ささやかな幸せ

SUPER EIGHT、本、美術鑑賞、俳句、お茶が好き!
毎日小さな幸せを見つけて暮らしたい。

『キャロリング』『戦火の馬』

2015-10-01 17:01:24 | 
『キャロリング』有川浩 幻冬舎
DVの父親、そんな父から離れられない母を持つ俊介は、子供服メーカーで働いている。しかし、会社はクリスマスに閉めることが決まっている。そこでは、副業で学童保育をしており、両親が離婚でもめている航介が最後に残っている。航介は、自分がケンカを止めなかったから両親が離婚しようとしていると思い、俊介や俊介の元恋人で同僚の柊子を巻き込んで両親の仲直りを図る。
優しくて ちょっぴりしょっぱい物語。温かい終わり方で、スルスルと読める。でも、誘拐のくだりが、現実ばなれしている感じがした。俊介が柊子を好きになるのが、もったいないという言葉が物ではなく、人の気持ちにつくというところが好きだな。
「不幸の比べっこをしても仕方ない」「子供はまともに受け取るんです。親に与えられたものは何でも」「愛されている子供さんほどお母さんを傷つける力を持ってる」「子供さんを夫婦の裁判官にしちゃいけません」などの言葉が心に残った。

『戦火の馬』マイケル・モーパーゴ 佐藤見果夢訳 評論社
ジョーイと言う名の馬が主人公。ジョーイは、アルバートとの穏やかなイギリスでの農場暮らしから一転、フランスへの戦場に送られることになる。そこで、ジョーイが経験したこととは。
モーパーゴの『奇跡の海』『月にハミング』と比べると、やや物足りない感じがする。イギリス軍の馬がドイツに捕まってドイツ軍で働いたり、馬をイギリスに連れて帰れないので肉屋に売ることには驚いた。馬が兵隊の心を癒したりするところは、ほんわかとするが、ジョーイが仲良くなった人が簡単に死ぬのは辛かった。
コメント
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