持続可能な国づくりを考える会

経済・福祉・環境の相互促進関係を!

原発再稼動の判断はあまりにも愚か

2012年06月08日 | 原発の持続不可能性
 運営委員長の岡野です。

 つい先ほど、野田首相が記者会見をして、「国民生活を守るために大飯原発の再起動は必要だ」というあまりも愚かな判断を述べていました。

 あきれてものも言えないという気分ですが、あえて一人の国民として意思表明をしておきたいと思います。

 「国民」とは誰のことか? 「守る」とは何のことか? もしわかっていないのだとしたら、あまりにも愚かだし、わかっていて言葉を誤魔化しているのだとしたら、あまりにも国民を愚弄しています。

 議会制民主主義国家の国民である私たちは、できるだけ近未来、もう少しわけのわかった、総合的理性のある、そして何よりも「国民」とは誰かをわきまえて、国民の福祉のためにのみ権力を行使できる、よりよい指導者を選ばならない、と強く強く思っています。



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6 コメント

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琉球新報社説の説得力に共感 (中島利行)
2012-06-10 14:57:16
原発再稼働表明 神話の盲信を繰り返すのか
2012年6月10日
 野田佳彦首相が原発の必要性を明言し、関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)を再稼働すべきだと表明した。政府は福井県知事の同意を経て、16日にも再稼働を正式決定する方向という。
 あらためて確認しておきたいが、福島第1原発事故は、経済性を優先させ、安全神話を盲信したことによる人災にほかならない。
 電力不足の危機感をあおり、安全をないがしろにしたまま再稼働に踏み切ることは、フクシマと同じ過ちを繰り返すに等しい。首相は原発事故の教訓を今こそ思い起こすべきだ。
 大飯原発は若狭湾の活断層の密集地帯に位置し、敷地内を走る軟弱な断層(破砕帯)に関する再調査の必要性が指摘されている。原子力安全委員会の班目春樹委員長は7日の会見で「原子力安全・保安院で評価をしっかりやり直すべきだ」との見解を示している。
 首相は会見で「福島を襲ったような地震や津波が起きても事故は防止できる」と断言したが、専門家でもない首相が安全と言い切れる根拠は一体何なのか。政府は、大飯原発の安全基準を暫定的なものと認めた。それでいて、最優先されるべき安全が確保されたとするのには無理がある。
 本来ならば、福島第1原発事故の詳しい経緯や原因を究明した上でなければ、新たな安全基準など設定できないはずだ。しかも原子力の安全規制を担う新組織さえも発足していない段階での再稼働は、あまりに拙速で無謀すぎる。
 安全確認は、あくまでも専門家による科学的かつ客観的判断に委ねるべきだ。共同通信の6月の世論調査でも、国民の半数が再稼働に反対している。再稼働の強行は政治主導のはき違えであり、国民にとって新たな悲劇そのものだ。
 原発がひとたび制御不能になれば、事故の影響は長期間かつ広範囲に及ぶ。損害賠償や事故の処理費用はあまりに膨大だ。崩壊したのは安全神話だけでなく、他の電源に比べ安上がりという「コスト神話」も雲散霧消した。首相は「安価で安定した電気の存在は欠かせない」と述べたが、原発には当てはまらないのは明らかで、全く説得力がない。
 国会の原発事故調査委員会の黒川清委員長は「国家の信頼のメルトダウン(炉心溶融)が起こっている」と表現した。首相はこの言葉を深く胸に刻み、再稼働を思いとどまるべきだ。

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原発再稼働はイデオロギーと無関係 (中島利行)
2012-06-10 15:27:05
ウィキペディアで調べたところ「琉球新報の論調は地方紙の中ではかなり左派、進歩的であり護憲や左派勢力の退潮にも関わらず非武装中立を主張し日米安全保障条約にも批判的である。歴史認識も進歩的な観点での主張に終始している。在日米軍の駐留そのものにも軍事行動以外の事柄に対しても批判的」と書いてありました。
小生はいわゆる左派的イデオロギーには反対ですが、原発再稼働問題はイデオロギーと無関係で検討すべき問題だと思っておりますので、琉球新報の立場に関係なく、その主張の内容に共感した次第です。
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泉田新潟県知事のコメント (中島利行)
2012-06-10 18:47:58
福井・大飯原発:再稼働、知事が政府批判 「極めて無責任」 /新潟
毎日新聞 2012年06月10日 地方版

 関西電力大飯原発3、4号機(福井県)について、野田佳彦首相が8日の記者会見で再稼働を宣言したのを受け、泉田裕彦知事は同日夜、「新たな安全規制機関も未設置で、万が一の事態が生じた場合の対策も固まっていない中での表明は極めて無責任」とのコメントを出した。【川畑さおり】
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原発再稼働の行方 (森中 定治)
2012-06-10 21:11:54
野田首相の大飯原発の再稼働宣言を受け,申し合わせたように福井県知事は重く受け止めると表明しています.しかし、新潟県知事は再稼働批判を明言しました.これに助けられて他県の知事の批判が続くことを期待したいところです.
今日,メコン・ウォッチの総会に行きましたが,政府はベトナムへの軽水炉輸出にもすごく力を入れているそうです.
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6月12日毎日新聞社説に共鳴 (中島利行)
2012-06-12 09:28:37
社説:大飯再稼働会見 「安全神話」への逆戻り
毎日新聞 2012年06月12日 

 心にも理性にも響かない先週の野田佳彦首相の「大飯再稼働会見」だった。国民ではなく、福井県知事に向けたメッセージであることが透けて見える。これで国民の納得が得られるとは到底思えない。
 疑問はいくつもある。まず、「福島を襲ったような地震・津波が起きても事故を防止できる」「すべての電源が失われても炉心損傷に至らない」という首相の認識だ。
 そもそも、福島第1原発の過酷事故の最大の教訓は、いくら防護対策を取っていても「事故は起こる」ということだった。にもかかわらず、首相は再び、「事故は起きない」という前提に立ち返って再稼働を進めようとしている。「安全神話」への逆戻りと言う以外にない。
 「福島のような」という限定付き「安全保証」も問題だ。次の事故は違う形を取るに違いないからだ。
 国際的な原発の安全原則は「5層の防護」から成り立っている。3層目までは過酷事故の防止、4層目以降は過酷事故を前提に、放射性物質の放出から人や環境を守る防災対策までを求めている。
 免震棟など過酷事故対策の一部を先送りしている大飯原発で、4、5層目の対策をどう実行するのか。首相は国民にきちんと説明する義務があるはずだ。
 さらに、「原子力発電を止めたままでは、日本の社会は立ちゆかない」という発言も疑問だ。政府は「脱原発依存」を方針とし、どのようなエネルギーミックスをめざすのか、時間と労力をかけて検討している
その結論さえ出ていないのに、「夏場限定の再稼働では国民の生活は守れない」「エネルギー安全保障の視点から原発は重要な電源」と踏み込んだ。国民的な議論を置き去りにする発言ではないか。
 もちろん、電力不足から突発的な停電が起きれば人命にかかわる。計画停電が続けば産業にも大きな影響が出るだろう。重い問題である。
 しかし、夏の電力不足への対応が必要となることは1年以上前からわかっていた。その間に取るべき対策を怠ってきたのは政府と関西電力だ。まずその反省と謝罪があってしかるべきなのに、危機感だけをあおる姿勢は受け入れられない。
 節電や電力のピークカット、電力融通など、さまざまな対策を講じようとしている時に、再稼働を強行することは、社会の変革の芽をつぶすことにもつながる。
 首相は「再稼働反対は精神論」という趣旨の発言もしているが、事故対策は「精神論」ではない。原発過酷事故を現実に経験しながら、「事故は防止できる」と主張することこそが、精神論ではないだろうか。

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Unknown (おかの)
2012-07-13 15:42:43
>中島さん、森中さん

 コメント有難うございます。

 お返事が遅くなって失礼しました。

 言っても言っても効果がない、という感じで、更新の気力がなくなりかかっていましたが、やはりたとえムダになるとしても言うだけは言っておこうという気になってきました。

 これからもぜひご一緒に考えていきましょう。

 よろしくお願いします。
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