やまねこマッサージ

ねがうこと、ゆだねること

興福寺 阿修羅展

2009-06-07 | art
上野の東京国立博物館でやってる
阿修羅展が7日までと、はたと
気づいて、ぎりぎりに観に行ったら
60分待ちになった。

去年も同じ東博で行われた
薬師寺展の時も、やはり終了3日前に
行って、100分待ちを食らった。
少しも学んでないなぁ。

来場者は80万人を突破したそうで、東博での歴代3位;
1位150万人を動員した「モナ・リザ展」(74年)
2位129万人の「ツタンカーメン展」(65年)
4位79万人の「国宝 薬師寺展」(08年)を抜いたわけだ。



興福寺は奈良時代から室町時代まで
国家鎮護の仏教<法相宗>として
強大な勢力を誇る。だから8回大火や放火で
焼けるたびに、すぐ復興を果たしていく。

それが信長、秀吉の弾圧後徐々に力を失い、
江戸時代(1717年)の火災からは復興が
完全には叶わず、明治の廃仏毀釈や戦争で荒廃。

だから創建の奈良当初から残っている
建物類は一つもない。

やっと文化庁の支援も得ながら
徐々に回復していってる。



阿修羅を始めとした仏像群が
ガラスなしに直接眺められるので
存在感に時の流れをこえた奇跡を感じる。

国宝阿修羅は三面六臂(三つのお顔に六つのお腕)と
言われるが、裏にはもう一つお顔があるのではと
裏に回ったりした。

六臂は空中に伸びるタラバガニのようにも見える。

グロテスクな感じが不思議とせず、
神々しさと清々しさを感じる。

三面六臂という考え方は天才性を感じる。
四面とかいろいろ試したんだろうなぁ。

阿修羅は大きな空間に一体だけ
安置してあった。

凄い混みようで、人の波が幾重にも
阿修羅を囲み、係員の誘導に従って、
時計回りで蠕動していく様は、天上と
地上界を暗示していた。