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京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

美食不孤単:蒼き鋼のアルペジオ横須賀グルメスタンプラリー観艦式付帯行事の思い出話

2017-02-13 21:06:36 | グルメ
■横須賀ネイビーバーガー紀行
 Gooブログサービスにて、標準カテゴリーとして“グルメ”という区分がありますが、今回初の記事として横須賀ハンバーガー食べ歩き紀行を紹介しましょう。

 孤独のグルメ、実のところ当方の自衛隊行事撮影へ全国津々浦々、文字通り北海道から沖縄まで展開した際、旅程を非常に面白くさせる事となったのは、思い切って店を食べ歩いてみよう、との最初の勇気を与えてくれた作品でした、人生を変えた一作やもしれない。

 谷口ジロー氏が作画を担当し、原作久住昌之氏と共著となった漫画作品ですが輸入雑貨商を営む主人公の井之頭五郎氏が仕事合間取引合間に自由気ままに鰻丼と生ゆば刺し、焼き饅頭、カレー丼とおでん、スラーメンや鳥取カレー等を食べるという一種日常系漫画です。

 本日谷口ジロー氏の訃報が時事通信にて報じられ、驚かされた次第ですが、あの作品が無ければ、正直旅先でも当たり障りのない店ばかり廻っていたかもしれなかったと思う次第、先生への感謝を込め、2015年観艦式と共に横須賀を食べ歩いた模様をお伝えしましょう。

 ハングリーズ“キリシマバーガー”、京浜急行の特急停車駅汐入駅を海側に出てすぐ左に曲がるベイスクエア横須賀二番館二階にあるハンバーガーショップ、この場所のお店は2005年から知っているのですが、横須賀ネイビーバーガー、当初は高いなあという印象でした。

 キリシマバーガー、とは250gの国産牛100%ハンバーグをチェダーチーズとともに挟んだ逸品で、頬張るにも大きなハンバーガーを手で押して成形し噛り付くもの、ボリューム物凄く、トマトスライスの酸味が味を引き立てます。艦艇一般公開の際に昼食で頂いたもの。

 ハニービーの“コンゴウバーガー”、横須賀基地正面ゲートの交差点向かい側にある、我々のイメージとしてアメリカの国道沿いにありそうなファストフード食堂を日本で体感できるお店の一つ、カウンター前には巨大メニューと鉄板、店内の来客も日米と国際色豊かだ。

 コンゴウバーガーは、牛肉100%を繋ぎ一切使わず練り上げた肉の旨味を堪能するためのバーガーで、ハンバーガーそのものの背が一番高いのはこの為、と。カウンター主体、目の前で調理されるライブ感から、ついついもう一品頼んでしまう美味しさと雰囲気が嬉しい。

 自衛隊観艦式付帯行事“要塞港横須賀グルメスタンプラリー”として映画“劇場版蒼き鋼のアルペジオ”の関連行事として、横須賀市内のネイビーバーガー名店等を食べ歩くイベントが開催、観艦式と防衛装備庁シンポジウムや艦艇公開日と併せ散策しました次第です。

 自衛隊が観艦式付帯行事に深夜アニメを選び、声優コンサートまで挙行するという点には、ちょっと驚き。一昔前“タクティカルロア”では観艦式付帯行事には至りませんでしたが、昨今は“ハイスクールフリート”等で艦内コンサートを行う等、自衛隊も変化している。

 ネイビーバーガーですがファストフードチェーンの安価なハンバーガーと比べれば高級品です。しかし、大昔、佐世保にて空腹で夜に到着した際、駅を出た間近のお店で頂いた佐世保バーガーのボリュームと質に感激し、こういう区分もあるのか、と考えを改めました。

 モアイモ食堂“ヒエイバーガー”、紅色自家製バンズにミートパティを挟み込んだバーガーで、横須賀中央駅を商店街アーケードに沿って米軍三笠ゲートへ向かいますと見えてまいりますパブ風食堂で、LO時間若干過ぎていましたが、翌日定休日、ご厚意で頂けました。

 ネイビーバーガーは個性をどう活かすかが要諦で、穀物感がしっかりと出た食べ応えのあるパンと、これは此処で知ったのですが横須賀ネイビーバーガーの必須条件である250gのハンバーグを挟むことで柔軟硬性二類の食感が深みのある味わいをもう一段引き立てます。

 MIKASA CAFÉの“イオナドック”、汐入駅をヴェルニー公園へ進む際に横丁側へ一歩入った立地に輝くガラス張り現代風カフェ、0900時から営業していますので横須賀軍港めぐり遊覧船乗船の際に朝食を頂く、MIKASA CAFEは当方横須賀お気に入りの一軒です。

 シカゴドックはソーセージにこだわりがあり、様々な種類のピクルスと新鮮な野菜を共に挟む点でホットドックとは一つ違った深い味わいがあります。“イオナドック”は期間限定ですが、ここのシカゴドックは今日も明日も毎日楽しむことができるお勧めの逸品ですよ。

 どぶ板食堂ペリーの“キリシマバーガー”、軍港都市として帝国海軍と共に拡大した横須賀の繁華街は、戦後もアメリカ海軍と海上自衛隊と共に活況を広めていますが、この伝統的繁華街どぶ板横丁の丁度中央あたり、開国してくださいYOのペリー提督が目印のところ。

 ボリュームあるハンバーガーにかぶりついていますと、お隣で親子連れの方は更に大きなピッツァを頂いていました、横須賀はアメリカンサイズのメニューが多いのですが注意したいのは食べ過ぎ、今回の写真も実に六日間に分け撮影したもの、とても一日では無理だ。

 LAUNAの“ハルナフレンチトースト”、横須賀基地正面ゲート間近の本町二丁目交差点傍にあるハワイアンカフェ、ハワイアンでフレンチトーストという面白い組み合わせ、店内の軽いポップな雰囲気はハワイアンでありながらどこかアジアン観光地テイストも感じる。

 ハルナフレンチトースト、柑橘系フルーツとクリームを添えてスイーツに仕立てられたフランスパン、寒い季節でも冷たい飲み物と不思議に良く合うのは柑橘類のなせる技なのでしょうか。飛び出す棒状チョコレート等が金剛型戦艦榛名の36cm砲を模しているとのこと。

 ウッドアイランドの“タカオレッドカレー”、ウッドアイランドは横須賀海軍カレーグランプリの有名店で、アメリカ海軍横須賀施設三笠ゲートのすぐ隣に立地する白い洋風一軒家という静かな佇まいの中、美味しい横須賀海軍カレーを煮込み引き立て続けているところ。

 レッドカレーですが、タイカレーのレッドカレーではなくトマトを隠し味に海軍カレーを赤く引き立てているものです。ラムネが美味しい、店内はファンが持ち寄ったグッズが所狭しと並び、海軍カレーは国民食カレーとして広く現代を歩んでいる、そんな印象でした。

 美食不孤単、孤独のグルメが松重豊主演のドラマ化となり日本全土の深夜ドラマ枠では空腹を深夜に掻き立て、こいつはぁ“夜食テロ”だぜ、というほどに話題をさらうと共に台湾で好評を博し、台湾版美食不孤単というドラマまで制作されるほどの人気となりました。

 谷口ジロー氏の漫画作品は“孤独のグルメ”が当方には入口ではありましたが、美餐独歩、と気取って散策する一方、文豪夏目漱石の半生と共に時代を生きた人々を描いた“「坊っちゃん」の時代”は明治の世界観と為政者や官僚に学生書生女性の表現に引き込まれました。

「坊っちゃん」の時代、を読了したさいの衝撃と共にシートン四部作、アーネストシートンを暖かい谷口風劇画の描写力で描く、狼王ロボ、少年とオオヤマネコ、サンドヒルスタッグ、タラク山の熊王、子供の頃の絵本の記憶を鮮やかに思い出す素晴らしい作品です。

猟犬探偵、千年の翼・百年の夢、神の犬 ブランカ、谷口氏の作品で一つ勧めるとして思い浮かぶのは他にもこれだけあるのですが、なによりも初めての街で敷居高い印象のある一見の食べ歩き、そんな心に勇気の一歩を推した作品、素晴らしい作品を感謝したいですね。

北大路機関:はるな くらま
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