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スティーヴ・マックイーン監督・ 短編映画『Ashes』

2014-05-23 | 映画
ルイ・ヴィトン表参道ギャラリーで、スティーヴ・マックイーン監督による
新作短編映画『Ashes』が公開中。2001年カリブのひとびとを撮影をしてい
た監督の目に留まったのがAshesというあだ名の男性。



1年半後にAshesは死んだそうだ。麻薬の売買に巻き込まれてしまったために
殺されたことが、映像の裏でナレーションとして挿入されている友人の言葉
から分かる。

Ashesには灰の他に遺骨という意味がある。灰というあだ名には遺骨という運
命が刻まれていたのか。



彼の映像を初めて見る、遅いか。現代アートの映像美術家として評価が高いと
か少しも知らず。テート・モダンギャラリー、ニューヨーク近代美術館、シカゴ
美術館、ポンピドゥー国立近代美術館など、世界中の美術館に収蔵されているそ
うだ。


2013年 「アートバーゼル」作品展示の映像

若い頃、映画を作ることは不可能だったがアート作品を作ることはできた

と言う彼は、いつか長編映画をつくるという夢を持ちながら、アート作品を作
り続ける。そしてとうとう映画を作るチャンスをモノにする。

『Hunger(ハンガー)』2008年カンヌ映画祭で新人監督賞を受賞。2作目は
セックス依存症の男を描いた『SHAME-シェイム-』の予告編を見ただけ。そ
して本年度のアカデミー作品賞に輝いた『それでも夜は明ける』はまだ上映中
だから観に行かなくては。

ソロモン・ノーサップによる1853年の自伝『Twelve Years a Slave』を見つ
けるまでそれを知らなかった。「私はこの本を読み、愕然とした」、「そし
て同時に、この本のことを知らなかった自分に腹が立った」

というエピソードはかろうじて知ってた。今回観た『Ashes』はエスパス ルイ
・ヴィトン東京の協力のもと制作され、世界初公開だとか。そんなものが目の
当たりにできて、しかも無料だとは。いつもの素敵なカタログに加え、ポスタ
ーも貰う。


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