健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

ホタルイカ

2012-03-31 08:30:19 | 研究
先日、ホタルイカに脂肪肝を改善する効果がある!?という研究成果が発表されました(YOMIURI ONLINE)。そもそも、イカにはコレステロール値を下げる作用のあるタウリンが多く含まれていることは分かっていたそうです。ラット21匹を7匹ずつ3グループに分け、それぞれに通常の餌、ホタルイカの凍結乾燥粉末を5%混ぜた餌、スルメイカの同様の粉末を5%混ぜた餌を2週間与え続けた後、血液と肝臓を調べたそうです。その結果、ホタルイカを与えたグループは通常の餌を与えた場合に比べ、肝臓の中性脂肪量が平均で3割減少したそうです。一方、スルメイカの場合は1割減にとどまったとも。血中コレステロール濃度も、スルメイカでは1割減だったが、ホタルイカでは2割減ったそうです。ホタルイカを与えたラットの肝臓の遺伝子を解析したところ、脂肪合成に関係する遺伝子の働きが抑えられていることもわかったそうです。ただ、あくまでもラットの実験結果で、人での検証は行われていませんし、何が有効成分なのかも不明だそうです。
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謝ることの大切さ?

2012-03-30 08:30:05 | 研究
謝れば、けんかしている相手の腹の虫の「暴走」だけは止められる。謝罪を受けると、心のわだかまりは残るものの、怒りにまかせた「攻撃性」は収まることが明らかになったという研究結果が先日報道されました(ASAHI.COM)。男女48人の大学生に飲酒年齢引き下げなど社会的な問題に関する意見を書いてもらい、半数には「大学生が書いた文章とは思えない」などと意見を侮辱するコメント付きの評価書を返し、残りには「こんなコメントをしてすみません」という謝罪文も付けて返し、脳波の差などを調べたそうです。怒りが高まると、心拍数が増加し、汗が出ることなどが知られていますが、謝罪を受けなかったグループでは、心拍数や手のひらの汗が増加したそうです。脳波の検査では、攻撃性が高まっていることを示す左右の脳の活動の差が見られたとも。また、心理テストでも攻撃性と不快感の両方が高まっていたそうです。一方、謝罪を受けたグループでは左右の脳の活動に差がなく、汗は増加したが、心拍数の変化もなかったそうです。そして心理テストでは、攻撃性は変わらなかったが、不快感は高まっていたそうです。つまり、謝っても怒りの全ては抑えられないが、攻撃されることはなくなり、和解への第一歩となるということらしいですが、どうでしょう?
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日本生理学会大会

2012-03-29 08:30:33 | 研究
今日から3月31日までの3日間、日本生理学会大会が長野県松本市で開催されます。日本中から生理学の研究者が一年に一回、一堂に集まります。昨年もやはり3月下旬に横浜で、日本解剖学会との共同大会として予定されていましたが、震災の影響で大会の開催は中止となりました。でも、日本生理学会大会は英文機関誌のJournal of Physiological Sciencesでの誌上開催となりました。昨年は、原発事故の影響による放射線の問題と計画停電などがあり、とても一堂に集まることはできませんでした。ですので、2年ぶりの大会となります。さて、どんな研究に巡り合えるのか。楽しみです。
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ストレスで生活習慣病

2012-03-28 08:30:20 | 研究
ストレスが内臓脂肪の炎症を引き起こし、高血糖や高脂血症などの生活習慣病につながる仕組みが明らかになったそうです(MSN産経ニュース)。腹回りの内臓脂肪が炎症を起こし、生活習慣病を引き起こすメタボリック症候群と同様の仕組みだそうです。マウスを1日2時間、直径3センチの狭い筒に入れて2週間飼育し、ストレスを与えると、副腎皮質などから分泌されるホルモンによって内臓脂肪の組織が分解、萎縮し、炎症を引き起こす「MCP-1」というタンパク質が細胞内や血液中で増加。正常なマウスと比べ2割程度、インスリンの働きが鈍くなって血中の糖を細胞に取り込みにくくなったり、血が固まって血栓ができやすくなったりしたというものです。だとすると、私たちは常に生活習慣病の脅威に曝されているということになりますね。有効な対策としての運動が必要だということでしょうか。
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この10年間の世界の気温は1850年以降最高

2012-03-27 08:30:34 | 研究
世界気象機関(WMO)は、2001~10年の10年間の世界平均気温が14.46度で、記録のある1850年以降で最も暑い10年だったと発表したそうです(ASAHI.COM)。声明では「気候変動は今起こっており、遠い将来の脅威なのではない」と警告しているそうです。世界の陸と海面の温度を平均すると、この10年間のうち9年は、過去最も暑かった2010年を筆頭に暑い年のトップ10に入ったというのです。長期の傾向でみると、特に1971年以降の40年間の上昇が激しく、10年ごとに0.166度上がった計算になるそうです。1881年以降の130年間では、平均で10年ごとに0.06度の上昇なので、近年になって地球温暖化が加速したことになるそうです。2011年は海面温度が低くなる「ラニーニャ現象」が起こった年だったにもかかわらず、14.40度(暫定値)で過去11番目の高さで、ラニーニャ現象の年としては過去最高だったそうです。地球の気温の周期としてはどうなのでしょうか。
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鰓からセシウムを排出

2012-03-26 08:30:54 | 研究
魚が海水から取り込んだ放射性セシウムを体外に出す仕組が明らかになったそうです(ASAHI.COM)。エラにその出口があり、出口をつくる遺伝子もわかったそうです。体に取り込まれた放射性セシウムは徐々に排出され、海の魚の場合は約50日で半減することが知られているそうです。しかし、それがどのように排出されているのかは、これまでわかっていなかったそうです。セシウムはカリウムと性質がよく似ているため、同じ経路をたどると考えられることに着目し、モザンビークティラピアという魚で調べたそうです。その結果、体内の余分な塩分を排出するエラの「塩類細胞」からカリウムが出ていることを確かめたそうです。この発見は、魚からセシウムを早く取り除くのに応用できるそうです。
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苦汁をなめる!?

2012-03-25 08:30:03 | 研究
柳などの苦い樹皮をニホンザルが平気で食べるのは、苦みに鈍感だからという結果が発表されました(ASAHI.COM)。細胞の実験の結果だそうですが、毒性のある苦みには人と同じように敏感だったそうです。培養細胞を使い、舌にある柳の苦み成分を感じるたんぱく質の反応を調べたそうです。すると、ニホンザルのたんぱく質は人間のたんぱく質が反応する苦み成分の10倍くらいの濃度でないと反応しなかったということです。一方、青梅などに含まれ、分解すると猛毒の青酸ができるアミグダリンの苦みには敏感だったとも。
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ステント治療

2012-03-24 08:30:15 | 研究
心臓の血管内にステント(金属製の筒)を挿入する狭心症や心筋梗塞の治療で、血管の内皮に成長する細胞をステントに接着しやすくし、血管の早期修復を促す治療法が開発されたそうです(YOMIURI ONLINE)。特定のたんぱく質をステントに固定させることで、血管の内皮に成長する「血管内皮前駆細胞」(EPC)のステントへの接着率を高めることに成功したというものだそうです。これまで使われてきたたんぱく質は、血管内のEPC以外の細胞も呼び寄せる問題があったそうです。つまり、血栓ができる可能性が高まるということですね。今回はそうした問題点を解決したということで、血栓ができにくくなり、術後の投薬治療などの軽減が期待されるそうです。
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泌尿器科に対するイメージ

2012-03-23 08:30:04 | 日記
日本泌尿器科学会が今年創立100年を迎えたのを機に、同学会理事長らが行ったアンケートで、市民の約半数が「泌尿器科は内科」と誤解していることが分かったそうです(MSN産経ニュース)。調査はインターネットで行い、10~90代の男女3164人から回答を得たそうです。一般的に泌尿器科の主要部分は外科治療とされるが、「泌尿器科は外科(主に手術を行う)と、内科(主に薬物治療を行う)のどちらに属すると思うか」という設問に、44・5%が「内科」と回答したそうです。「外科」は9・3%にとどまったそうです。ただ、高齢になるほど外科と回答する率が高まったとも。また、「泌尿器科で扱うと思う臓器・部位」を選ぶ設問では、「膀胱」「前立腺」「尿道」「男性性器」などは90%以上が認識していたが、「腎臓」は44・8%と低かったそうです。一方で、約20%が泌尿器科の領域外である「卵巣」「子宮」と回答したとも。市民の泌尿器科に対する理解度の低さが浮き彫りになったものですが、確かに医学に限らず専門領域のことは学んでいなければ分からないのが当たり前ですね。ちなみに、こうした泌尿器科に関する大規模な意識調査は初めてだそうです。
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プラズマでがん治療

2012-03-22 08:30:23 | 研究
特殊な装置で発生させたプラズマを卵巣がんの細胞に照射し、正常な細胞を傷つけずに悪性細胞だけを狙って死滅させることに成功したそうです(MSN産経ニュース)。プラズマは通常、大気中で発生させると高温になるそうですが、大気中でも低温のプラズマを発生させる装置を開発したそうです。このプラズマをシャーレ上に培養したがん細胞に照射すると、炎症を伴わずに自ら死ぬ「アポトーシス」という反応を引き起こすことを発見したというものです。炎症により周りの細胞を傷つけることもなく、がん細胞だけが死滅したそうです。研究では、約10分間の照射によりがん細胞の7割が死滅。一方、プラズマを正常な細胞に照射した場合、死滅する細胞数は少なく、ほとんど影響がないとの結果だったそうです。不思議ですね。詳しい仕組みは分かっていないそうです。
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