健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

小麦など主要穀物3種が収量減?

2017-08-31 08:30:22 | 研究
気候変動によって、小麦、コメ、トウモロコシなどの主要農作物の収穫量が減るのは避けられないとする研究結果がPNASに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。この研究は、さまざまな手法が取られた過去の研究を対象に再検証したもの。これらには、気温の変化が世界的/局地的規模で農作物に与える影響のシミュレーション、天候と収穫量の過去データに基づく統計モデル、人工的に温暖化を発生させる実証実験などが含まれていたそうです。その結果、「気温上昇が、小麦、コメ、トウモロコシなどの世界の収穫量に悪影響を及ぼす可能性が高いことが示唆されたそうです。世界の平均気温が1度上昇するごとに、小麦の収穫量が平均6%減少すると推定されるそうです。コメでは同3.2%、トウモロコシも同7.4%の減少に。一方で、大豆では有意な変化はみられなかったとも。人類が生き延びる上で極めて重要なこれら4種の農作物は、人が摂取するカロリーの約3分の2を占めるそうです。一部地域では、気温の変化により収穫量の増加が見込めるが、地球規模では減少することが考えられるそうです。そのため、増え続ける世界人口の食糧供給を確保する上で、温暖化への対策は必須ということのようです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3139355
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がんの代替医療

2017-08-30 08:30:56 | 研究
代替医療を選択したがん患者の死亡率は、標準治療を選択した患者より最大で5倍程度高くなるとする研究結果が発表されたそうです(AFPBB NEWS)。研究は米国で最も一般的な4種類のがん、乳がん、前立腺がん、肺がん、結腸がんと診断され、効果が証明されていない代替医療を1種類以上受けることを選択した患者281人を抽出。こうした患者らの治療後の健康状態を別のがん患者560人と比較。その際には年齢や人種、その他の健康要因も考慮。その結果、平均すると、代替医療を選択した患者の診断後5年以内の死亡率は、通常医療を選択した患者の2.5倍以上だったというもの。一方で、このデータは初期の治療しかカバーしていないので、代替医療を最初に選択した患者の中には、がんが進行する中で標準治療に移行し、そのおかげで生存期間が延びた人もいるかもしれないそうです。また、代替医療を選んだ患者群は標準治療を選んだ患者群よりも健康で若く、収入と学歴が高かったそうです。このことは、一般的に生存率が高くなる特徴を持つ人たちだったとも考えられるそうです。現在提供されているがんの代替医療をすべて合わせると、数十億ドル(数千億円)規模のビジネスになっているのではないかとも。

http://www.afpbb.com/articles/-/3139719
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チベット医学

2017-08-29 08:30:15 | 研究
チベット医学、チベット語で「ソワリッパ」は、病気を治すのに瀉血やお灸)、吸角など古来からある術を用いるものが、代替医療として脚光を浴びているそうです(AFPBB NEWS)。独自の理論や治療法に加えて、中国医学、インド医学「アーユルベーダ」の一部も取り込んでおり、瞑想や仏教の祈りなど精神療法も重視するそうです。今では世界各地に信奉者がおり、腰痛からがん、変性疾患まで、さまざまな病気の患者が望みを託しているそうです。患者の手首に軽く手を当てて、主要な臓器の状態や血圧を確認。そして、白い磁器に入れられた尿を2本の小さな竹棒でかき回し、色や泡のでき方、沈殿物、においを基に診断を下すそうです。レントゲン検査はしないそうです。信奉者はチベット医学は本当に効くと言うそうです。とはいえ、効果に関する科学的な研究はほとんど行われていないのが実情。
チベット医学の教説は、およそ2000巻の教本や、あらゆる精神療法家の守護者とされるブッダの教えに含まれており、チベットが発祥の地と考えられているそうです。また、チベット医学は中国とインドの古代療法の要素も入っているそうです。代替医療としてのチベット医学への関心が広まった背景には、チベット人が世界各地に離散している状況に加え、欧米で仏教の人気が高まったこともあるそうです。ですが、東洋医学の例に漏れず、近代医学の立場からは懐疑的にみられているそうです。2010年、インドはチベット医学を正式に「癒しの科学」として認め、国の医療制度に組み入れたそうです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3138851
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慢性閉塞性肺疾患とぜんそくで360万人が死亡

2017-08-28 08:30:38 | 研究
慢性肺疾患のうち最も患者数が多い慢性閉塞性肺疾患(COPD)とぜんそくによって、2015年に世界で360万人が死亡していたとする報告が、The Lancet Respiratory Medicineに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。喫煙や環境汚染が主な原因とされるCOPDによる死者は約320万人で、ぜんそくによる死者が約40万人。COPDには肺気腫や気管支炎が含まれ、罹患すると呼吸が困難に。研究によると、罹患率はぜんそくの方がCOPDの2倍だが、死亡率はCOPDの方がぜんそくの8倍。どちらの疾患も治療はそれほど困難ではないが、診断を受けなかったり、誤診されたり、適切な治療がされていなかったりする患者が少なくないそうです。世界保健機関(WHO)によると2015年の世界全体の死因で、COPDは4番目に多いそうです。1位は心疾患で約900万件、2位が脳卒中で約600万件、3位が下気道感染で320万件超。この研究は、188か国を対象に1990~2015年の各国の罹患者数と死者数を分析したものだそうです。この間、COPDの罹患率と死亡率は減少していたそうですが、人口増加により死者数は12%増加。ぜんそくについては、罹患率は13%増加して患者数が3億58000万人に達したが、死者数は4分の1以上減少したそうです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3139491
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NASH

2017-08-27 08:30:21 | 研究
肥満により西側諸国の人びとのウエストサイズが膨れ上がる中、「人間のフォアグラ」とも呼ばれる自覚症状がないものの命取りになりかねない疾患が、製薬大手に数十億ドル規模の利益をもたらす可能性があるとして注目を集めているそうです(AFPBB NEWS)。「非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)」と呼ばれるこの疾患は、肝臓に脂肪が蓄積することで発症。NASHは米国の肝臓移植希望者が最も多く有してる症状で、欧州でもすぐにそのような状況になると考えられているようです。ある調査会社によると、2026年までにNASHは250億ドル(約2兆8000億円)を超える規模の市場を下支えする可能性があると予測。特に、NASH治療薬が売り出される初期段階では米国、欧州、日本を顧客基盤とし、年45%もの大幅な成長が見込まれるそうです。疫学研究では、米国人の12%、欧州人の6%がすでにNASHを患っているとの報告も。

http://www.afpbb.com/articles/-/3139132
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ビタミンBで流産や胎児の先天異常大幅減

2017-08-26 08:30:36 | 研究
一般的なビタミン剤を摂取するだけで、一部の流産や先天異常を大幅に減らせる可能性があるとする研究論文がNew England Journal of Medicineに掲載されたそうです(AFPBB NEWS)。研究では、妊婦体内でニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)分子が不足することで生じる子宮内の胚や胎児の正常な発達の阻害が、ビタミンB3(ナイアシン)の摂取で対処できたそうです。流産や胎児の先天異常を経験した妊婦や家族の遺伝子を調べたところ、NAD分子の生産を阻害する遺伝子変異があったそうです。NADの生成には肉や野菜に含まれるビタミンB3が必要。研究では、NAD欠乏マウスの胚を対象にビタミンB3の投与による効果を調べ、その有意性を確認したそうです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3138909
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Klothoが神経変性疾患の認知機能改善に効果

2017-08-25 08:30:19 | 研究
延命効果ホルモンとして働くタンパクである「klotho」の少量投与で、神経変性疾患における認知的機能の改善につながる可能性があるとする研究論文がCell Reportsに掲載されたそうです(AFPBB NEWS)。老化または障害のあるマウスの認知および身体的機能を向上さる効果が、klothoの投与で確認できたそうです。先行研究では、高レベルのklothoに生涯さらされることで精神的機能の向上につながることが報告されていたそうですが、klothoの短期投与による認知的機能の急速な改善については、これまで報告はなかったそうです。今回の研究で、4日連続でklothoを投与した若いマウスに著しい認知的機能の向上が認められたそうですた。効果は2週間以上続いたとも。老齢のマウスでは、1回の投与から2日後に改善が見られた。他方で神経変性病の兆候を示しているマウスでは、数日間の投与で症状が軽減したそです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3138657
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「遅生まれ」は運動能力が優位

2017-08-24 08:30:27 | 研究
1月~4月1日に誕生日を迎える、いわゆる「早生まれ」の子どもに比べ、4月2日以降に誕生日を迎える「遅生まれ」の子の方が運動能力に優れている傾向が、男子は中学3年生まで続き、女子では小学5年生以上はほぼ見られなくなるという研究結果が発表されたそうです(YOMIURI ONLINE)。幼少期は、同じ学年でも4月生まれと翌年3月生まれで体格の違いが大きく、運動能力にも差があることは、経験的に知られています。研究では奈良県教委の協力を得て、こうした差がいつまで続くのかを調べるため、県内の小中学生計3610人が昨年行った体力測定の結果を分析。学年、男女ごとに4~9月生まれと、10月~翌年3月生まれにグループ分けし、50メートル走、立ち幅跳び、握力などの成績の平均値を比較。その結果、男子は中学3年生でも、4~9月生まれの方が高い運動能力を示したそうです。一方、女子は小学校低学年は同様の傾向を示したが、5年生以上では差がなくなっていたそうです。女子では、第二次性徴が始まる小学校高学年の頃から、運動を好む子と好まない子の個人差が拡大し、生まれた時期による違いはわかりにくくなるということのようです。

http://www.yomiuri.co.jp/science/20170808-OYT1T50010.html?from=ytop_ylist
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日本の科学研究失速

2017-08-23 08:30:55 | 研究
日本の科学技術の研究論文数が、過去10年間で6%減ったことが、文部科学省科学技術・学術政策研究所の調査でわかったと報道がありました(YOMIURI ONLINE)。論文数が減少したのは欧米などの主要国の中では日本だけで、日本の科学技術研究が失速している様子が改めて浮き彫りに。各国の大学や研究機関の研究者が有力誌に発表した自然科学分野の論文数を、所属機関の国ごとに分類して計測。日本は2013~15年の年平均論文数が6万4013本で、米国、中国、ドイツに次ぐ4位だったそうですが、2003~05年の年平均論文数6万7888本からは6%減少。米国、英国、フランス、ドイツ、中国、韓国の6か国の論文数は、同じ期間にいずれも増加していたそうです。特に中国は323%増で4倍以上に、韓国は121%増で2倍以上になっていたそうです。

http://www.yomiuri.co.jp/science/20170809-OYT1T50038.html?from=ycont_navr_os
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騒音対策にAI

2017-08-22 08:30:02 | 研究
車のクラクション、レストランの喧騒、工事現場のドリル音、そんなニューヨーク(New York)は世界で最も騒がしい街の一つで、眠らない街。現在、そんなニューヨークでは、人工知能(AI)を使った騒音対策プロジェクトが進められているそうです(AFPBB NEWS)。マシンラーニング(機械学習)技術とセンサーを利用して「音のライブラリー」を作るというものだそうです。具体的には、センサーを駆使して市内の騒音を記録し、AIにそれらの音を自動的に認識させ、最終的には市当局に騒音緩和の方法を教えることを目指すというもの。このプロジェクトは「サウンズ・オブ・NYC(Sounds of NYC)」と呼ばれ、5年にわたって行われる予定だそうで、予算は460万ドル(約5億円)よのこと。

http://www.afpbb.com/articles/-/3137616
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