一昨日のことだが、仕事でびわ湖バレイにいった。新しいロープウェイに乗った。デカイ。速い。カッコいい。もうこれは宇宙船のブリッジである。乗っている最中は、フロアの真ん中に腕組みして艦長のつもりで立っていたのだが、前に座っている人に向って何か航法的な指示を出したくてしょうがなかった。
驚いたのは、ブリッジ内にガイドのアナウンスが入ることだった。しかも虫の話題。
コナラがカシノナガキクイムシによって枯れているということを解説していた。
しかも現在は駆除実験中らしい。
カシノナガキクイムシって、最初は温暖化によって高標高地に分布を拡大して、耐性のないミズナラを高率で枯らしていくという温暖化系トピックスだった。でもどうやら、それだけでもないらしい。愛知県の調査会社の知り合いから教えてもらったが、最近は低地のコナラやアベマキもボコボコにされているという。巨樹だけでなく、クワガタの森までヤバいのか?
ヒトの営為で自然が壊れるという概念は、ヒトの思い上がりかもしれない。巨樹の価値も、埋立地のゴミも「自然」には等価なのだろう。時が満ちれば別のものへ変転してゆく・・・。いろいろな自然を制御しようとしている人類だが、実はルールのことが全然わからないゲームに参加しているプレイヤーの状態って気がする。まったく勝ち負けどころか、どこに向かっているのかも分からない。さて、このカシノナガキクイムシからの一手は、先のターンでどんな展開になっていくのだろう?