健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

月の内部に大量の水が存在か

2017-08-21 08:30:01 | 研究
乾燥して荒涼とした天体と長年考えられてきた月には、地中に驚くほど大量の水が蓄えられているとの研究論文がNature Geoscienceに発表されたそうです。月は「完全乾燥」の状態にあるという科学者らの認識が変わったのは約10年前。米航空宇宙局(NASA)の有人月探査ミッション「アポロ(Apollo)計画」で地球に持ち帰られた小さなガラス粒子に、生命の必須要素の水が含まれる科学的証拠が発見されてからだそうです。今回の研究は、月の表面全体に分布する多数の火山性堆積物に、周囲の領域に比べて異常なほど大量の閉じ込められた水が含まれるそうです。月の表面下からのマグマの爆発的噴火によって形成されたガラス粒子で構成されると考えられる古代の堆積物で水が発見されたことは、月のマントルが驚くほど水に富んでいるとする説を大きく後押しするということです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3136903
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地球は生命に適した「特別な惑星」か?

2017-08-20 08:30:07 | 研究
地球は、生命の基本要素である液体の水を保持できるという点で異色の存在だとする研究結果がNature Geoscienceに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。太陽に似た恒星を周回している太陽系外の惑星は、進化の過程で水が豊富に存在する段階を経る可能性が高いとする説があるそうです。初期の地球のように氷に覆われ、生命のいない惑星が「ゴルディロックス・ゾーン(Goldilocks Zone)」と呼ばれるちょうど適切な距離にある軌道を周回している場合には、若くて暗い主星の温度が上昇し始め、太陽に似た状態になると、表面の氷が溶けて、水が豊富な段階に入ると考えられるそうです。木星の衛星エウロパ(Europa)や土星の衛星エンケラドス(Enceladus)などの太陽系内にある氷に覆われた天体や、他の恒星系にある「系外惑星」などは、この段階を経て生命生存可能な状態になる可能性があると、この説は主張。ですが、今回の論文によると、これが実現する可能性はこれまで考えられていたよりも低いというもの。地球の特徴の一つである大気中の温室効果ガスが存在しなければ、惑星を覆う氷を溶かすのに必要なエネルギーの値が非常に高くなるため、氷の惑星は生命存在に適した中間段階を経ずに、凍結した世界から灼熱の世界へと一気に移行すると考えられることが分かったということです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3137690
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ゲノム編集でヒト受精卵の疾病遺伝子を修復

2017-08-19 08:30:29 | 研究
「ゲノム編集」技術をヒト受精卵に用い、病気の原因となる遺伝子変異を修復することに成功したとする論文がNatureに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。遺伝性疾患のない胎児をつくり出す技術の実現に一歩近づく研究成果です。CRISPRと呼ばれるゲノム編集技術を生存能力のある胚に使用。改変した胚は、数日間のみ発育が許されたそうです。研究対象としたのは、肥大型心筋症の原因となる遺伝子変異。肥大型心筋症は、突然の心臓不全と死亡につながる可能性のある遺伝性難病。遺伝子変異を持つ精子と健康な卵子の双方にゲノム編集ツール「CRISPR-Cas9」を導入し、58個の受精卵を作製。すると、うち約72%に当たる42個に遺伝子変異が生じなかったそうです。片方のみに遺伝子変異のあるカップルの自然妊娠の場合、受精卵が変異を受け継がない確率は50%であることから、今回の手法は変異が生じる確率を大幅に軽減できることになるそうです。専門家からは、今回の研究結果を技術進歩とたたえる一方で、ヒトDNA改変に伴う倫理的問題についてより深い議論を呼びかける声が上がっているとも。

http://www.afpbb.com/articles/-/3137938
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ゴカイがヒトの代替血液に貢献!?

2017-08-18 08:30:06 | 研究
ゴカイの使い道といえば釣りエサでしたが、その血液に類まれな酸素運搬能力があることが判明したそうです(AFPBB NEWS)。活用すれば人間の血液の代用物として、人命を救ったり、手術後の回復を速めたり、移植患者の役に立ったりする可能性があるそうです。ゴカイのヘモグロビンはヒトのヘモグロビンの40倍以上の酸素運搬能力があり、かつすべての血液型に適合できるそうです。動物のヘモグロビンをヒトのヘモグロビンの代用とする際の問題点は、アレルギー反応を引き起こし、腎臓を損傷する恐れがあることだそうです。しかしゴカイの場合、ヘモグロビンは血中に溶けて存在し、ヒトのように赤血球に含まれているわけではないそうです。つまり、血液型が問題とならず、かつその成分は、ヒトのヘモグロビンとほぼ同じというのです。2006年には大掛かりな研究が行われ、ゴカイの可能性が実証。酸素を豊富に含んだゴカイの血液が人体に安全なことが証明されれば、敗血性ショックに対処でき、移植用臓器の保存にも役立つと。そして2015年、この代用血液の臨床試験が始まったそうです。2016年、ゴカイのヘモグロビンはフランス西部Brestの病院でヒトの腎移植10例に使用。現在フランス全土で60人の患者がこの臨床試験に参加しているそうです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3138403
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アース・オーバーシュート・デー

2017-08-17 08:30:36 | 研究
水、土壌、清浄な空気などの自然資源の2017年の割り当て分が来週にも底をつく見通しとの報告書が先月(7月)25日に発表されたそうです(AFPBB NEWS)。報告書は、世界自然保護基金(WWF)と国際環境NPO(非営利団体)のグローバル・フットプリント・ネットワーク(GFN)が発表したもので、この報告書によると、自然資源の今年の割り当て分がなくなる日「アース・オーバーシュート・デー」は8月2日となる見通しで、昨年より1日早い到来となるそうです。この日以降、人類は今年いっぱい「つけ」で生きていくことに。現在の消費ペースでは、そのニーズを満たす自然資源を生み出すために地球が1.7個必要だそうです。1986年に発表を開始して以降、「アース・オーバーシュート・デー」の到来は年々早まっているそうです。1993年は10月21日、2003年は9月22日、2015年は8月13日。

http://www.afpbb.com/articles/-/3137016
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コメや小麦などのタンパク質含有量が低下

2017-08-16 08:30:48 | 研究
地球温暖化で二酸化炭素(CO2)排出量が上昇することによって、コメや小麦などの主要生産物に含まれるタンパク質の量が大幅に減少し、社会的弱者が発育阻害や早死にの危険性にさられる恐れがあるとする論文がEnvironmental Research Lettersに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。計算によれば、CO2濃度の上昇によって2050年までに大麦のタンパク質含有量は14.6%減少し、コメは7.6%、小麦は7.8%、ジャガイモは6.4%減るそうです。CO2の排出によってタンパク質をはじめとする植物の栄養素がどのような仕組みや理由で減少するのかは解明できていないとする一方で、大気中のCO2濃度の上昇により2050年までに世界中で新たに1億5000万人がタンパク質欠乏症にかかる恐れがあると。十分なタンパク質を摂取しないと、発育が妨げられ、病気にかかりやすくなり、早死にする危険性も非常に高まるのは言うまでもありません。CO2濃度が予測通り上昇し続ければ、コメ、小麦、その他の主要生産物の栄養価が低下し、2050年までに18の国々で食物から摂取するタンパク質の量が5%以上減少する恐れがあると指摘。世界人口の76%は1日に摂取するタンパク質の大半を植物由来の食べ物に頼っており、特に貧困地域でその傾向が顕著となっているそうです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3137891
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南アジアでは2100年に「生存不可能レベル」の猛暑に

2017-08-15 08:30:09 | 研究
世界人口の5分の1が暮らす南アジア地域では、地球温暖化に歯止めをかけるための対策を何も講じなければその高気温と高湿度がさらに進み、今世紀末までに人が生存できないレベルに達する恐れがあるとする研究結果がScience Advancesに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。研究は2つの気候モデルに基づいているそうです。一つは、気候変動を食い止めるための措置をほぼ何も講じない「成り行き(BAU)」シナリオで、もう一つは2015年のパリ協定(Paris Agreement)の下で世界190か国以上が合意した「気温上昇幅を2度未満に抑える」ことを目標とするシナリオ。気温だけでなく「湿球温度」の予測を調査対象としたのは、この種の研究としては今回が初めてだそうです。湿球温度は、気温および湿度とそれに応じた冷却能力を組み合わせたものだそうです。人が生存可能な湿球温度の限界値は35度と考えられているそうです。論文によると、BAUシナリオの下では、今世紀末までに湿球温度が南アジアの大半で生存限界値に近づき、いくつかの地域では限界値を超えると予測されるというもの。南アジアでこの多大な弊害をもたらす湿球温度にさらされる人口の割合は、現在の0%から約30%にまで上昇。特に人口密度が高い農業が盛んな地域では最悪の影響が生じる恐れが。危険な猛暑が早ければ数十年以内にインド、パキスタン、バングラデシュなどの地域を襲い始める可能性があるそうです。一方で、今後数十年にわたって温暖化抑制対策が講じられるシナリオの下では、有害な湿球温度にさらされる人口の割合は現在の0%から2%の増加にとどまると考えられるそうです。このシナリオでも気温は(31度を上回る)危険な水準に達するとみられるそうですが、人間の生存を脅かす限界値にはそれほど近づくことはないと考えられるそうです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3137977
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異常気象による欧州の年間死者数、21世紀末までに50倍に

2017-08-14 08:30:30 | 研究
地球の温暖化を抑制できなかった場合、異常気象による欧州での年間死者数は現在のおよそ3000人から今世紀末ごろまでには50倍の15万2000人に膨れ上がる可能性があると警鐘を鳴らす論文がThe Lancet Planetary Healthに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。死者数が特に上昇するとみられているのは、温暖な南欧だそうです。この地域では温暖化による年間死者数が現在の100万人中11人から約700人に増加。そうした死者を出す主な要因となるのは熱波で、将来的には気象関連の死因のおよそ99%は熱波になるとしているそうです。熱波による現在の年間死者数はおよそ2700人だが、2100年までには15万1000人を上回る可能性も。さらに、地球温暖化を緊急事態として受け止めず、適切な対策を取られなければ、今世紀末までに欧州では年間約3億5000万人が有害な異常気象にさらされる恐れがあると指摘。熱波による死者数は5400%増、沿岸部の洪水では3780%増、森林火災では138%増、河川の氾濫では54%増、暴風では20%増になると予測しているそうです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3138257
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歯周病の女性とがん

2017-08-13 08:30:17 | 研究
歯茎の病歴を持つ女性は、特に食道がんや乳がんなど、何種類かのがんを発症するリスクが高くなるという研究論文がCancer Epidemiology, Biomarkers and Preventionに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。論文によると、歯周病の病歴を持つ女性では、がんの発症リスクが14%上昇するそうです。最も強い連関が示されたのは食道がんで、歯周病の女性はそうでない女性と比べてリスクが3倍以上。また、肺がん、胆のうがん、黒色腫、乳がんのリスクも比較してかなり高いことが明らかになったそうです。研究は1999年から2013年まで行われ、年齢54~86歳までの6万5000人の更年期後の女性に自らの健康に関する質問票に回答してもらい、平均8年間の追跡調査によるものだそうです。これまでの研究でも、歯周病の人は特定のがんに罹るリスクがより高いことが示されていたそうです。ですが、歯周病がどのようにがんを誘発するのかに関してはさらに詳細な研究が必要だそうです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3137881
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他人の細胞で肝硬変改善

2017-08-12 08:30:40 | 研究
他人の脂肪の間葉系幹細胞を使って肝硬変を改善させる初の臨床試験(治験)が9月にも始るとの発表があったそうです(YOMIURI ONLINE)。2年間で15人に実施、肝硬変治療薬として2020年度の承認を目指すそうです。肝硬変は、C型肝炎ウイルスの感染や栄養過多による脂肪肝などで組織が繊維化して硬くなり、肝機能が低下する疾患で、国内の患者数は約40万人。治療法はなく、悪化すれば肝移植が必要。治験対象は中等度の肝硬変の患者。特定の医療機関から、患者の同意を得て脂肪の提供を受け、間葉系幹細胞を抽出して培養し、この間葉系幹細胞を患者の静脈に点滴。5か月後まで4回検査を行い、改善度合いを確認するそうです。肝硬変のマウスに行った実験では、繊維化した組織が溶け、肝臓の修復が確認されたそうです。

http://www.yomiuri.co.jp/science/20170728-OYT1T50174.html?from=ycont_top_txt
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