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映画「未来を写した子どもたち」

2013-08-15 | 映画
2004年アメリカで公開が始まり、アカデミー賞を含むたくさんの
賞をもらったドキュメンタリー映画「未来を写した子どもたち」
DVDで見る。(日本での公開は2008年)



あらすじは早くから日本公開を働きかけていた町山智浩さんのブログ
に簡潔にまとまっている。



監督・写真家ザナ・ブリスキさんが1998年にインド・コルカタ(旧カ
ルカッタ)へ行き、撮影を目的に売春宿で暮らし始める。入りこむだ
けでも数ヶ月かかる困難さ。まっさきに受け入れてくれたのは、そこ
で生活するたくさんの子供達。

彼女はカメラをあげて、写真教室を始める。翌年ドキュメンタリー映画
畑のロス・カウフマンさんをアメリカから呼んで共同で記録をとりはじ
めたのが本映画。売春宿で働く人達を撮ること以上に、公開することは
さぞ大変だったろうと思う。

インドでも売春は違法。いくらザナさんが彼等のコミニティに迎えられ
たとしても、顔が世界で公開されるのにはNGだった人も多かったハズ。

暗く不潔な売春街がベースなんだけど、暗い映画ではなく、明るいハッ
ピーな映画。なぜなら子供達が主役だから。写真をとることの楽しさに
彼等がトリコになるところは幸せな気分になる。そして子ども達は自分
を表現し説明することに目覚める。写真の力だね。



一方、ザナさん達は子供達をなんとかその境遇から救い出せないかと奔
走する。そのままだと親が家業を早く手伝わそうとするから。支援をえ
ることに成功し、何人かを全寮制の学校に入学させるところまでが本編。

DVDの映像特典には、3年後の再会編もある。学んでいる人、退学して
別の学校で学んでいる人、自分の意志で売春業を選んだ人(どんな気持
ちなんやろう?)、たいがいの子ども達が再会や映画化にこぎ着けたこ
とを喜ぶ。ほんと子どもっていいなって思う。



映画にとどまらないのがドキュメンタリー映画の特徴だ。関わった人の
人生を具体的に変え、彼等が撮った写真の巡回展を世界で行って写真を
売ったり、売春宿で生活する子供達を支援するNPOを設立し、果ては学
校設立をコルカタで画策しているところでDVD特典は終わる。

そのNPOはKids with Camerasと言って、コルカタに5エーカーの学校用
の土地を買ったそうだ。もう学校活動も始まっているのかもしれない。

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