医療制度改革批判と社会保障と憲法

9条のみならず、25条も危機的な状況にあります。その現状批判を、硬い文章ですが、発信します。

福祉医療制度(公費医療・福祉医療)4

2006年11月04日 | 医療制度

福祉医療制度(公費医療・福祉医療)4

 障害者自立支援法が施行されたことにより、2006年(平成18年)4月1日から従来の精神通院医療費公費負担(公費番号21)・更生医療(同15)・育成医療(同16)は、自立支援医療に変更されました。
 また、障害者福祉サービス(支援費制度・精神障害者居宅生活支援事業)も変更されました。 
 そして、どちらも、原則として費用の1割分が利用者の負担になりました。 
 その自立支援医療について、負担軽減のための手立てがとられたことを、神戸市を例にして、「自立支援医療」をエントリーし、引き続き、福祉医療制度(公費医療・福祉医療)を書きはじめました。   
 そうしたところ、最近の検索ワードが、公費21とか公費51など、公費番号での検索が多くなりました。今までと同様の医療制度改革とか、高齢者医療確保法という語句での検索も多くありますが。
 公費21などは、多少の記述はありますが、これから詳しく書こうと考えていた事項ですし、さらに、最近の検索ワードが、公費53とか公費43などで検索されるようになりました。 
 公費53は事実上廃止されてしまったこと(部分的には残っている)を、公費43は17年7月から新設されたことなど、まだ、まったく触れることができていない事項についての検索です。
 訪問いただいたのは、公費番号での検索ですから、医療事務関係者だろうと思われます。取り急ぎ、公費53と43の説明を簡単にしておきます。その他の公費についても、順次書いてゆきますので、今しばらくお待ちください。 
 なお、気になる項目や確認したい事項があれば、コメント欄に足跡を残しておいてください。

 公費53
 
児童福祉施設入所者・知的障害者施設入所者には、医療機関受診のための施設入所児・者医療券(公費53)が発行され、医療費は無料でした。 
 しかし、知的障害者については、障害者自立支援法が成立したことから、知的障害者福祉法が「改正」され、2006年4月1日から廃止されました。 
 そして、施設入所児童については、同じ理由から児童福祉法が「改正」され、2006年10月1日から、廃止されてしまいました。 
 したがって、無料から健康保険一般の3割負担などにされてしまったのです。こうしたことは「改正」ではなく改悪というのが正当だと思います。 
 公費53が改悪されたあとの救済は、各自治体の福祉医療ということにならざるをえません。その施設入所児・者の障害等級や判定が、福祉医療としての「重度障害者医療」(公費82・83)の要件に該当すれば、障害者医療の負担1回500円月2回1000円負担限度(低所得者300円)となります。  

 公費43・44
 
兵庫県・神戸市では、2005年(平成17年)7月1日から、重度障害者医療の対象が拡大され、「精神保健法での障害1級」も該当とすることになりました。その拡大された部分に割り振られた番号が43・44です。 
 障害者医療は、県市協調で実施していますが、神戸市の制度のほうが対象者や所得制限などで、少し枠が広がっており、その部分が神戸市単独負担で、83・44という番号になります。82・43は県市共同で負担しています。

追記 公費53が(部分的には残っている)と記述しています。その意味は、法改悪されても事情のあるものは、従前同様に医療券を発行しているからです。 


1 コメント

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入院公費について (後藤 雅子)
2010-01-15 16:54:49
現在21公費を受けています。
入院時月15~17万支払いました。
兄は81公費で通院時は無料です。
兄は体調が悪いとき、入院を母にたのみましたが、医療費がかかる為断られました。
81公費も入院無料に、また21公費も入院も1割負担にして欲しいです。
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