害虫屋の雑記帳(ブログ人の保存版)

ブログ人のサービス停止に伴い、gooに過去記事を保管させてもらうことにした。

電車でGO!

2007-07-28 23:52:00 | 自然観察

人気のない場所で昆虫を採集するのはどうということがないが、人の多い街中で昆虫採集するのは勇気がいる。朝の通勤ラッシュの電車の中ともなると、普通は見て見ぬフリするしかない。しかし、今回のこの虫は、ドアのガラスにくっついていて、少し離れた場所からみていたのだが、シルエットを見ているうちにだんだん珍種にみえてきた。最初は、小さなカミキリムシやな、でもほっとこう、くらいのかんじだった。ちょこまか動いているのを動いているうちに、ヒゲナガコバネ系か?、オガサワラチャイロの異常に小さい個体?などと妄想が膨らんできた。虫を入れるものなどなかったので採集もできないなと思っていたが、やっぱり採集したくてたまらなくなってきた。そこでアルミ製の小箱を持っていたのを思い出して、おもむろに虫に近づいて箱の中に入れた。電車を降りてからそーっと箱の中をのぞいてみると、普通種のカッコウメダカカミキリだし!まあ個人的には少しうれしいけどって、よく見たらアタマ潰してるやん!電車の中であわてていたから容器のフタでやってしまったようだ。はあぁぁ・・・。Stenhomalus_cleroides


どこにいるのいったい?

2007-07-24 00:50:48 | 自然観察

名前を調べるのが大変なムシっていうと、似た種類が多くて分類が進んでいないグループとか、研究者がすごく少ないグループなどがある。最近はそういうのに加えて、遠い国から来たっぽいヤツが、いつの間にやらアチコチでみられるけど、やっぱ名前がわからんなんていうパターンが増えてきた。今、普通種になりつつある異邦の虫のひとつに、マルトゲムシの一種 Microchaetes sp. がいる。オーストラリアあたりの種類のようで、月刊むしに発表されてるらしいのだけれども読んでない。

ネットでオーストラリアの個体の画像をみつけて、たぶんこいつだろうという程度にしか調べていないが、今年に入って急に大阪市、西宮市、明石市でライトトラップなどにかかるようになった。写真の個体は、西宮市内のライトアップ用投光器に乗っかっていて、こんがり焼かれた個体である。妙にマダラクワガタに似ている外観のコウチュウである。見つけるたびに周囲のコケなどをあさるのだが、生きた個体にはまだお目にかかっていない。ぜひ生きた個体を捕まえて、生きたマダラクワガタと対戦並べてみてみたい。Microchaetes_sp


よりによって・・・

2007-07-22 22:56:42 | インポート

かねてから、防虫ハーブの効能に興味を持っていたので、園芸店で「蚊逃草」を購入しようとした。ドイツのGGG社(どこなん?)が品種改良した「モスキートショッカー」も、なんかスゲー効きそう!家族たちにも宣伝して、「こいつを玄関に一株置きゃあアンタ!蚊取線香なんかもういらないって!」などと口上を語っていたが、意外な邪魔者がいた。

ラミーカミキリが蚊逃草の葉の上にたかっている。「うえっキショ!」と引く家族。カミキリ界屈指の美麗種も、ムシ嫌いには不快害虫だ。

Paraglenea_fortunei_1

このラミーカミキリは、偶然葉の上にいたのかも知れないが、なにか葉を食べているようにもみえた。ムシごと購入して確認したいととっさに考えたが、振り返って家族たちの表情を見るとあきらめざるをえなかった。こんな草は、食草として記録されていたかな?

それはともかく、虫除けハーブがインチキであるという思い込みを家族に植え付けてしまったことのほうが私的には重大である。ほんとに余計なヤツがいたものだ。


他人のそら似

2007-07-11 21:30:18 | 自然観察

京都には古い寺が多い。東山の大きな寺では、樹齢の高そうなシイの木が沢山生えている。遠くからみると、こんもりとした森にみえる。こんな場所には、いろんなムシがいる。

お寺さんから仕事を頂くのはよいが、ムシが多いと気が散ってしょうがない。庭の隅などで、ひっくり返ってもがいているムシはすべて気になってしまう。別の虫屋がニヤニヤしながらフイルムケースを取りだして、中に何か入れているのをみると、奪い取って中身をチェックしなければならないので忙しいし。

市街地のすぐ近くだけど、宗教の力で守られている自然は驚くほど豊かだ。

ニヤけてるヤツの採集品には、コブコブゾウムシの一種がいたので、早速没収、譲っていただいた。拡大すると、横顔が何かに似ているような気がするが、どうしても思い出せない。・・・・・Styanax_sp・そうだガッツ星人だ!