北大路機関

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ソマリア沖海賊対処任務第十三次派遣海賊対処行動部隊まきなみ・ゆうぎり編成!

2012-08-25 21:42:14 | 防衛・安全保障
◆第十三次派遣部隊は第二護衛隊、8月31日出港
 防衛省によればソマリア沖海賊対処任務派遣水上部隊として現在の部隊との交代部隊へ第十三次派遣海賊対処行動水上部隊を編成し派遣することとなりました。
Pimg_8346 第十三次派遣海賊対処行動水上部隊は大湊基地の第二護衛隊を基幹として編成され。指揮官として第二護衛隊司令丸澤伸二1佐以下司令部要員30名が派遣、護衛艦として護衛艦まきなみ、艦長大鋸寿宣2佐以下乗員180名、護衛艦ゆうぎり、艦長加治勇2佐以下乗員190名が派遣され、隊員400名に加え海上保安官8名がこれまでと同じように乗艦するとのこと。
Pimg_7899 今回の派遣ですが、たかなみ型護衛艦まきなみ、は乗員定員が176名ですので乗員180名という数は完全充足されている、という事がわかるのですが、護衛艦ゆうぎり、は、あさぎり型護衛艦、乗艦するのは180名、となっています。しかし、あさぎり型護衛艦の定員は220名であり、これは定員割れの状態で派遣される、という事なのでしょうか。
Pimg_8356 我が国のソマリア沖海賊対処任務は、開始当時危惧されたように収束の見通しは立たず、沿岸国の開場法執行機関要請に我が国も尽力しているのですが出口が見えません。派遣任務開始以来途切れることなく艦艇として護衛艦二隻を展開させ、船団護衛任務についています。各国海軍は主として哨戒任務に当たり海賊を捜索する方式を採るのに対し、我が国は護衛艦を船団に直接護衛とする方式を採っていることから、護衛は確実に遂行され被害は出ていません。
Pimg_7754 一方で交代の護衛艦を展開中である時点では任務中と交代の護衛艦と併せて四隻が行動中という事になり、乗員の確保と稼働艦の確保への苦労はかなりのものと予測できます。特に哨戒行動を行う各国海軍は適宜交代へ撤収することが出来るのですが、船団護衛は常時二隻を張り付ける必要がることから、我が国の海上護衛への依存基盤が形成されていることであり、国際公序への責務を果たしていることにはつながる一方、負担をどう対処するのか、考えなければならないでしょう。
北大路機関:はるな

(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

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2 コメント

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 つまり、アデン湾の商船の護衛任務を継続するこ... (久我山のチ那ッピー)
2012-08-29 15:27:45
 つまり、アデン湾の商船の護衛任務を継続することは、800名と護衛艦4隻を本来の日本の防衛とは
違う任務につくことになるわけで、これだけでも
防衛予算を増額するべきですね。
 本来は、ジブチの沿岸警備隊が肩代わりしてもらうしかないが、海保のしきしま並みの巡視船4隻と
武装したヘリが3機以上必要なわけですが。
 ここは、南スーダンのPKO部隊の補給支援基地
としてジブチに居座り、日本の軍事プレゼンスを
維持、日本近海から、南スーダンまで日本のGPS衛星みちびきのサービスエリアにしてしまうような、
宇宙戦略を古川大臣が考えているわけないか?
 しかし、国連分担金を減額して、これらの運営費用捻出することを考えないとだめでは?
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久我山のチ那ッピー 様 こんばんは (はるな)
2012-09-24 22:12:21
久我山のチ那ッピー 様 こんばんは

概算要求に、もう少し海賊対処の観点からの護衛艦建造の必要性は明示してもいいと思うのですが、ね。

海上保安庁は周辺国での海上法執行機関要請に既に四年ほど前から本格着手しています、もう数年間、様子を見てみたいとは考えるところ。
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