hakuunの未来ノート

将来のため、人生やビジネスに関して、考えたこと、感じたことを綴ります。

サムエル・ウルマン『青春』 2つの訳

2012-08-12 | 人生観
●サムエル・ウルマン『青春』 父の遺稿より

青春とは人生のある期間ではなく、心の持ち方を言う。
薔薇の面差し、紅の唇、しなやかな肢体ではなく、
たくましい意志、ゆたかな想像力、炎える情熱をさす。
青春とは深い泉の清新さをいう。

青春とは怯懦を退ける勇気、安易を振り捨てる冒険心を意味する。
ときには、20歳の青年よりも60歳の人に青春がある。
年を重ねただけで人は老いない。理想を失うとき初めて老いる。

歳月は皮膚にしわを増すが、情熱を失えば心はしぼむ。
苦悩・恐怖・失望により気力は地に這い、精神は芥(あくた)になる。
60歳であろうと16歳であろうと人の胸には、驚異に魅かれる心。
おさな児のような未知への探求心、人生への興味の歓喜がある。
君にも吾にも見えざる駅逓が心にある。人から神から美・希望・
嘉悦・勇気・力の霊感を受ける限り君は若い。

霊感が絶え、精神が皮肉の雪におおわれ、悲歎の氷にとざされるとき
20歳であろうと人は老いる。頭を高く上げ希望の波をとらえる限り
80歳であろうと人は青春にして己む。

父の遺稿に書かれたウルマン氏の『青春』である。

今考えてみると、父は常にチャレンジしていたと思う。
50歳過ぎてからのゴルフ。
定年後の書道。師範までの努力はすごかった。
晩年の絵画。
どれもこれも創意工夫の連続で、常に前向きにチャレンジしていた。
人生を全うするまで青春であったと思う。


●岡田義夫氏邦訳のサミエル・ウルマンの『青春』

ここで、インターネットで調べてみると、原文が書かれていたので、引用させていただく。
http://homepage3.nifty.com/gakuyu/turezure/seisyun.html

青春
原作 サミエル・ウルマン
邦訳 岡田 義夫

青春とは人生の或る期間を言うのではなく、心の様相をいうのだ。
優れた創造力、逞しき意志、炎ゆる情熱、
怯懦(きょうだ)を却(しりぞ)ける勇猛心、安易を振り捨てる冒険心、
こういう様相を青春と言うのだ。

年を重ねただけで人は老いない。理想を失う時に初めて老いがくる。
歳月は皮膚のしわを増すが、情熱を失う時に精神はしぼむ。
苦悶や、孤疑(こぎ)や、不安、恐怖、失望、
こう言うものこそ恰(あたか)も長年月の如く人を老いさせ、
精気ある魂をも芥(あくた)に帰せしめてしまう。

年は七十であろうと十六であろうと、その胸中に抱き得るものは何か。
いわく
驚異への愛慕心、空にきらめく星辰(せいしん)、
その輝きにも似たる事物や思想に対する欽仰(きんぎょう)、
事に処する剛毅な挑戦、小児の如く求めてやまぬ探求心、人生への歓喜と興味。

人は信念と共に若く、疑惑と共に老ゆる。
人は自信と共に若く、恐怖と共に老ゆる。
希望ある限り若く、失望と共に老い朽ちる。

大地より、神より、人より、美と喜悦、勇気と壮大、
そして偉大の霊感を受ける限り、人の若さは失われない。
これらの霊感が絶え。悲歎の白雪が人の心の奥までも蔽(おお)いつくし、
皮肉の厚氷がこれを固くとざすに至れば、この時にこそ人は全くに老いて、
神の憐れみを乞うるほかはなくなる。

私が以前読んだ『青春』はこれである。
しかし、私の父は、ウルマンの『青春』を別の言葉で表現していた。
そこで、もう一度、インターネットで調べることにした。


●角川文庫のサムエル・ウルマンの『青春』

さらにもう一つ、別訳があったので紹介する。
http://members3.jcom.home.ne.jp/fuyou3/profi/samueru%20uruman.htm
青春
サムエル・ウルマン
作山宗久 訳 

青春とは人生のある期間ではなく、心の持ち方を云う。
薔薇の面差し、紅の唇、しなやかな手足ではなく、
たくましい意志、ゆたかな想像力、燃える情熱をさす。
青春とは人生の深い泉の清新さをいう。

青春とは臆病さを退ける勇気、
安きにつく気持を振り捨てる冒険心を意味する。
ときには20歳の青年よりも60歳の人に青春がある。
年を重ねただけで人は老いない
理想を失うとき初めて老いる。
歳月は皮膚にしわを増すが、熱情は失えば心はしぼむ。
苦悩・恐怖・失望により気力は地に這い精神は芥にある。

60歳であろうと16歳であろうと人の胸には、
驚異に惹かれる心、おさなごのような未知への探求心、
人生への興味の歓喜がある。
君にも吾にも見えざる駅逓が心にある。
人から神から美・希望・喜び・勇気・力の
霊感をうける限り君は若い。

霊感が絶え、精神が皮肉の雪に覆われ
悲嘆の氷に閉ざされるとき、
20歳であろうと人は老いる。
頭を高く上げ希望の波をとらえる限り、
80歳であろうと人は青春にして已む。

「青春とは、心の若さである」  角川文庫


●2つの青春

岡田義夫の『青春』も素晴らしいし、作山宗久氏の『青春』も見事である。
どちららがよいというのではなく、読む方の心に響く方を読むことである。
ちなみに、父の遺稿は、作山宗久氏の『青春』を載せていたようだ。

角川文庫のタイトルにある様に、「青春とは、心の若さである」

この言葉を忘れずに、今後とも探究心を忘れずに、チャレンジしたい。