老人は過去に生きる
あなたは「老人は過去に生きる」とは、どのような意味だと思いますか?
「現在ではなく過去に生きる」とは、何を意味していると思いますか?
●短期記憶と長期記憶
記憶には、「短期記憶」と「長期記憶」とがある。
短期記憶とは、読んで字の如く、最近のことに関する記憶である。
一方、長期記憶は、昔のことに関する記憶である。
老人は、先ほど言ったことをすぐに忘れることがよくある。
これは短期記憶ができていないことである。
一方で、そのような老人でも、昔のことはよく覚えている。
「わしの若いころには・・・・」
あなたは、このフレーズを聞いたことがあるだろう。
あなたのお父さん、お母さんが高齢者であれば、
このような言い方を聞いたことがあるのではないだろうか?
つまり、高齢者や老人は、最近のことは忘れるが、昔のことは覚えている。
では、このような高齢者になった両親に対して、あなたはどのように接していますか?
両親の昔の話を聞いていますか?
何度も繰り返される自慢話を聴いていますか?
その昔話に対して、あなたはどのように対応していますか?
「その話は、何度も聞いたよ。もう聞きたくない!」
とか
「50年も60年も古い話をして、どうなるのだよ。いい加減にしろよ!」
など、言っていませんか?
●インプットとアウトプット
子供にとって、ボケ老人の介護をするのは、肉体的にも経済的にも精神的にもシンドイ作業である。
では、両親をボケ老人にさせなければよい。
そのためには、何をするのがよいだろうか?
「人間の脳」
脳を鍛えるためには、脳を活用することである。
簡単に言えば、脳に対してインプットとアウトプットを行うことである。
インプット、例えば会社勤めのお父さん。
会社にいれば、良いこと・悪いこと、様々な情報が入ってくる。
会社に行くことで、脳に「インプット」され、脳の老化防止に役立っている。
その証拠に、定年退職した途端、趣味を持たないお父さんの脳は、「インプット情報」が無く、老化現象が始まる。
一方で、「アウトプット」である。
脳を活性化するには、「アウトプット」を行うことである。
女性が元気なのは、「アウトプット」を常に行っているからだと思う。
一番のアウトプットは、おしゃべりである。
人に話すことで、脳から情報をアウトプットしている。
このようにブログを書くのもアウトプットであり、脳の活性化につながっている。
●ボケ防止対策
では、あなたは両親のボケ防止に対して、どのようなことをしていますか?
「短期記憶と長期記憶」、「インプットとアウトプット」
この2つのテーマから導き出されることがある。
年老いた親を長生きさせるためには、親にインプットとアウトプットさせることである。
しかし、年老いた両親は、短期記憶は劣っているため、長期記憶しか活用することができない。
では、その長期記憶を活用して、脳の活性化を図ることである。
つまり、親の長期記憶は、「親の昔話」である。
ということは、「親の昔話」をアウトプットさせることで、脳の活性化を図ることができる。
では、改めてあなたに質問します。
親の昔話を聴いていますか?
●親の昔話を聴く
親の昔話を聴くことが、親のボケ防止対策である。
親がボケずに長生きできれば、最高の親孝行である。
つまり、親の昔話を聴くことが、最高の親孝行である。
「聞く」ではなく、「聴く」である。
「聴く」は十四の心を持って聞くことである。
親の言っていることを素直にそのまま受け止め、受容することである。
さらに、親の立場に立って、感じて受け止めることである。
このように親の昔話に対して、傾聴を行うことである。
このことが、親に対する孝行である。
●親は人生の先輩
あなたは、年老いた親の昔話を聴いていますか?
もし、聴いていないとしたら、何に原因があるのでしょうか?
あなたは、少なくとも好奇心はあると思います。
その証拠に、私のブログを読んでいるのですから。
私の拙いブログを読み、何を感じ取っているのかもしれませんね。
あなたは、おそろく、私以外の人のブログも読んでいるでしょう。
さらに、多くの本も読んでいるでしょう。
また、講演会などに言って、人生のヒントを得ているかもしれません。
ブログや本を読み、また講演会などを通じて、人生のためのヒントをインプットしているのだと思います。
いい方法ですので、ぜひ続けてください。
しかし、最高の教科書を忘れていませんか?
あなたにとっての最高の教科書、何だと思いますか?
両親は、あなたにとって人生の大先輩です。
その大先輩の話をなぜ、聴かないのですか?
聴く価値はあるはずです。
後は受け止める方の心構えです。
講演会では、何かを掴もうとしているあなた。
他人にはできても、身内にはできないあなた。
どうでしょうか?
あなたの両親は、世の中で、あなたを一番よく知っている先輩です。
その先輩に、あなたの子供のころの話を聴いてみませんか?
そこのは、今まで見えなかったものが、見えてくると思います。
あなたが、しっかり聴くことで、人生のヒントを見つけることが可能です。
このように、謙虚な気持ちで年老いた両親と話をしてはいかがですか?
そうすることが、親のボケ防止にもなり、最高の親孝行になります。
あなたは、親孝行していますか?