運営委員長の岡野です。以下、個人ブログの記事転載+αです。
今年は、例年のように遊ぶ計画だった方には、例年のような五月晴れはごくわずかで、さんざんの連休になりました。
日本の西から東、東北、北まであちこちで記録的豪雨でした。
何箇所もの仮設住宅で浸水被害があったとのこと、重なる被災はほんとうにお気の毒で、ただただ心からお見舞い申し上げますと言うほかありません。
これは、言うまでもなく異常気象の一つの表われで、今年はたまたま運悪く、ということではないと思われます。
天が、私たち日本人(そして人類)全体に、もうこれまでどおりの生活の仕方・社会システムではやっていけないことを、これでもかというほど厳しく警告しているのだ、と私は感じています。
折も折、「こどもの日」の今夜から明日の深夜にかけて、泊原発が停止となり、日本のすべての原発がいちおう止まることになります。
まちがいなく未来の世代へのおそるべき負の遺産となる原発が、こどもの日に成り行きで止まる、というのはなんとも象徴的でもあり日本的でもあって、悲しくなります。
大人たちの責任と意思で恒久的に止めたのではなく、成り行きでとりあえず止まるのですが、リーダーたちがとても再稼動という空気ではないと空気を読めれば、なし崩し的に止まったままになり、そうなれば、まちがいなくこどもたちの未来に遺される負の遺産のある程度の軽減にはなるはずです。
日本的に「空気で動く」のでもいいから、このまま止まっていてほしい、と祈らずにはおられません(電力不足のデータは信じていません)。
震災―津波―原発事故、そして度重なる記録的な天候の異変を、天からの警告と聞いて、日本人全体が根本的な方向転換をすることができることを、切実に願っています。
(「根本的な方向転換」の方向については、私たちは繰り返し主張してきたとおりです。ぜひ、みなさんのご意見をお聞かせ下さい。「なるほど、この方向だと思う」とか「いや、この方向ではなく、他の方向だと思う」とか。生産的議論ができるといいと思っています。)
岡野先生のお話にあるように,2012年こどもの日をもって日本にある総ての原発が止まりました.喜ばしいことであり,このまま続いて欲しいと願います.
江戸時代の思想家に,安藤昌益という人がいます.
“男女”と書いて,この二字で “ヒト”と読み,「・・故に男女にして一人,上無く下無く,統べて総て悟性にして二別無く」と言った人です.身分,男女の差が厳然と存在した封建時代に,男も女も上も下も,人間社会に差別はない(二別無く)と説いた人です.
この人について,生物学者の立場から一筆計上しました(年内出版予定)が,現在の原発は利益システムとして働いており,現代人はそれで利益を享受するけれども,未来の人々がそのコスト(永劫の核廃棄物)を背負います.
私は,これは人類の罪だと思います.
封建時代を生きた安藤昌益が,現代人のざまを見たら何というでしょうか.
ほんとうにこのまま止まってほしいですね。
ご著書、楽しみにしています。
次世代に数十万年も害を及ぼす負の遺産を遺すなど、私たちの世代はこのままではご先祖さま失格だと思います。
何とか、子孫に祀ってもらえるいいご先祖さまになれるよう、努力を続けましょう。
◆東京新聞5月4日社説
・経済成長がもたらす物質的豊かさは(核の)恐怖さえまひさせたのかもしれない。被爆国としての倫理に勝るほど、成長の魅力は強かったのか。経済の効率よりも、私たちは人間の命と安全を第一に考える。
◆朝日新聞5月5日社説
・福島事故で覚醒した世論と、事故前と同じ発想で乗り切ろうとする政治との溝は極めて大きい。今、政治への国民のいらだちをうまくすくいとっているのは、橋本徹大阪市長なのだろう。ただ、有権者が政治家個人の突破力に期待するばかりでは、行き詰まる。私たち自らが考え、合意形成をはからなければならない。
◆毎日新聞5月6日社説
福島第1原発の過酷事故が起きた後も「原発ゼロ」を回避する力が働いた。それに反して全原発停止が現実になった背景に、国民の強い意志が感じられる。昨年9月の毎日新聞世論調査では「少しづつ原発を減らす」「できるだけ早くすべて停止する」という回答が合わせて7割に達した。
◆中国新聞5月6日社説
国が脱原発依存の道筋を示すことだ。一時的な再稼働が、なし崩しの原発再稼働へと後戻りしない。国民がそう確信できなければ、いくら安全策を講じようと納得しないだろう。
情報有難うございます。
これを見ると、確かに国民の覚醒は少しずつ進んでいるようですね。
文明崩壊に至る前に、間に合ううちに、もっと目を覚ましてくれることを祈らずにはおれません。