みなりんの紀行文

写真とともに綴る、旅の思い出を中心としたエッセイ。
主に日本国内を旅して、自分なりに発見したことを書いています。

2008年関東の桜 千鳥が淵~高麗神社まで

2008年05月15日 08時50分14秒 | まち歩き

今年の桜は、趣深いね                  Cimg1268

君はリュ・シウォンの「桜」の曲を聴きながら

ああ、桜を韓国人の方も愛でてくださる

いい時代になったと

かすかに甘く、優しい気分になる

千鳥が淵の桜は人混みが凄かったけれど

道行く人の顔が柔らかい

外国人の方も感嘆なさる、平和な日

戦没者墓地へ行って、そっと菊の花を献花した

あなたがたの死をもう無駄にしたくないと       Cimg1291

そして、皇居の傍を半周し

全部を否定するのではなく、歴史の重みを感じた

鬱々するわたしに薄紅色の桜が微笑んでいる

生きているから花を愛で、人を愛せるのだ

桜は散ると淋しいけれど来年もまた咲く

木を、根を、大事にすれば花は咲く

それはたった一年だけ、一回だけのことではない

昭和記念公園に昔は米軍基地があったなんて

もう知らない世代になった                                              Cimg1305

立川が歴史的な特別な町だったなんて

君と昔、高麗神社付近を散策してみたね

古びていてのどかで良かった

今回来てみて韓流ブームのせいか

凄く賑わって驚いたね

ここの参道は桜並木になっていて

埼玉にある高麗神社への道が晴れやかだった            Cimg1308

神社の境内には大きな桜の木があって

君はだれとこの桜を眺めるのだろう

そう書いてあった国学者の和歌があったね

聖天院にも足を延ばしてみたね

神社には高麗の王若光が昔日本にやって来て

ここに住み着き祀られている

聖天院に、その廟があったから手を合わせて来た

庭園の池も静かだった

ここは在日韓国人の方には聖地かも知れない

桜は日本を代表する花だけれど          Cimg1310

今はどこの国の人にも優しく揺れて

見守っているよ

実は、昔から、渡来人の方を暖かく見守っていたのにね

嵯峨天皇の時代にはまだ百済人も朝廷に大勢いたそうだ

談林皇太后は百済人の技女の群舞を愛したそうだ

桜は、この時、宮中には左近の梅でまだなかったが

日本人の思惑とは全く関係なく

静寂の中、歴史を見つめてたよやかに       Cimg1318

はんなりと頬を染めたように咲いているよ

そうずっとずっとね

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