健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

若いときから不健康な生活をしていると・・・・・

2013-07-31 08:30:22 | 研究
若いときから不健康な生活をしていると、年をとってからツケが回ってくることが科学的に証明されたそうです(QLife Pro)。1999年から2001年に65歳だったフランスのDijon市の人たちに対して、若い頃からの生活状況の聞き取りを行い、特に喫煙歴、食生活、運動習慣、飲酒について詳しく情報収集。そして、その後12年間にわたって、健康状態を観察。最終的な分析の対象となったのは、男性1572、女性2410人の合計3982人。その約3割が、12年の間に何らかの障害を。障害を抱える割合は、65歳から70歳で1000人に3.4人、90歳を超えると1000人に288人と年齢を重ねるごとに高くなったそうです。不健康な生活習慣と、障害を抱えるリスクの関係では、野菜や果物を毎日食べていのは24%、15年前までにさかのぼって煙草を吸っているのは26%、生活活動強度が中程度以下が72%だったそうです。飲酒に関してはリスクとの関連性が見られなかったとも。また、これらの悪しき生活習慣を断ち切れなかった人では、認知能力の低下、メタボ、うつ、慢性の病気、心臓血管系の病気などを抱える人が多くなっていたそうです。つまり、乱れた生活習慣のツケは後からやって来るということですね。タバコのように止めてから10年経っても、まだ影響を及ぼすことすらあるそうです。不摂生の自覚がある人は一日も早く軌道修正することが必要ということです。
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急性心筋梗塞リスク

2013-07-30 08:30:02 | 研究
2010年以降にST上昇型急性心筋梗塞を発症して、経皮的冠動脈インターベンションを受けた患者を分析したところ、若い人ほど一般集団と比較して喫煙率が高いということと、年齢が高くなると患者と一般集団の喫煙率の差は縮まるということが明らかとなったそうです(QLife Pro)。米国ではST上昇型急性心筋梗塞の罹患率は低下しているそうです。喫煙は危険因子と考えられていますが、1998年から2010年の間に低下したため、現時点でも喫煙が主要な危険因子かどうかについては明らかとなってはいない。そこで、ミシガン州のBlue Cross Blue Shield心血管コンソーシアムに参加している病院のデータを利用して、ST上昇型急性筋梗塞の喫煙の重要性について評価したそうです。抽出した患者の中から、心筋梗塞歴や血行再建術歴を有する患者は除外して、過去1年間に喫煙していた人々を現在喫煙者として評価。試験期間中に6892人が経皮的冠動脈インターベンションを受けたそうです。これらの患者の平均喫煙率は46.43%で、一般集団と比べると高かったそうです。年齢別に患者の喫煙率を調べたところ18~34歳が最も高く、この年代の一般人の喫煙率に比べても非常に高かったそうです。また喫煙はどの年代の人々にとってもST上昇型急性心筋梗塞において危険因子だそうですが、若い世代ほどリスク上昇が大きくなることがわかったそうです。ミシガン州の喫煙者の10%が禁煙すれば、年間109件は予防できると考えているとも。これによってST上昇型急性心筋梗塞患者に対するケアは減少することに。若い人々を対象として、心血管イベントの一次予防を目的とする禁煙推進をもっと行うべきだと。
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おやつはナッツ

2013-07-29 08:30:07 | 研究
適切な間食で、満腹感・満足感が得られると、朝昼晩の食事の量が少なくても良くなり、結果的に減量につながる可能性があることが発表されたそうです(QLife Pro)。減量や健康な体型の維持に対する人々の関心はどんどん高まっています。食品業界では、おいしさや見た目の美しさに加えて、ウェイトコントロールやシェイプアップに効果的な食品の開発に躍起になっているような傾向があります。食欲を抑えることで、意識しないうちに食事量が減り、結果的に減量につながるようなアイデアは、今や世界の注目の的とも言えます。今回の発表によると、おすすめスナックはナッツ類や繊維質の多い食品とのこと。調査結果としては、12週間に渡ってスナックにピスタチオを食べていた肥満の人では、満足感・満腹感が持続するので、結果的に昼食と夕食の量が減ったというのです。また、6週間にわたってスナックにシリアルを摂っていた人でも同じような効果が。食品業界も注目する、スーパーダイエットフードは、実は身近にあるごく当たり前の食品であることが多いことが。古くから、少量ずつ回数を多く摂る食事は、健康にも良く、体重のコントロールに効果があると言われてきました。間食として食べるものを一工夫するだけで、健康にも体型にも良い結果が出るなら・・・・・。
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クロマグロは青に敏感

2013-07-28 08:30:38 | 研究
高級食材として人気のクロマグロは、青っぽい海の色に紛れたエサの魚を見つけやすいように、視覚が青のコントラストを敏感に感知できるように進化したという研究結果が発表されたそうです(YOMIURI ONLINE)。クロマグロのゲノム(全遺伝情報)を世界で初めて解読したそうです。網膜の遺伝子を詳しく調べて、可視光や紫外線、明暗を感知する遺伝子を発見。これを詳しく分析した結果、クロマグロは1億~1000万年前、他の魚種より青色を細かく見分けられるように進化したと推定したというものです。マグロの養殖では、いけすで育てている間に壁や網に衝突して死ぬことが問題になっているそうです。マグロが色をよく認識していることが明らかとなり、今後はマグロが見分けやすい色をさらに詳しく調べ、いけすの色を工夫すれば、衝突死を減らせることにつながり、効率的な養殖への応用が期待できる研究成果だそうです。
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手足作る遺伝子

2013-07-27 08:30:57 | 研究
「生きた化石」として知られるシーラカンスに、手足を作るのに必要な遺伝子の一部があったという発表がありました(YOMIURI ONLINE)。アフリカ東部のインド洋やインドネシア沖のシーラカンスの計5匹について、全ての遺伝情報を解読した結果、シーラカンスには、手足の発生にかかわる遺伝子が複数あることがわかったというのです。水中生活ではいらないはずの、空気中の匂いを感じるための遺伝子なども見つかったとも。こうした遺伝子は、海中で体を岩場に固定するためにひれの骨格が発達するなど、もともとは別の目的で使われていたと思われるそうです。こうした遺伝子が、魚類から陸上生物に進化していく過程で役に立ったのではないかということです。太古の魚類が、海から陸に上がるためにどのように進化したのかを解明する手がかりとなる発見だそうです。
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高齢者の安全運転とコントラスト

2013-07-26 08:30:42 | 研究
最近発表された調査で、視覚に何らかの障害がある人の交通事故リスクを把握するためには、視力の検査だけでは不十分であることが明らかになったそうです(QLife Pro)。車の運転をするには、一般の視力検査の値だけではなく、色のコントラストをどのくらい把握できるかと言うことが重要ということのようです。調査では、99人の白内障の高齢者を対象に、片方の目の手術の前と後で、車の運転で気になることを自己申告してもらったそうです。ほとんどの人で、手術を行った後では、視力、色のコントラストを区別する能力、立体視の能力など、様々な点で目の機能が回復していたそうです。これらの目の機能のうちで、車の運転に関連していたのは、色のコントラストを見分ける能力だったというのです。車の運転と、コントラストを見分ける能力の関連は、過去にも指摘されているそうで、過去の報告を裏付ける結果になったそうです。視力がある程度確保されていても、コントラストの見分けが出来ないと、例えば暗いところで黒っぽい服を着た人を見分けることが出来ないと言った、安全上のリスクを伴うというのです。調査が行われた公立病院では、通常は白内障の手術は片目ずつ行われ、両方の目の手術を受けるまでには、長い待ち時間があるそうです。シルバードライバーが増えている昨今では、視力のみではなく、コントラストをどの程度見分けることが出来るかも併せて判断するうえでの、社会的な取り組みが必要ということです。また、この病院のように、両目の手術の間隔が開いてしまう状況がある場合、運転を行う人に対しては、できる限り早くに両目の手術が終了するよう配慮するべきとも。事故防止への取り組み。いろいろな方面からなされているのですね。物事を一面から見るのではなく、多面的な視点を持つ必要性をつくずく思い知らされます。
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MRIを用いた総合失調症とうつ病の鑑別法

2013-07-25 08:30:30 | 研究
総合失調症とうつ病の鑑別をMRI画像を用いて行う方法が開発されたそうです(QLife Pro)。研究は25名の女性総合失調症患者、同じく25名の女性うつ病患者の頭部MRI画像から脳の形態の違いを検出することで行われたそうです。その結果、総合失調症ではうつ病に比較して大脳基底核周辺にある視床に、うつ病では総合失調症に比較して帯状回のうち膝下部に、変化が見られることが明らかになったというものです。この方法による総合失調症とうつ病の鑑別の正確率は今回の研究では78%、別の患者群では79%とも。この二つの疾患は治療法が異なるものの、問診による情報だけではしばしば鑑別が困難であるため、MRIを活用する方法が確立すれば、補助診断法として臨床で非常に役立つことが期待できるそうです。
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小児線維筋痛症

2013-07-24 08:30:14 | 研究
小児線維筋痛症がコエンザイムQ10の欠乏によって起こることを明らかになったそうです(QLife Pro)。圧痛点18カ所のうち11カ所で痛みを感じると線維筋痛症と診断され、全身の恒常的な疼痛、慢性疲労、不眠を伴い、女性の発症は男性の約7倍だそうです。最近小児も発症することがわかってきたそうです。発症の原因は不明で根本的な治療法はないそうです。ミトコンドリア機能不全による筋肉の酸化傷害が重要と考えられていることから、研究グループは線維筋痛症の小児患者の血漿酸化ストレスマーカーを測定し、検証したそうです。健常小児と比較すると、患者の酸化ストレスマーカーは高かったというのです。さらに血液中のコレステロール濃度が高く、コエンザイムQ10が少ないことが確認されたそうです。そこでコエンザイムQ10を投与したところ、高コレステロール血症が改善し、疲労度の軽減も認められたというのです。
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パーキンソン病と一酸化窒素の関係

2013-07-23 08:30:04 | 研究
パーキンソン病は不要物質を分解するタンパク質パーキンの活性が低下することで神経細胞が不要物質により傷つけられ、発症するとされているそうです。以前より、一酸化窒素(NO)はがパーキンソン病に与える影響についての研究でもプラスとマイナスの両方が生じていたそうです。今回、NOがパーキンを修飾することにより活性化し、その結果として細胞機能障害を防いでいることを突き止めたそうです(QLife Pro)。さらに、細胞機能障害を増悪させる働きも持っていることが証明されたとも。NOの細胞保護に働く作用だけをおこす薬を開発できれば、新しいパーキンソン病治療薬になることが期待されるそうです。
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脳の情報整理機構

2013-07-22 08:30:42 | 研究
脳の外界情報データベースである「外界の内部表現」(内部表象)が新しい計算原理「前駆コード生成→増殖仮説」により階層的に生成されることを提唱、実証したという、従来の定説を覆す論文が発表されたそうです(QLife Pro)。人間は、自分の頭の中に外の世界を写真のようにコピーしているのではなく、「外界の内部表現」と呼ばれる情報データベースをつくって認識しているそうです。眼から入る情報により構成された脳内のデータベースは、脳の領野ごとに階層的に構成されており、高次の領野ほどより複雑な特徴を表象するそうです。物体を視覚的にとらえる様式は、大脳皮質の内部表現の中でも最もよく調べられているそうで、個々のニューロンの活動測定に基づいて、ある脳領野における視覚特徴の神経表象は、その領野でつくられ、支配的な神経表象になるというのが従来の考え方だったそうです。今回の発表では、低次領野でいくつかの神経表象の「前駆コード」が生成され、それが高次領野で「増殖」するという、「前駆コード生成→増殖仮説」を提唱。マカクザル下部側頭葉の隣接した領野であるTE野と36野のそれぞれにおいて、複数のニューロンから同時に活動を記録し、図形間対連合の神経表象を生成する神経回路を明らかにすることで、この仮説を実証したというものです。難しいですね。
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