hakuunの未来ノート

将来のため、人生やビジネスに関して、考えたこと、感じたことを綴ります。

プレッシャーに打ち勝つ方法

2012-08-31 | スキルアップ
プレッシャーに打ち勝つ方法


●本試験の想定

「本番の試験を想定して取り組んでください」
とよく言われますが、実際に「本番を想定」することはできるでしょうか?
できる人は、素晴らしい。ぜひ、普段から本試験のイメージをして取り組んでください。
しかし、「本番を想定」できない人の場合はどうしたらよいのでしょうか。


●過去の経験の利用

そこで活用できるのが、過去の体験です。
自分が経験した過去の試験を利用するのです。
大学入試試験、入社試験、資格試験等々あると思います。
そのときどのような気持ちだったか、記録しておくとイメージがわきやすくなります。
前日の夜、寝つきが悪かったとか、緊張して朝食が食べられなかったとか、試験会場では何度もトイレに行ったとか、試験問題の配布時には、緊張感が高ぶってきたなど、様々な体験があると思います。
さらに、試験のベルト同時に、心臓の鼓動が高ぶり、さらに張り裂けそうになった人もいます。
そのために、通常問題文を2回読めば理解できるのに、鼓動の鼓動の高まりにより、頭が白くなり、理解が出来なかったなどなど、思わぬアクシデントが起こるのが本試験です。


●プレッシャーに打ち勝つ方法

このようなプレッシャーの中で、どのようにして実力を発揮するかが、合格のカギとなるでしょう。
本試験にはどのような魔物が存在するかわかりません。
その時のプレッシャーをその場で解消しようとしてもなかなかできるものではないでしょう。
また、本試験に参加する受験生は、みなさん、人生をかけて勉強してきています。
例えば、中小企業診断士の場合は、1次試験が5倍、2次試験も5倍の倍率です。
5人に一人の割合で合格です。

全体を通した倍率は5@5=25倍になります。
25人の受験者から一人だけ合格することができます。

多くの受験生の実力は伯仲しており、その差は、紙一重あるかどうかだと思います。

合格する人は、実力を発揮した人です。
残念ながら合格できない人は、実力を発揮できなかった人です。

合格者の中には、普段成績が悪くとも120%、150%の実力を発揮して合格する人がいます。
一方で、普段の成績が良くても、実力の半分も出せなくて、涙を流す人もいます。

実力があるとか、ないとか、という問題ではなくて、これが試験なのです。
別な見方をすれば、試験当日に、プレッシャーに負けることなく、実力を100%発揮することが大切です。


●心の差

この夏はオリンピックで盛り上がりましたが、金メダル本命と言われた選手が1回戦、2回戦で敗退したケースが多々あります。一方で、自己ベストのタイムをだしてメダル獲得した選手もいます。

このように一発勝負の試験や大会において、実力を100%だせる方法を、普段から取り組んでおく必要があります。

実力のある人が、合格するか、涙を流すか、知識や技術の差ではないと思います。
また体力の差でもないと思います。

その差は、「心の差」だと考えます。
つまり、このプレッシャーに打ち勝つ方法は、心の問題であり、精神力の問題でもあります。

昔から相撲等では「心・技・体」と言われます。
そして優れた勝者ほど、「心」を鍛えています。
ホームランの世界記録保持者であるソフトバンクの王貞治会長は、現役時代に「居合道」で心の鍛錬をした話は有名です。

スポーツでは、技や体を磨くのは当然です。
しかし、最後勝つか負けるかは、「心」の差で決まると思います。
今回のオリンピックでも、実力伯仲した試合がありましたが、中国や韓国に勝ちメダル勝ち取った女子バレーボールは精神力・心の勝利だと思います。
特に2大会メダリストの中国には、すべて2点差という結果が示していると思います。

つまり、どれだけ精神力、心を磨いたかが、最後の決め手となります。


●科学的対処方法

以前もこのブログで紹介しましたが、林成之先生という医師がいます。
この先生は、北島康介が北京オリンピックで2冠を達成したときのメンタル面の指導者です。
その林先生の著書「脳に悪い7つの習慣」から、一部引用します。
(前回もこの部分を引用しました)

『緊張しすぎると心臓がドキドキしたり、手や声が震えたりして力が発揮できなくなることがある。これは自律神経が気持ちの高まりの影響を受けることで、血液中のカテコラミン濃度が上がり、筋肉を固くしてしまう』
『自律神経は、自分でコントロールすることはできないが、呼吸によって間接的にコントロールする方法がある』
『息を吸うことは交感神経の働きを高め、息を長く吐けば副交感神経の働きを高めてくれる。 適度の緊張とは、交感神経の働きが勝っている状態である。ドキドキしたり、震えたりするときは、息をゆっくりと長く吐くことである』
『ぐっと深く吐き出すためには、腹筋を締めるのがコツである』

まさに、試験の最中に、緊張しすぎると心臓がドキドキしたり、手や声が震えたりして力が発揮できなくなるときがあります。これは自律神経が気持ちの高まりの影響を受けることで、血液中のカテコラミン濃度が上がり、筋肉を固くしてしまっている状態です。

この医学的なプレッシャーに対する対策が、「腹式呼吸」です。
つまり、緊張してドキドキしたり、震えたりする対策として、「息をゆっくりと長く吐くこと」ことで、副交感神経を活性化させ、自律神経の高まりを抑えるのです。
つまり、息をゆっくり長く吐くことで、平常心を保つことができるのです。

この腹式呼吸もスキルであるので、練習が必要です。
定期的に場所を決めて行うことで、習慣化することが出来ます。
この腹式呼吸は、精神力強化の前提になるもので、結果に連動しています。
毎日毎日、腹式呼吸をくり返し続けることで、心の落ち着きを維持することが出来ます。
その結果、本番の試験で、実力を100%発揮して、合格を勝ち取ることが出来ます。

ぜひ、試してください。


研修講師基礎講座 3回目 その3

2012-08-30 | 研修講師

一昨日に続いて、実際どのようなアイスブレーキング技法を行ったのか、について書きたい。

アイスブレーキングの目的は、前回も書いたが、再確認する。
『各種講習会などに集まった、お互いに知らなかった参加者が、その講習などを始める前に、氷のように固まった参加者間の緊張をほぐし、参加者がお互いに親しみを持ち、主体的に積極的に学習に参加しやすい雰囲気をつくることである。
その期待効果は、講習などを円滑に進めることが出来るようになる』

前回紹介したアイスブレーキング技法は、「漢字一字を使った自己紹介」と「じゃんけん」であった。
今回は、その他のアイスブレーキング技法を紹介する。


●自己紹介

通常、一般的なものとして「自己紹介」がある。
全員の前で行う場合とグループ内で行う場合がある。
「ただの自己紹介」でもよいが、制約条件を加えることで、一味も二味も変わってくる。
では、どのような制約条件を加えると面白くなるか紹介する。
 名前のほかに
 ・ホットする場
 ・趣味
 ・私の夢
 ・最近うれしかったこと
 ・私の一番大切なもの
 ・この頃気にかかること 
 ・私の素敵なところ
 ・私が取り組んでいること
などの項目で、自己紹介をしてもらうと、その方の人間性や生活の一部を垣間見ることができ、全員で和気あいあいとする場を形成することが出来る。

最初は、グループディスカッション。
テーマは「私が取り組んでいること」であった。
私の場合は、DVD「北の国から」である。
田中邦衛氏主演の北海道富良野を舞台にしたドラマである。
今回その作品を選んだ理由は、「セリフ」が非常に少ないことである。
田中邦衛氏の表情から、心の動きを読みとるのであるが、その難しさについて語った。
このブログ以外では、DVD「北の国から」について語ったことはない。
ある意味で、「自己開示」である。
ただ、話す機会がなかっただけかもしれないが、今まで語ったことがないことを人に話すのも楽しい。また自分がどのように作品をとらえているか、自分の内面を確認できて良かったと思う。


●ウソ・ホントゲーム

これは、自分自身に関する4つのことを書きだす。ただし、3つは本当で、1つはウソである。
1つのウソをどのように表現するかで、その人の性格が現れてくる。
私は、今日の行動として、次の4つあげた。
・朝、風呂をわかした。
・通学途上、電車の中で寝ていた。
・駅前のスタバで朝食をたべた。
・お昼は、そばを食べたい。
この時、考えていたことは、ひっかけを狙ていた。
実は、朝、スタバでコーヒーを飲んでいたのを、メンバーに見られており、朝の話題にもなっていた。
そこで、「スタバ」を題材に使った。
しかし、私の朝食は、自宅でいつものように盛り沢山食べてきた。
そこで、「スタバで朝食」というウソを加えた。
全員見事に、正解することが出来なかった。
この「ウソ・ホントゲーム」は、「相手の裏をかく」という目的もあるとすれば、大成功であった。
こんな単純なことでも、大いに盛り上がったことは言うまでもない。


●NGワード

これは、「否定的な言葉」を書きだすものである。
例えば、
「わからない」
「しんどい」
「疲れた」
などを書きだす。
さらにその言葉を言い換えるとどうなるか、というステップアップもある。
例えば、
「疲れた」というNGワードに対して、「息抜きをしよう」と肯定的な表現に改めるのである。
このゲームも、NGワードだけでなく、肯定的な表現に改めることで、頭も使うし、その人の個性がでておもしろい。
最初は、個人ワークを行い、グループで発表。さらに全体で共有することで、様々なNGワードとその対応を見ることができた。
主なものを列記する。
「できないかもしれませんが」 ⇒ 「今後の課題として」
「疲れた」 ⇒ 「頑張ろう」
「難しい」 ⇒ 「挑戦しよう」
「できない」 ⇒ 「できるためには」
「できない」 ⇒ 「私の課題は」
「疲れた」 ⇒ 「元気を出そう」
「ねむたい」 ⇒ 「頑張ろう」
「暑い」 ⇒ 「汗をかくのもよいことだ」
「疲れた」 ⇒ 「ストレッチをしよう」
「できない」 ⇒ (心の声として)「できる、できる、できる」
「わからない」 ⇒ (心の声として)「わかる、わかる、わかる」

一般的に、否定語を使うと気分も落ち込むが、肯定的な表現に改めることで、心も前向きになり、頑張ろうとする意欲がわいてくる。
このことは、このゲームだけではない。
日常生活でも、どのような言葉を使うかで、その後の行動は大きく変わってくる。
改めて、良いゲームをしたと思う次第である。

今回の講師役の方は、これらの言葉をホワイトボートに列記してくれたので、参加者全員が共有することで、認識が深まったことは言うまでもない。
ホワイトボートの使い方として、本日一番の出来であった。


●ヒーローインタビュー

これも楽しいアイスブレーキング技法である。
プロ野球のゲーム終了時に、そのゲームで活躍した選手がお立台に立ってインタビューを受ける光景をTVなどでよく目にする。
また、今年はオリンピックの年であったので、優勝者やメダリストに対して、各局でヒーローインタビューを行っていたことは記憶に新しい。

このことを、2人ペアで行うのである。
プロ野球の選手やオリンピック選手は、ヒーローインタビューに慣れている(?)かもしれないが、一般の人は少ないのではないだろうか。
実際、私も長年人間をつとめているが、このようなヒーローインタビューを受けたことは皆無に近い。
私のペアになられた方のうれしかったことが「中小企業診断士合格」ということであった。そこで、合格インタビューとして様々質問をすることで盛り上がった。
特に、合格発表の日の気持ちを聞くことで、その心の動きがとるようにわかり、インタビューされる側もインタビューする私も、双方で楽しい気持ちになった。
このようなゲームは初めてであったが、
「参加者間の緊張をほぐし、参加者がお互いに親しみを持ち、主体的に積極的に学習に参加しやすい雰囲気をつくる」という目的は、十分果たしている。


●なんでも組み分け

これは、単純なゲームである。
参加者全員(今回は19名)で2つのグループに分かれるのである。
講師役が1名であるので、実質18名である。
様々な質問をして、同数、今回の場合は9名ずつになったらゲーム終了である。
最初の質問が「男女に分かれてください」
結果として、男性10名、女性8名。
同数でないので、次の質問をするのである。
例えば「通勤時に車を使う人と使わない人に分かれてください」とか
「そばとうどん、どちらが好き?」など次から次へと質問する。
講師役が一方的に質問するのではなく、参加者からも質問をもらうのである。
10回以上質問を繰り返したが、なかなか同数にはならない。
「最近映画館で映画を見た人?」この質問でYESの人は1名であった。
さらに「たばこを吸う人とすわない人」という質問に対しては、18:0という驚異的な数字で、喫煙者ゼロということで、全員が驚いた次第である。

今回、同数になったのは、「夜クーラーをつけたまま寝る人、消して寝る人」という質問であった。
みごと9:9となり、拍手喝采であった。
参加者の中で一番喜んだのは、この質問をした「私」であったことは言うまでもない。


このようなアイスブレーキング技法を朝から晩まで体験するとともに、その技法を学ぶことができ、非常に有意義な一日であった。

まだまだ他のアイスブレーキング技法を学んだが、機会があれば、いつかブログで書きたいと思う。



研修講師基礎講座 3回目 その2

2012-08-28 | 研修講師

昨日に続いて、実際どのようなアイスブレーキング技法を行ったのか、について書きたい。

●自己紹介

最初の事例は、「漢字一字を使った自己紹介」である。

そのやり方を、テキストから引用する。

・自分自身を漢字一文字に例えてください。
・順番に紹介していただきます。
 ・お名前
 ・漢字一字での自己紹介
・発表の順番決め
 ・会場に来る所要時間の短い順or長い順
 ・誕生月の早い順
 ・今朝起きた時間の早い順 等々

アイスブレーキングの目的は、昨日も書いたが、再確認する。
『各種講習会などに集まった、お互いに知らなかった参加者が、その講習などを始める前に、氷のように固まった参加者間の緊張をほぐし、参加者がお互いに親しみを持ち、主体的に積極的に学習に参加しやすい雰囲気をつくることである。
その期待効果は、講習などを円滑に進めることが出来るようになる』

今回、発表順を決めるだけでも、かなりの盛り上がりがあった。
3回目の講座であるから、それなりに親しくなってきたが、「今朝起きた時間の早い順」ということで、各人の生活を垣間見ることができた。
4時台に起床している人が数人いたことには驚かされる。遅い人で7時台であり、20人近くいると、様々な生活スタイルがある。この順番を決めるだけで、和気あいあいとなり、その後の講習がスムーズにいったことは言うまでもない。

次に自己紹介である。
漢字一文字を使い、1分程度の自己紹介であるが、これも様々である。
泣、楽、痛、光、捨、走、動、熱、雨、柔、考 等々あった。

今までの自己紹介とは異なり、漢字一文字を通じて、その人の人間性がでてくる。

「光」を選んだ人は、常に目的をもってチャレンジし、成果を出して常に輝いていたいという気持ちを現した人もいる。

ちなみに私が選んだのは、「鈍」である。
色彩・痛みなどに対して鈍い、身のこなし・運動神経などが鈍い、カン・頭の回転などが鈍い、などあまり良いイメージがない。
確かに、人の感情や気持ちに対してにぶい。
一方で、悪いことばかりではないと思う。
周りの環境がどのように変わろうと一度決めたことはとことんやり抜く、ということにも通じる。つまり、環境変化に鈍いため、雨が降ろうともヤリが降ろうとも、感じない。
ただ目的に向かって、一歩一歩前進する、ということで話をまとめた。
「光」を意識したわけではないが、
同じ発表するにしても、一捻りすることで、プレゼンスキルが上がると思い、この文字を選んだわけである。


●じゃんけん

このテーマでのアイスブレーキングの講師は、私である。
やはり、講師の勉強をしているのだから、実践する必要がある。
今回、19名の参加であったが、実践練習を行うことができたのは10名である。
時間の制約があるのは当然であるが、私は10番目の講師として実践練習ができ、ラッキーだったと思っている。

では、どのようなじゃんけんを行ったか、列記する。

まずは、「通常の勝ちじゃんけん」である。
この場合のポイントは次の通りである。
・参加者同士がペアになり、通常のじゃんけんを行う
・先に5勝した方が勝ち
・勝った方、負けた方両方の感想を聞く

どのように進行するかは、講師役である私の自由であるが、この紙をもらってから、考える時間は全くなかった。
あとは、アドリブだけである。


●好きな人とペアになって下さい

本来なら、「では、これからじゃんけんを行います。2人ずつペアになって下さい」と言うと思う。
しかし、私は、「では、これからじゃんけんを行います。好きな人とぺアになってください」と言ってしまった。言った本人は、全く気付いていなかったが、「好きな人」という言葉に対して、場の雰囲気は一気に明るくなり、盛り上がったことは言うまでもない。
特に、今回の講習では、男女半々であったため、「好きな人とペア」という言葉に好意的な人もいた。

最後の反省の時に、先生にこの言葉に対して注意された。
講師の一言一言に対して、受講生は敏感に反応するので、注意することである。
実際に、この「好きな人」という言葉に対して、「ウケを狙ったのですか?」という質問が出たほどである。私は全く気にせずに発言したのであるが、講師としての配慮が不足していたことは事実である。


●あいこじゃんけん

次のじゃんけんは「あいこじゃんけん」である。
前回と同じペアで、あいこになるようにじゃんけんをするのである。
3回あいこになれば終了とする。
最後に、勝つことを目的にした時と、合わせようとしたときに心境を聞く、というのがストーリーである。
このじゃんけんも盛り上がった。
やる前から、「最初に相談してよいのか」とか「3回続かなければいけないのか」とか「あいこになった段階でそのまま続けてよいのか」など様々な質問が飛んできた。
その都度、講師としては、受講生が満足するように、また、このじゃんけんを通じて何を学ぶかという趣旨を踏まえて、臨機応変に回答する必要があり、講師の力量が試される。


●後出し負けじゃんけん

この手順は、次の通りである。
・同じぺアでどちらかが先に出し、一方が後から出す
・後から出す人は、じゃんけんに負けるように出す
・1分程度で交代する

このじゃんけんも盛り上がった。

通常のじゃんけんであれば、必死になって勝とうとする。だれもがこのような習性が身についている。しかし、後出しじゃんけんは逆である。
後出しをして、わざわざ負けるのである。
通常のじゃんけんであれば、自分主体でOKだが、このじゃんけんは、相手主体である。
このギャップの差が大きく、会場は大いに盛り上がったことは言うまでもない。

終わってから意見を聞く場合のポイントがある。
発言者のコメントをリピートして、共感することである。
リピートし共感することで、全員が一体感になれるし、講師の力量もアップする。
また、発言者が偏らないように、全員が発言できるように気を配る必要もある。
やはり、全員参加という目的もあるので、口数少ない人には指名して一言でも発言をしてもらった。
20分程度の講師であっただろうか。
私にとって、貴重な経験であった。
最後の評価で、受講生からも高い評価を受けたことはうれしかった。


●イメージトレーニング

今回、この様子をICレコーダに吹き込んでいた。
帰りの電車の中で再生したら、その場面や光景が思い出され楽しかった。

このように繰り返し聞くことで、そのスキルを確認することができる。

さらに、イメージトレーニングにもなるので、今後もこのような活用をしたいと思う次第である。


研修講師基礎講座 3回目

2012-08-27 | 研修講師
研修講師基礎講座 3回目

昨日の研修講座は、「楽しい」の一言であった。
カリキュラムは、「アイスブレーキング技法」であり、様々なアイスブレイクを体験してマスターするのである。
今回のやり方は、研修を受ける側に立って体験することでその「効果を実感」することができる。
一方で、交互に講師役を務めることで、「アイスブレイク」のスキルをマスターすることで、講師としてスキルアップを図ることができる。
このようなやり方は、「一粒で二度おいしい」という感があった。
さらに、6時間の研修の中で、実際の先生は、ほとんどしゃべっていない、ことに気付いた。


●悩んでいたこと

今まで研修講師をやる場合、一つ課題があった。
それは、どれだけ投げる球を用意するか、ということである。

もし仮に、講師が一方的に話していた場合を仮定しよう。
私の話し方は、少しゆっくり目のため、毎分250字である。
1時間であれば、15000字、1日6時間であれば9万字に及ぶ。
3月末より、ブログを書き始めてすでに30万字を越している。
そこまで書いたことでよくわかるが、9万字というのは膨大な文字数である。
それだけの原稿を作るのは並大抵のことではない、というのが実感でった。


●双方が満足するやり方

しかし、今回の講座で、認識を新たにした。
講師役を務めた生徒は10人。つまり10通りのアイスブレイクを行ったことになる。
最初の30分は、全体説明。後半の30分はまとめ。それも受講生の意見を引き出すため、実質先生としてのしゃべりは少ない。
実質5時間の実技演習である。
5時間は、300分。一人平均30分である。
私も10番目に行ったが、私の説明は、わずかであり、会議の進行役がほとんどでった。
さらに、進行役である私を指導する先生は、最初に行う指導と最後のまとめだけ話すだけである。

このように考えると、当初は9万字に及ぶ文字数と考えていたが、実質は1万字前後ではないだろうか。
その後は、参加者を積極的にワークに参加させ、参加者の意見を引出している。
一方的な講義形式の授業より楽しいし、得るものも多い。
講師としても、省エネで講義ができるし、双方が満足するやり方である。


●アイスブレーキングとは

・「Ice Breaking」は、直訳すれば、固い氷(アイス)を溶かす(ブレーキング)や雪解けなどという意味である。
・不特定の人々が集まる場で、人々の少し閉じた、警戒している心を楽しく開いていくことが出来るのが「アイスブレーキング」である。
・人と人が出会ったとき、心を開き、お互いのコミュニケーションを深めるきっかけを生み出す「出会いのコミュニケーションワーク」である。

さらに、その目的と期待効用は次の通りである。
・各種講習会などに集まった、お互いに知らなかった参加者が、その講習などを始める前に、氷のように固まった参加者間の緊張をほぐし、参加者がお互いに親しみを持ち、主体的に積極的に学習に参加しやすい雰囲気をつくることである。
・期待効果は、講習などを円滑に進めることが出来るようになる。


●アイスブレイクの効用

今回3回目の講座である。
今まで2回一緒に行っていたが、一部の人とは仲良くなっていたが、一方でほとんど言葉を交わさない人もいた。しかし、今回のアイスブレーキングを行うことで、様々なゲーム感覚でやり取りにより、コミュニケーションが深まり、我々受講者間の距離はグッと縮まったような気がする。

続く。

「北の国から」に学ぶ傾聴技法

2012-08-24 | コミュニケーション
田中邦衛主演の「北の国から」を題材にして、傾聴の技法について考える。

最初は、産業カウンセラー養成講座のテキスト(社団法人:日本産業カウンセラー協会)から、必要な情報を抜出し、引用する。


a)意味への応答

「意味」とは人生の意味づけ、つまり本人が生きる上で大切にしている価値観、信条などである。意味は、名誉、出世、仕事、家族、ライフスタイルなど一人ひとり違う。「意味への応答」は、クライエントの発言から意味をとらえて、クライエントの経験(ある出来事の結果クライエントに生じる思考、感情、行動)とのつながりを明確化し、フィードバックすることである。

例「あなたには、自分の能力への自信があり、仕事は誰にも負けないという自負があるのですね。(意味)だから、会社から『戦力外だ』などといわれて、すごく頭にきたのですね。(経験)」

意味への応答により、クライエントはカウンセラーが自分を的確に理解してくれることを確認でき、さらに自己理解も進む。
意味への応答を行う留意点として、カウンセラーの推察がクライエントの真意とは異なることもあるので慎重に行う必要がある。また、伝え方によっては抵抗を招く。断定的な言い方にならないように気をつけ、誠実に伝える。
意味への応答は、要約とは違う。けっして冗長にならないように、簡潔に、わかりやすく伝える。

意味は、クライエントから部分的に語られることもあるが、はっきり言語化されない場合が多い。その場合は、言外の気持ちを感じとって読みとる。
ある出来事に対し、なぜクライエントがそういう思考をしたか、そういう感情をもったか、そういう行動をしたかなどを、意味と関連付けながらカウンセラーの感じとったことを伝える。

以上、テキストからの引用である。


●北の国から

今、ビデオにはまっている。
見ているビデオは、田中邦衛主演の「北の国から」である。
北海道富良野を舞台のした人間模様を描いた壮大なドラマである。
作品は、1980年代から90年代であり、フジテレビで放映されたものである。
当時の私は、仕事、仕事で実際の放映を見ていない。

TUTAYAの教養講座DVDのそばに偶然このDVDがあったため、最近は「北の国から」を見ている。

このビデオは、北の大地の四季折々の映像を盛り沢山使っている。
この作品は、登場人物も少ない。
また、一人ひとりのセリフも少ない。
特に、田中邦衛氏が演じる黒板五郎さんは、無口であり、五郎さんの顔のアップシーンが多い。
同じ無言の五郎さんでも、その表情は、毎回異なる。

息子の淳の場合は、心模様がバックの解説として流れるので誰にでもわかるが、五郎さんの場合はそうはいかない。

だが、父親としての複雑な思いはヒシヒシと伝わってくる。

今週は、「傾聴」をテーマにブログを書いているので、カウンセラー役として、五郎さんのセリフや表情、しぐさを観察してみた。

無言のセルフ(?)が多いため、「感情への応答」「意味への応答」として反応する機会は多い。
しかし、実際にやってみると、田中邦衛氏の表情に隠されている心情は、複雑で計り知れないものが隠されている。
だからこそ、このドラマには価値があり、永遠の名作と言われるのだろう。

この「北の国から」をホームドラマとして見るのもよい。

一方で、傾聴スキルアップの手段として、さらに心理描写を理解する教材としてとらえることもできると、考える次第である。