害虫屋の雑記帳(ブログ人の保存版)

ブログ人のサービス停止に伴い、gooに過去記事を保管させてもらうことにした。

フタヅメシラミダニのなかま

2014-02-23 15:32:42 | 自然観察
落ち葉の中から、コウセンマルケシガムシというとても小さなコウチュウを取り出してみていたら、さやばねの下に「ダニ玉」をみつけた。
Photo
体長約0.16mmの微小なダニが、球状に密集して付着していた。ダニ玉は約60個体で成っていて、個体ごとの胴体の膨れ方は様々だが、みんなメスだった。
Pavania_sp01
前体部が細く、後体部が太くて丸いので、コナダニ団 Astigmatina(ササラダニ目)のようにもみえるけど、ムシツキダニ団 Heterostigmatina(ケダニ目)のフタヅメシラミダニ科 Dolichocybidaeという馴染みのないグループに含まれる。
第I脚からIV脚の各基節板に3対ずつの剛毛があり、III脚とIV脚には脛節のソレニジオン(感覚毛)を欠く、前体部はその幅より長さが少し上回るなどの特徴があれば、Pavaniaという属になる。旧北区において本属は、タマオシコガネ類とかセンチコガネ類などから数種が知られている。日本産の種に関しては、まったく整理されていない模様。
Pavania_sp02
小さなガムシから見つかった種は、II脚基節板の剛毛が2対だが、他の特徴は合致するので Pavania sp. と考えた。ダニが付着していたガムシの腹背板は、わずかに変色したスポットがみられたので、これは寄生といえるのではないだろうか。
昆虫に付着するダニは、面白いものが多いと思う。「A Manual of Acarology」第3版の図で見ただけだが、フタヅメシラミダニ科に近縁ながら、カンブリア紀のアヤシイ動物みたいなカタチで、とてもダニには見えない種もいる。
ソイツはクロタロモルファ科といって,マメゴモクムシみたいなのに寄生してるらしいって話なのだが、ホントのところはエディアカラ砂岩から抜け出してきたナメクジの仲間に過ぎないだろうと密かに思っている。
Photo_2

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
初めまして、こんばんわ (ダニ被害者)
2014-03-28 20:16:49
初めまして、こんばんわ
突然且つ日記に無関係なコメント失礼します><
ここ数年ダニの被害にあっていて先日ようやく姿を見つけたのですが原因がこいつなのかわからなくて知恵袋で質問もしてみたのですが、回答者は現れず検索をかけて詳しそうな方を探していました。
↓にダニの画像を載せています
http://blogs.yahoo.co.jp/tdyukmrtyiu/MYBLOG/yblog.html

こいつらの名前ご存知ありませんか?><
返信する
ニクダニの仲間で、ヒトを刺したり咬んだりはしま... (クロアリ)
2014-04-01 12:27:05
ニクダニの仲間で、ヒトを刺したり咬んだりはしません。
部屋のどこかでカビが生えているってコトを教えてくれているダニです。
返信する