今季の成績は残念だった。
昨年までの日本での活躍がウソのようだ。
我々ファンも残念だが、本人が一番落胆しているに違いない。
今季の結果をバネに来季はぜひ頑張ってほしい。
なぜ、今季は、芳しくなかったのだろうか?
私は、日本にいるし、直接彼の練習風景を見たことも無い。
そんな人間が、勝手に推論して書くと、反論があるだろう。
でも、与えられた条件から、仮説を立てて推論するのがコンサルタントの仕事である。
ということで、勝手に仮説をたてることからやってみたい。
まず、海外参戦して、「飛距離」について驚かされ、びっくりしたのだと思う。
日本では、ロングヒッターでも海外では、中距離ヒッターである。
ちょうど野球の松井選手が、日本ではホームランバッーターであったが、アメリカでは中距離ヒッターである。
松井選手は中距離ヒッターとして意識し、アメリカで輝かしい成果を上げたことは有名なことである。。
しかし、石川選手は、違うようだ。
欧米人のロングヒッターを目の当たりにみて、ショックを感じたのだろう。
その結果、ひたすら飛距離アップのために、ドライバーの練習をし、「ロングヒッター」を目指したのだと思う。
当時の新聞等をみると、「ドライバーが課題」「飛距離アップが課題」として、
ひたすらドライバーの練習をしていたのだと思う。
当時から「この考え方」には疑問があった。
日本人と欧米人の体格の差である。
176センチの選手が180~190センチの大型選手と張り合うことには、相当な無理がある。
また、石川選手の体系はスリムで、松山選手のようにお尻が大きくない。
ということは、骨格そのものが大型外国人と違うということである。
その基本的な違いを無視して、飛距離を無理に追いかけると、無理な負担がかかる。
まだ、完全に骨格が固まっていない若者だとなおさらである。
その結果、骨格を痛めてしまうことは容易に推定できる。
新聞記事によると、
「蓄積疲労で腰痛が持病化。今年1月に受けた検査では筋肉の問題じゃなかった。骨が悪くなっていた」:(日刊スポーツ紙より)
その結果、連鎖反応として、練習量は減るし、パットも悪くなるのは見えている。
では、どのような対策をとるかということであるが、私がコーチなら次のようなアドバイスをしたい。
見本は、宮里藍選手である。
彼女はアメリカ女子ツアーの中では、小柄であり、飛距離では苦労しているが、それなりの成績を残している。
これも推論だが、ドライバーは飛距離を追求せずに、安定性を高めていると思う。
より良い位置から第2打が打てるし、ショートゲームで勝負することである。
その結果、パワーでは勝てなくとも、一流の成績を残すことができる。
このような考え方ができるかどうかで、全てが決まると思う。
その辺について、当人はどのように考えているかわからないが。
さらに、骨格を鍛えることはできないので、
骨格の周りの筋肉を徹底的に強化することである。
筋肉が付けば、それなりのパワーが生れて飛距離アップにつながる。
これは企業戦略と同じである。
戦略は、それぞれ異なるのは当然である。
他社と同じ真似をしても、成功は長続きしない。
他社の良い点は参考にするが、自社の内部資源を鑑み、戦略を立てるのが経営者である。
ゴルフも企業経営も同じである。
全ては、トップの考え方で決まる。
長い人生である。
今後の成果を、ゆっくり、期待したい。