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ねがうこと、ゆだねること

崔洋一監督『刑務所の中』

2013-07-10 | 映画
崔洋一監督の『刑務所の中』(2002年)を観る。昔、原作の
花輪和一さんの漫画を読んだことがある。第5回手塚治虫文化
賞の最有力候補となったけど受賞を固辞したことでも話題に。

拳銃不法所持(その経緯はwikiなどで)で花輪さんが刑務所に
入った時のドキュメンタリー。膨らましがあったり劇的な物語
があるわけではなく、淡々と刑務所の中を描く。映画は原作の
忠実な再現だった。



そこが面白い原作なんだけど、映画もその感じがうまくでて
いて楽しめた。そうそうたる役者が演じているからかっこよ
く撮ってるかなというのは杞憂で、服役中とはいえふつうの
おっさんたちの「くらし」が描かれている。

カマをほられる話もないし、「塀の中の懲りない面々」「シ
ョーシャンクの空に」の様な脱走の話もない。監督官に抵抗
するどころか、気に入られることで恩恵を得ようとする、小
市民ぶりが描かれたり。

映画会でだされるコーラやブルボンアルフォートまでも忠実
に再現。スポンサーにはなってないでしょ、たぶんだけどw



原作者花輪和一さんの役には山崎努さん。同じ独房の仲間が
香川照之さん、田口トモロヲさん、松重豊さん、村松利史さ
ん、と今でも大活躍の役者達がバリカン刈りで登場する。

やたら行進するので、行進シーンが多い。山崎さんが行進を
率先していったという話にはさすが。松重豊さんが「日本一
行進がうまい役者たちになった」と語っていた。

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