害虫屋の雑記帳(ブログ人の保存版)

ブログ人のサービス停止に伴い、gooに過去記事を保管させてもらうことにした。

カビカビ

2011-10-05 23:56:59 | 自然観察

仕事途中にちょっと車を走らせて、虫採り心がざわめく森に行った。
加太の砲台跡の海岸端。大阪にいたつもりでも、いつの間にやら和歌山県だったりする所。
林縁にちらちら見える枯葉を見ながら、駐車場の入り口に立って思った。こんな場所なら、少なくともキスイムシ科くらいは掃いて捨てるくらい採れるだろうと。
40分後、キスイムシ科は1個体も得られず、帰路につく。
叩けど叩けど 我が網にムシは入らず じっと手を見る。
こんな良い場所で採れないと言うことは、もう地球からキスイムシ科は絶滅したとしか考えられない。

結局、芥子粒のようなゾウムシとかをフィルムケースに入れて持ち帰った。会社に戻って検鏡してみると、もはもはした感じの不思議ムシだった。ゾウムシには、モジャモジャとかイボイボとかコブコブという反復語が和名に使用されている種がいる。このむしの和名にはカビカビとかついているかも知れない。

Microcryptorhynchus_nipponicus

↓ゾウムシデータベースで調べてみた。
http://kogane.wem.sfc.keio.ac.jp/jwdb

ケシクチカクシゾウムシ
Microcryptorhynchus nipponicus (Morimoto et Miyakawa,1985)
だと思う。カビカビゾウムシというのはいなかった。
口を隠すという形に、哲学的な考察を加えつつ人間を揶揄するような、やくたいもないことを書いてみたくなったが眠いのでヤメる。Microcryptorhynchus_nipponicus_02