害虫屋の雑記帳(ブログ人の保存版)

ブログ人のサービス停止に伴い、gooに過去記事を保管させてもらうことにした。

約束の地

2007-10-06 16:59:00 | 自然観察

泉州地方のとある住宅街を歩いていると、たくさんのセアカゴケグモがなにげなく生活しているところをみかけた。急速に一戸建てやマンションが増え続けている一角だ。道端の穴という穴に必ずいた。クモの巣に枯葉がくっついているのですぐわかるのだが、いまのところ誰も気にしていないようだ。最近は、私も役所への通報とかをしなくなってきた。セアカゴケグモだらけになっている場所は、別にここだけに限ったことではなく、大阪府全体に広がってきているためだ。

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我が家の近くだって、普通種のオオヒメグモとどっちが採集しやすいかといわれれば、セアカゴケグモのほうがたくさん採集できるような状況である。それに、発生地に薬剤処理などの対策がとられても、次の年には変わりなく生息していたりする事例もある。

在来のヒメグモの仲間と比べても、ずいぶん体がゴツイやつだが、どこでも生息できるわけではないようだ。たくさんいる場所は、開発が行われているなどの理由で、植生が貧弱な場所に限られる。なぜか、雑木林の中などではまったく見かけない。我々が土地の有効利用をし続ける限り、セアカゴケグモたちは安住の地を約束されているという感じである。

個体数が少ないうちから生息調査が多数の研究者で行われていたが、水際で抑えることはできなかった。むし相手の市街戦は、勝ち目が少ないということを再認識させられた気がする。

Latrodectushasseltii

*チョットおばあちゃんのメス

**ここのところフラッシュ画像はMotionSWFというフリーソフトを使用させてもらっている。作者の人に感謝!!