「才教学園」とは、今新聞紙上を取り上げられている長野県松本市にある小・中一貫教育を行っている学校である。
教職員の配置の違法性があったということである。
http://www.shinmai.co.jp/news/20130828/KT130827FTI090029000.php
どうして、こうなったか分からないが、早く解決して、ステップアップしてほしいと思う。
実は、最近、この才教学園に注目をしていた。
それも良い意味である。
月刊誌「致知」2013年9月号に特集として「心の持ち方」という記事があり、「教育こそ日本の未来をひらく」というタイトルで、才教学園の山田理事長と名学館グループの佐藤代表が対談している。
この学園は、志教育に力点をおいた新しい学校であり、勉強と人格教育の両輪によって子供たちの学力、人間性において顕著な成果を見せている。
全国各地から見学者も多く、注目の学校である。
今はホームページが閉ざされているが、その内容は素晴らしいものであった。
http://www.saikyo-gakuen.ac.jp/
ホームページは、学校の広報であるから、良い記事しか書かないが、中学1年生か2年生で英語検定1級や準1級に合格した記事など読むと、学力的にもかなりレベルが高いと思う。
実は、この月刊誌「致知」の記事を読むまでその存在を知らなかった。
以下、その記事からコメントを引用したい。
「山田理事長は、教育の志を貫いて、子供のために一途になり、自ら学校を立ち上げた人」
「小手先の教育改革では最早どうしようもない。
根本から人を育てる、国をつくる人材を育成するという視点に立脚し直さなくては、日本の未来は暗澹たるものになる。
私は本気で人を育てる教育が今こそ必要だ」
「才教学園小中学校は平成17年4月に開校しましたが、実は開校の20年前から自分の理想とする学校を創りたいと思い続けていました。
その背景には常に、日本の教育はこのままではいけないという強い思いがあります」
この才教学園は、長野県松本市の郊外にある。
私も昔、松本市に住んでいたことがあるが、このような地で学校経営をするなど考えることができない、というのが感想である。
ビジネス面からみれば、通常東京をはじめ大都会で成り立つものである。
「小・中一貫教育」というより、「中・高一貫教育」としたほうが、人も集まり、経営も楽になる。
しかし、この山田理事長は「小・中一貫教育」を選択し、人材教育に人生をかけている。
頭が下がる思いである。
「才教学園は、“世のため人のために尽くす高い志を持った人を育てる“ことを目的に創った学校で、この理念がすべての基本です」
「戦後の教育で、自由主義、個人主義を取り入れ、その結果として、利己主義が蔓延して“自分さえよければよい”という意識が大人にも子供にも根付いている」
「教育は国の根幹をなすものである。
このまま道徳観、倫理観なき教育をしていたら、優れた人格を備えた人材は生まれません。
その流れを食い止め、正しい道に向かわなければならない。そのための学校が才教学園です」
この山田理事長の日本を思う篤き心、子供たちを思うその志には、心が打たれる。
損得勘定でいったら、このような理念は生まれない。
社会の善悪を基準にしてはじめて生まれるものである。
今回の事件は、どのような結末になるかわからないが、「ピンチはチャンス」として頑張ってほしい。