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【防災情報】宮城県震度五強-金華山沖マグニチュード7.2地震,宮城県一時津波注意報発令

2021-03-20 20:00:52 | 防災・災害派遣
■東北太平洋沖に相次ぐ地震
 本日、宮城県金華山沖でマグニチュード7.2の地震が発生しました、先月13日の福島沖マグニチュード7.3の地震に続く比較的大きな地震でした。

 夜間に津波注意報が発令されたとしても、航空機から空撮する画像情報は暗視装置の性能限界から情報収集の手段が国にも自治体にも限られる為に厳しいものだな、と痛感させられました。本日1809時頃、東北地方を中心に緊急地震速報が発令され、続いて宮城県沿岸部に津波注意報が発令される事となりました。1930時時点で注意報は解除されています。

 宮城県で震度5強。本日1809時に発生した地震は震度5強が、宮城県北部、宮城県南部、宮城県中部。震度5弱が、岩手県沿岸南部、岩手県内陸南部、福島県中通り、福島県浜通り。震度4が、青森県、岩手県、秋田、山形県、福島県、、群馬県、新潟県で観測されました。震度では、先月の地震よりは震度は小さいものの揺れる持続時間は長かったとのこと。

 マグニチュードは7.2、震源地は宮城県沖とのことで震源の深さは60km、震源地の詳細は金華山沖ですが想定されている宮城県沖地震の想定震源域よりは沿岸部に近く、津波注意報が発令される事となりました。本日1950時時点では、まだ津波による被害情報は報道されていません。ただ、夜間の発生である為に情報が思うように把握できない状況でした。

 地震は2021年2月13日にもマグニチュード7.3の地震が発生していまして、この際には津波注意報などは発令されませんでしたが、長周期振動階級4の長周期振動が東日本と北日本及び中日本まで広く観測されています。2月13日の地震は震源の深さが55kmでしたので、今回の震源の深さ60kmと同程度であり、若干は浅かった事を意味しています。

 陸上自衛隊は今回の地震発生を受けて情報収集へ航空機を出動させており東北方面航空隊の映像伝送機、恐らくUH-1J多用途ヘリコプターに搭載されたもの、駐屯地周辺と思われる沿岸部の映像情報を公開しています。東北方面航空隊は宮城県仙台市の霞目駐屯地に駐屯している航空部隊で、東日本大震災でも映像情報を収集した部隊として知られています。

 航空自衛隊及び海上自衛隊も震度5強を超える地震では戦闘機や哨戒機を発進させ情報収集を行う事となっています。強い揺れを観測しました東北地方ではその後も断続的に有感地震が観測される状況が続いており、宮城県沿岸部の自治体では避難指示を発令する市町村もあり、また注意報で沿岸部から離れた高台に避難所を開設した自治体もあるようです。

 夜間の地震発生となりました。宮城県内では芦畔町においてがけ崩れが在ったとされますが被害は無く、東北電力では栗原市などの一部で停電が発生しており修復作業に当っているとの事。またJR東日本によれば停電の影響で東北新幹線は大宮駅と八戸駅で運転を見合わせていましたが、区間は郡山駅と盛岡駅まで回復、2200運転再開見込みとの事でした。

 鉄道では宮城県内の在来線を中心に広範囲で運転見合わせが発表されており、全面復旧は時間がかかる模様。宮城県箕郷町では負傷者が出ているとの報道があり、汐見町等でも転倒により方の痛みを訴える等意識はありますが負傷者がでています、1950時時点では大規模な被害は確認されていない、という状況のようで幸いです。火災の情報はありません。

 津波注意報の解除は1930時でした、気象庁は今後若干の潮位変化はあるかもしれないが危険は無いとして、沿岸部では海岸線に近づかないよう注意を喚起しています。北海道から茨城県にかけての沿岸部でも潮位変化への注意は必要との事でした。今回も改めて夜間ゆえに航空機等からの情報収集の難しさ、という課題を投げかけているように思いました。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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コメント (1)
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