和泉市松尾寺町でマルグンバイの一種 Acalypta sp. を採集した。シノブゴケの一種らしいコケを、本年1月14日に採集して、金属篩(28メッシュくらいの小麦粉用市販品)で篩別すると、3♀を得た。
ものすごく昔に、保育社の原色日本昆虫図鑑(下)の図版をみて以来、地元で採集してみようと長らく考えていたが、ようやく採集できた。しかし、図鑑のとちょっと形態が違う。翅縁先端側の脈室が2列になってるあたりが変。でも、地域変異や個体変異があるそうなので、Acalypta sauteriでよいのかも。他にもいくつか近隣地域で別種が採集されているし、文献もないので同定は保留しておこう。マルグンバイ類はいろいろな標本を見れば見るほど混乱してくる。
この虫がくっついていたコケは、森林を切り拓いて公園にしているところの近くにあった。コケをむしって持ち帰るのは、景観をそこねるのであまりやりたくないのだが、どうせ放っておいても芝地に整備されるだけなので、頂いて帰った。ジメジメしたところは、水捌けを良くして明るく風通しのよい気持ちのよい公園になるようだ。役に立たない自然は減る一方というのも、寂しい限りである。
夜寝るときに、娘が小学校の授業で仕入れてきた薀蓄を自慢げに聞かせてくれた。
「ニホンオオカミってなあ、センキュウヒャクゴ年に滅びてんやって。最後の一匹は奈良県におったんやけどな。オスやったんやって。知ってた?」
「いや・・・そんなに詳しくは・・・覚えてないわ。」
「先生がゆうてたけど、ニンゲンは野生動物にいっぱいひどい事してきたから、しまいに、ニンゲンもえらい目にあうんとちゃうかって。ニンゲンに未来はある?」
割り算できないくせに時々難しいことをいいよる。
「ニンゲンは賢いから大丈夫!! でも、恐竜ほどは長く持たないかも・・・」