医療制度改革批判と社会保障と憲法

9条のみならず、25条も危機的な状況にあります。その現状批判を、硬い文章ですが、発信します。

近況報告 Ⅱ

2011年11月26日 | 医療制度
 要介護5であった父親が、リハビリの甲斐あって要介護2にまで回復しました。 そのことは喜ばしいことなんですが、結果として介護サービスが制限されることとなり、私の負担が増加することとなりました。 父親が回復し元気になることは喜ばしいことなんですが、要介護度が下がれば、ヘルパーさんの訪問回数を減らさざるを得ない、またデイサービスの回数も減らさないと限度額をこえてしまう、何か割り切れない感が残ります。 ともあれ、元気になった父親は90歳をクリアーしたんだから、100歳まで頑張ると威勢のいいことを言っています。老老介護の状況で、こちらも一病息災で頑張らなければと思っているところです。 . . . 本文を読む

新しい高齢者医療制度について<追記>

2011年01月08日 | 医療制度
  最終報告案、大筋了承される 12月20日「高齢者医療改革会議」は、12月8日に示されていた新高齢者医療制度についての最終報告案を、全国知事会の国保の都道府県移管に反対や、財源問題が不明確などの疑問・不満が出されたが、大筋で了承しました。そして、「高齢者のための新たな医療制度等について(最終とりまとめ)」として、厚生労働大臣に提出しました。 . . . 本文を読む

新高齢者医療制度

2010年12月12日 | 医療制度
 現行の後期高齢者医療制度を廃止し、2013年4月から新しい高齢者医療制度をスタートさせるため、2009年11月に厚労大臣の諮問機関としての「高齢者医療改革会議」が設置され、検討が進められています。 そして、2010年8月20日に同会議の「中間とりまとめ」がなされ、10月25日には「医療費等の将来見通しや財政影響試算」などを厚労省が示しました。 同会議としては年内に新制度案を取りまとめ、厚労省は2011年1月からの通常国会に関連法案の上程をめざしています。 . . . 本文を読む

兵庫県新行革プランを修正し公表

2008年02月16日 | 医療制度
2008年(平成20年)2月13日に、兵庫県は、2008年から11年間の、新行革プラン(第一次)を、公表しました。 昨年11月に取りまとめた当初案を、福祉医療については実施主体である県下市町や、県議会からの反発を受け、修正された内容となっています。 その修正内容は、実施時期を1年先送りし、2009年(平成21年)7月としたことと、所得制限強化により非該当とされる対象者を、経過措置として2年間の救済を、盛り込んでいます。 . . . 本文を読む

福祉医療を守り、充実させるために

2008年02月10日 | 医療制度
兵庫県は、2007年(平成19年)11月に取りまとめた「新行財政構造改革方策」(新行革プラン)のなかで、またぞろ、前回の2003年(平成15年)12月の行財政構造改革方策(後期)と同様に、福祉医療制度(老人医療・障害者医療・母子家庭医療・乳幼児医療)の見直し案を示してきました。 2008年(平成20年)7月実施を、もくろんでいたのですが、実施主体である県下各市町こぞっての反対から、『市町等との十分な協議を行い、周知期間の確保等を検討する』として、おおむね、1年間の先送りという状況にあります。 そうしたことから、この検討期間を活用し、福祉医療制度誕生の経緯やその歴史をふり返り、この間の医療制度改悪などの経過と現状を確認するなかで、福祉医療制度を守り、充実させるための運動や課題を、明らかにしてゆきたいと、兵庫地方自治研究センターから執筆依頼がありました。 3月議会に向けて、県下各市町の仲間に情報提供したいので、取り急ぎ原稿を書いていただき、早急にパンフレットにしたいという要請でした。  前回の見直し反対の取り組みのなかで作成した、2004年1月の「福祉医療の現状と課題」(医療制度を考える兵庫県連絡会発行・社会保障制度研究会編集)のパンフレットをベースに、改悪の結果を踏まえた現状などを補強し、草稿を書きました。資料などは、わたしの技量不足から、うまく掲載できませんが、とりあえずのエントリーとします。 (追記)このブログリピーターの方々は、Ⅰ 福祉医療と医療制度の経過と変遷 の項は、何度となく過去記事で書いていますので、飛ばし読みしていただき、Ⅱ 福祉医療制度の改悪の経過と現状  以降を読んでいただき、福祉医療改悪の動きを理解していただきたいと思います。なお、資料②~⑤を上手く表示できるように、努力中です。  . . . 本文を読む

社会保障の破壊は、老人医療攻撃から始まった

2007年11月12日 | 医療制度
 2008年4月、新高齢者医療制度がスタートします。2006年6月に成立した医療制度改革関連法にもとづき、高齢者だけで組織される健康保険が、後期高齢者医療制度として創設されます。  75歳以上のすべての高齢者1300万人は、この健康保険に強制加入とされ、医療費原則1割負担と保険料負担が発生します。そのなかでも、まったく新たに保険料負担をすることになる人たちが200万人と予測されています。(半年間の保険料徴収凍結と半年間の9割減額となるとのこと) また、65歳から75歳未満の前期高齢者については、保険変更はありませんが、70歳以上は医療費の2割負担(1年間の負担増先送りとなるとのこと)、70歳未満は引き続き3割負担となります。  こうした改悪法を強行成立させておきながら、自公政権は参院選の大敗から、高齢者医療費負担の『見直し』『凍結』などと、(結果は上記の部分的な凍結と一部分の先送りのみ)総選挙むけの見え透いた一時しのぎをしようとしています。  そうした瑣末な動向に振り回されることなく、医療制度の改善も改悪も、老人医療が梃子となっていることを、この間の経緯を振り返りながら、その医療制度の変遷を確認したいと思います。 . . . 本文を読む

保険証へのQRコード装着取り止め

2007年08月04日 | 医療制度
保険証へのQRコード装着取り止め  厚生労働省は、7月9日に2008年4月から予定していた、保険証へのQRコードの装着を取り止める方針を決め、都道府県や後期高齢者医療広域連合に、事務連絡を下ろしました。  そうしたことから、2008年4月に向けて準備していた広域連合や保険者は、大慌てで証作成の変更や修正をかけることとなりました。   . . . 本文を読む

国保料の年金天引き

2007年07月22日 | 医療制度
厚生労働省は6月14日、2008年4月から開始される、国保料を年金から天引きする特別徴収制度について、都道府県に事務連絡を下ろしました。  その内容は、事務連絡となっていますが、きわめて露骨な特別徴収の強要であり、導入しなければ「法令に反する」と、脅しともとれる文言まであります。 . . . 本文を読む

弱肉強食資本主義への回帰は、老人(医療)攻撃から始まった

2007年07月16日 | 医療制度
老人医療無料化運動は、1969年12月革新美濃部都政のなかで実現し、1970年代初頭には全国の革新自治体に拡大しました。さらに、全国の自治体に波及するなかで、1973年政府をして老人福祉法を改正させ、自己負担部分を助成する老人医療助成制度、老人医療の無料化が法制化されました。  このことをうけて、さらに自治体では、助成対象者の制限を緩和し、年齢を65歳へと前倒しをするなどの改善を図ることとなりました。  老人医療に引き続き、乳児医療・障害者医療、少し遅れて母子家庭医療の無料化が実現します。 さらに、健康保険法を改正させ、月額医療費30000円以上の負担が償還されるという、高額療養費が制度化されることとなりました。 老人(医療)への攻撃開始   1980年代に入り、第2臨調・行政改革路線に基づく、老人医療攻撃がマスメディアのデマ宣伝・キャンペーンとして開始されました。  老人の医療費が無料になったことから、年寄りが頻繁に医療機関に受診し、さながら病院の待合室は「老人サロン」化しているというものであり、そのため、医療費が増大を重ねているというものでした。  このデマ宣伝は、執拗に手を変え品を変え、四半世紀にわたって繰り広げられたことから、少なからぬ市民の「常識」として定着しています。(デマ宣伝だという一例は、老人医療の負担が、無料から1~3割負担となった現在でも、朝の病院待合室はお年寄りでいっぱいです。その風景は昔も今も変わっていません。)  . . . 本文を読む

医療保険についての朝日新聞の記事

2007年04月29日 | 医療制度
厚生労働省が、不安を煽るような広告について、医療保険会社を指導したことや、高額療養費について図解入りの解説をし、さらに、その医療保険の問題点を、6日間にわたって連載するなど、朝日新聞は、民間医療保険批判の記事を、連日掲載しています。遅まきながらとは思いますが、その姿勢を評価します。 . . . 本文を読む

混合診療について

2007年02月03日 | 医療制度
 2005年にエントリーした記事ですが、最近、どういう理由かわかりませんが、検索ワードなどで訪問される方が増えています。2006年6月の法改悪で、名称などが変わっていますので、現状を補記して再エントリーしておきます。                        2007.2.3 harayosi-2  今年(05年)始めの研究会の議論を踏まえ、「混合診療」についての批判を、仲間の皆さんへ「レポ」したものと、最近の『試案』批判での関連部分の抜き書きです。 . . . 本文を読む

健康保険証 個人カード化 二次元コード

2006年12月29日 | 医療制度
健康保険証 個人カード化 二次元コード   後期高齢者医療保険証にQRコード、という記事を書きましたが、それは、厚生労働省主催の都道府県担当者会議で、正式に発表されたからであって、すべての健康保険証を個人カード化し、QRコードの印刷を義務付けることは、厚労省既定の方針として、すでに決定されており、着々と準備は進められています。  そして、レセプト電子化の義務づけから、さらに進め . . . 本文を読む

高額療養費 

2006年11月05日 | 医療制度
   高額療養費   高額療養費 払い戻し制廃止、来年4月から 厚労省 方針決定 という見出しで、朝日新聞11月1日付朝刊の2面トップで、この記事と窓口支払い限度額のみに 来春から、高額医療費(共同通信) - goo ニュース同様の内容が掲載されていました。  改善であることは否定しません。多額の現金を用意する必要がなくなり、入院患者にとっては朗報です。  しかし、この手続き上の改善は、今年の夏 . . . 本文を読む