害虫屋の雑記帳(ブログ人の保存版)

ブログ人のサービス停止に伴い、gooに過去記事を保管させてもらうことにした。

どうでもいい感じで熱心にナニか叫んでいるクマゼミ

2012-07-17 23:25:48 | 自然観察

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ものすごく暑い。朝っぱらから太陽が元気すぎる。
クマゼミは7月4日に踏まれて死んでいるオスをみかけたけれど、通勤途中に本格的にたくさんの個体が鳴いているのを聞いたのは、本年は今日が初めてだ。
司馬遼太郎記念館くらいに木が生えているところだと、クマゼミもうれしそう。

大阪市東成区深江北で仕事中、建物の玄関戸にハラグロランプカミキリモドキがくっついていた。近くの公園から灯火に飛んできたのだろうか?体表に微細な泥っぽい粒がくっついていた。多分、生息していた腐朽材由来と思う。


町中がこぎれいになって、最近は兵隊虫(ツマグロカミキリモドキ)もあまり見なくなった。
東大阪市でも八戸ノ里近辺の文化住宅あたりだと、1980年頃には驚くほどたくさんの兵隊虫が飛んでいたものだ。

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アリの行列

2012-07-12 23:59:00 | 自然観察

京都での仕事は、懸念していた豪雨にも遭わず無事終了した。

雨上がりの砂利道をアミメアリが横断していた。

しばらく、見続けた。

行列のために生きているかのようなアリ達だ。

やるべきことをただやっているだけであるというのは、複雑さに差こそあれ、全ての生き物に共通の行動なんやねぇ・・・などと感慨にふけってみたりした。

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YouTube: アミメアリの行列

休憩中に採集した微小甲虫だか小さな木くずだかワカラン様なものの観察は後日にする。


ごはんつぶ

2012-07-11 23:36:07 | 自然観察

朝9時頃に京都市東山区の仕事先に到着。
あたり一面が霞んでみえるほどの、クロバネキノコバエの大群にお出迎えいただいた。
最初、虫ではなく何かの工事の粉塵かと思ったくらい。
でもこれは、今日の駆除対象生物ではないので無視した。

昼の休憩時に、とある水たまりにいった。気泡だらけで美しい様子のウキゴケ塊をみようとおもっていたら、激減していてショックを受けた。さらに、誰かがこぼした少量のご飯が水底で白く目立っていて、なんとも不快な光景だった。

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しかし、驚いたことにこのご飯粒をうれしそうに食べているヤツらがいた。
モリアオガエルのオタマジャクシたちだった。
モリアオガエルがご飯好きとは知らなかった。
つーことは、ご飯は餌として水中に投入されていた可能性が高いということか。

そういえば、小学校の時に飼ったことがある何かのオタマジャクシには給食のパンを丸めて与えていたような気がする。

午後から雨と予報されていたのに、結局ほとんど降らず順調に仕事が進んだ。

葉っぱの上にいたヒメハナノミの仲間らしき甲虫を撮影した。
帰宅して拡大してみるとコッチを見てるような顔をしてた。

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トリサシダニのお宿

2012-07-03 22:57:12 | 自然観察

建物の屋根の端で、小鳥の巣を発見した。差し渡し約15cmほど、浅いお椀形。外からはまったく見えない位置だった。鉄骨の隙間から枯れ草が数本垂れ下がっているのが変だと思って、鉄骨の上をのぞき込んでみると、もぬけのからの巣をみつけた。
巣には細い枯れ草が高密度に使用されていることや、少しばかり獣毛なども敷かれていることなどから、主を推測するとハクセキレイが一番有力候補かと思う。
巣の下に落ちた糞による汚れ具合から、ひな鳥が巣立った後だろうと判断して、巣を採集した。
素早くポリ袋に放り込んで、堅く口を縛った。

仕事場に戻って、巣の保管容器を作った。樹脂性収納ケースの底に、石けん水を薄く流し込み、フタ無しの小さくて浅い容器を置いて二重容器にした。浅い容器の上に、鳥の巣をポリ袋のままのせて、ポリ袋の端をハサミで大きく切った。
ポリ袋から何かがはい出してきても、石けん水に阻まれて脱出できないようにしておいた。
翌日、ポリ袋表面の端に、前日にはなかった5mmほどの黒っぽいカタマリのようなものをみつけた。黒っぽいカタマリはヒトの息を感じると、途端に四散した。

触れないように用心しつつルーペでカタマリから分散した点々を拡大してみると、それらはぜんぶスズメサシダニ Dermanyssus hirundinis トリサシダニOrnithonyssus sylviarum(7/4訂正、間違えてた)だった。Ornithonyssus_sylviarum01_2

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スズメのお宿とは違うと思っていたが、こんなヤツらのお宿だったというわけか。

血をくれそうなひとを、待ち受け中。

菌食性微小甲虫狙いで、鳥の巣に手を出しがちだが、ついつい吸血種の存在を忘れるのでヤバイ。