帰宅時に、クビキリギスの甲高い声を聞くようになって一週間ほどになるけど、これは同じ個体が鳴いているのだろうか?パワフル耳ツンザキ音を、連夜発することができるスタミナはどこからくるのだろう。仕事でお疲れ気味のオッサンを、葉陰からみて優越感に浸りながら鳴いているに違いない。
欧米のヒトとちがって日本のヒトは、左脳で言語のように虫の音を聞くとかいうが、この虫に関してはそれはないだろうと思う。もっとも、まともな科学者の多くは、右脳の左脳の役割分担なんて根拠のない疑似科学と考えているようだけど。
生物学のような観察対象が複雑なものに、疑似科学ははびこりやすい。害虫駆除サービス業界でも、最新科学にみせかけてとんでもないものを消費者に売りつけていることが多々ある。ダニをおびきよせて室内環境を改善するグッズとか。床下を乾燥させる扇風機とか。まじないの域を出ないものが大手を振って世にあふれている。そんな世界で仕事をしているけど、もちっと科学っぽいことを目指したいものだ。