種から芽が出て花が咲き

はまっているあれこれ
(今はFTISLAND、いろいろ)

断捨離それから

2012年05月16日 | 
●こころに効く「断捨離」 やましたひでこ 角川SSC新書

モノの片付けではなく、思いや考え方に断捨離のメソッドを使って、ごきげんに過ごすために書かれた本です。

私には、その会社の同僚さんとお話をしているといらいらすることがありました。この本を読んでその言葉にならない、いらいらの理由が明確になりました。

その時の体験を、ぴたりと言い当てているくだりがこの本にはありますので、引用してみます。

「相手の領域を意識せず、相手のためによかれと思うことを口にする。親切とおせっかいの違いを明確にしていない思考。
親切なアドバイスのつもりが、実は、それぞれの選択・決断の領域に踏み込み、選択・決断の自由を踏みにじっていることに、無自覚であり無意識な私たち。
情報の共有エリアと、選択・決断の境界線とが異なっていることを知っていれば、お互いの無用で不要な不快感を避けることができます…」

その同僚さんはとても頭がよい人だったと思います。ある話題のときに、何だろう、私がどう感じるかを指定してくるような、思考の方向性を意図的に促すような会話をされたように感じたのです。それは、私だけかもしれないのですが、そういう意図的な方向性を感じてしまうと、煩わしくいらいらしたのでした。

そのうち、お互い部署が異動になり、離れていきました。私も未熟でした。

たぶんこの同僚さんは、そのままで良いのだと思います。要は私の受け取り方しだい。
この本によれば、なんとなくざわついたり、不快に思ったりしたことは、そのままにせず、仕組みを理解すると、解消したり、対処法が見えてくるそうです。

理由がわかれば、「それ、私の考えと違う」などと言えたかもしれません。
不快なことはないほうがいいけれども、自分を知るきっかけになります。

この本は、そういう不快感や気がかりや不安など、無意識に感じている心の整理に焦点を当てています。

ただ、やましたひでこさんの断捨離シリーズは、アカデミックというか、ロジカルというか、ちょっと難しい。有用なのでこれからもきっと読むけれども、私が感覚的なタイプなので、実は、やましたひでこさんの本は合わないのです。

むしろ、近藤麻理恵さんの「人生がときめく片付けの魔法」(サンマーク出版)のほうが、読んでいて、それこそ、うきうきわくわく楽しくなってきます。ときめかないで使わないものの具体例もわかりやすいです。

また、ジーニーさんの「幸運を呼びこむガラクタ追放術」(サンマーク出版)もイラストがナイスでわかりやすいです。合わないエネルギーのものを手放すということで、要らないけれども、高価で手放すのが躊躇われた貴金属を手放すきっかけになっています。

風水のカレン・キングストンさんの「ガラクタ捨てれば自分が見える 風水整理術入門」(小学館文庫)も、要らないものを捨てるとどんなラッキーなことが起こってくるかが、わかりやすくて大好きです。この本は集めすぎたコレクションの処分のきっかけになりました。

実際の家や部屋を片付けることによって、メンタルな部分も片付けが進むというのは、どの本にも共通して書かれていることです。

好きな本、出会った本に影響を受けて、これからも片づけを極めていきます。

備忘録 1つの生地で餃子も、めんも、パンも!

2012年05月16日 | 
●1つの生地で餃子も、めんも、パンも! 荻野恭子 著 文化出版局

副題に「ユーラシアの粉物語」とあります。

昔、学生時代に初めてラビオリなるイタリア料理を見たとき、「まあ、餃子みたい」と言ったら、その時、一緒にいた意地のわるい先輩に、あきれられからかわれたことがあります。変な思い出です。

でも、ラビオリは、やはりイタリアに伝わった餃子ですよね。この本では、めんロードといって、シルクロードを通って小麦粉の生地から作る料理をたどって伝わった世界各地の料理を紹介しています。そのめんロードの終着点はイタリアだとか。

トルコには、ラビオリの原型のような、その名も「マントゥ」という餃子料理があります。おまけに、ス・ボレイ(ス・ビョレイ)というラザニア料理もあります。

韓国でも、水餃子をマントゥといいますし。

ときどき、文化の伝播に思いをはせながら、めくりたい本です。