開した機体。

Img_9588  垂直尾翼を見ると、飛行隊マークが描かれているのだが、よくよくみてみると、違和感に気づかされる。そう、何か消した後が判るのだが、これは、F-4EJ改からF-2へ機種転換した第8飛行隊のマークでは?と教えてもらった。いやあ、見落とすところでした。油断できないのが、こういう機体。

Img_8405  航空自衛隊のC-1輸送機。因幡の白兎が描かれた美保基地の機体。C-1輸送機は、搭載可能な貨物重量が8㌧と少ないことは確かだが、その分、ジェットエンジンにより軽快な運動性能を誇り、加えて高い短距離離着陸能力を有する国産輸送機。ただ、旧式化も進んでおり、次期輸送機C-Xの初飛行が待たれる。

Img_8406  よくよくみてみると、胴体前部にちょっと塗装の違うところがある。そういえば、昨年は、美保基地開庁50周年だった、ということを教えてもらい、確認してみると昨年の50周年記念塗装のマークが張ってあった場所です、とのこと。こちらも、見落としがちだけれども、なるほど、今年ならではの機体塗装、といえるやも。

Img_3195  こちらはKC-130空中給油機。C-130輸送機の機体に空中給油機としての所要の改造を施したもの。低速での給油が必要なヘリコプターから、戦闘機まで幅広く任務に対応することが可能だ。ちなみに航空自衛隊も一部のC-130H輸送機を空中給油機に改造することが予算措置として決定している。

Img_3186  よくみてみると、給油装置が降ろされていた。このほか、一人(?)で散歩をするロボットや、謎の37ミリ対戦車砲(?)などなど、見落としそうな重箱の隅的なものが並んでいた。珍しいものでもあり、基地祭を散策したならば、是非とも気づきたいもの。しかし、このほか、当方の知らない、重箱の隅もたくさんあるのだろうなあ、と思う今日この頃。

HARUNA

[本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる]

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5 コメント

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軽トラックの稲妻 様 こんばんは (はるな)
2009-05-16 02:59:50
軽トラックの稲妻 様 こんばんは

件の客船、海上自衛隊の警護を受けたことについて、何もWebで発表していないばかりか、警護を受けている期間中、船上(戦場?)でフルーツパーティーを催していたそうです。

私事ながら骨身削って研究している専攻は国際政治ですので、平和は尊いと思うだけに、ここまで論理と行動が乖離しているとピースボートは、ふざけ半分でこれまでやってきたのではないか、という思いです。

何故迂回しなかったのか、何故警護を防衛省に依頼したのか、何故そのことについて触れないのか。ちょっと、ねえ。
返信する
ようやく余裕が出てきたので久しぶりに投稿します。 (軽トラックの稲妻)
2009-05-15 20:01:49
ようやく余裕が出てきたので久しぶりに投稿します。

ピースボートの件、やはりこちらでも取り上げられていますね。
予想通り、連中は「屋根の上の子ヤギ」(イソップ童話より)でした。

笑わせるな、世の中舐めるなよ!
少しは拿捕された冒険家の爪の垢を煎じて飲め!

安全な場所にいれば誰だって偉そうなことが言えます。
かく言う我々もネットという「匿名性の高い安全な場所」で発言しているのは事実。他山の石として戒めたいものです。
(小生が管理人さんにメールアドレスを公表しているのは最小限の責任)

それでは。
返信する
ウルトラマン 様 (はるな)
2009-05-15 18:33:02
ウルトラマン 様

ピースボートについては、正直失望しました。耳を傾けるのも無駄ですね。国土の防衛は不要だが、自らの安全は護れ、という行動のピースボート。こういう選民思想の輩がいるから、世の中、差別と貧困、暴力が無くならないのですね。

C-130Hについて、確か、計画として給油装置も、と予算の概要に出ていたのですが、その次の年度に、改造の予算って支出されてましたっけ、ちょっと、資料が出てこない・・・。

名なし 様
MC-130,なんとなく、空自C-130Hの行くべき道を見たようにも・・・。C-Xが導入されれば、現在空自のC-130が担っている長距離輸送任務や大型貨物の輸送任務は、C-Xに廻る訳ですし、C-XはC-1の肩代わりは出来そう・・・。となると、C-130には、従来の輸送能力、STOL性に加え、C-Xでは入れないような地域への輸送やヘリの支援など、つまり、夜間低空進入能力や、空中給油能力が求められるようになると思ったりもします。数の上ではC-Xの方が多くなりそうですしネ。
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 MC-130は何年か前から岩国FSDに登場しているよう... (Unknown)
2009-05-15 14:33:37
 MC-130は何年か前から岩国FSDに登場しているようで、去年地上展示で見たときは天井から海賊旗を掲げてましたよ(笑)

 海自では今の所救難機に空中受油機能を持たせる構想はなかったと思います。まぁUS-1/2はともかくUH-60Jならやろうと思えばすぐに改修可能でしょうが・・・

 そういえば、空自の空中受油プローブ付きUH-60Jはすでに2機目が進空したようで、雑誌情報によれば最初の機体共々那覇救難隊に配備されるとのこと。現地に展開する米海兵隊のKC-130との空中給油訓練を想定しているのでしょうか。
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こんばんは。 (ウルトラマン)
2009-05-15 01:24:04
こんばんは。
ピースボートの件、何かで見ました。
彼女らの主張と行動が伴っていないのには笑わせてくれますね。主張通りに不戦で笑顔で海賊に接すれば平和に通行できるという主張を実践してもらいたかったですね。自分たちも自分の主張を信じていなかったということですね。とすると彼女らの自分でも信じていない主張の目的は・・・・・・。はははっはははっはははっはははは。

さて、航空自衛隊のC-130の給油機改造の件ですが航空自衛隊の救難ヘリのみの対応なのですかね?海上自衛隊の救難ヘリはどうでしょうか?救難飛行艇はどうなのですかね。ドローグ?方式ではF-15には使えないし、F-4には給油装置は外されたまま。F-2はF-15とおなじかな。今のままでは、救難ヘリにしか使えないですね。
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