健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

米国の春の訪れが3週間早くなる

2015-10-31 08:30:50 | 研究
気候変動による地球の気温上昇で、米国では今後数十年で、春の到来がこれまでに比べて約3週間早くなる可能性があるとする研究論文が、Environmental Research Lettersに発表されたそうです。この変化は、植物と動物の生育時期に遠大な影響を与えると考えられるそうです。また、予測では冬は短くなる見通しとんこと。太平洋岸の米北西部および米西部の山岳地帯の植物において、最も早く変化がみられる可能性があるとも。
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乳がん検診の年齢

2015-10-30 08:30:54 | 研究
米国がん協会(ACS)は、年に1度のマンモグラフィー(乳房X線撮影法)による乳がん検診の推奨年齢を40歳から45歳に引き上げる指針を発表したそうです(AFPBB NEWS)。米国医師会雑誌(JAMA)に掲載された新指針は、55歳以上の女性については、検診を年1度から2年に1度に切り替えるよう推奨しているとも。専門家らは、早期発見は生存率の向上に役立つ可能性があるが、40歳からすべての女性を検診すると、偽陽性、危険性がない腫瘤を取り除く外科手術、外科手術による合併症などの問題を引き起こす可能性があると指摘しているそうです。定期検診のおかげで乳がんによる死亡を回避できる可能性があるのは、1万人当たり40歳代で約5人、50歳代で10人だそうです。若い女性のためには、マンモグラフィーの普及よりも、ゲノム危険因子の検出を含むより高度なスクリーニング検査を提供した方がよいと指摘しているそうです。
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抗酸化サプリにがん転移促進作用?

2015-10-29 08:30:13 | 研究
健康促進と老化の抑制に効果があるとされる抗酸化サプリメントに、皮膚がんの中で最も死亡率が高い悪性黒色腫(メラノーマ)の転移を助ける恐れがあるとの研究結果がNatureに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。抗酸化作用のあるN-アセチルシステイン(NAC)を注射したマウスの一部に、悪性黒色腫細胞の転移が、注射していないマウスに比べて2か月ほど早い個体が確認されたそうです。抗酸化物質には、転移するがん細胞を抑制する働きのある体内分子を攻撃する作用があり、これが結果的にがん細胞の転移を助けていると考えられるそうです。これまでに発表された論文の中には、ビタミンEを含む抗酸化作用物質に、がん性腫瘍の数を約3倍に増加させ、実験で用いたマウスが短期間で死んだとする論文がある他、乳がんや前立腺がんでも同様の結果がみられたことを指摘するものが複数あるそうです。
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アルツハイマー病の原因は真菌感染?

2015-10-28 08:30:42 | 研究
認知症の中でも最も症例が多いアルツハイマー病の患者の脳に、真菌の痕跡を発見したとする研究結果が、Scientific Reportsに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。アルツハイマー病患者11人の遺体の全てで、脳組織と脳血管に「数種類の真菌種」の細胞や関連物質が確認されたそうです。一方、これらは、アルツハイマー病にかかっていない対照群には認めなかったというのです。1か月前のNatureに掲載された別の研究結果では、アルツハイマー病の「種」が外科手術によって誤って患者から別の患者へと移植されてしまう危険性も指摘されていたそうです。また、研究者の中には、アルツハイマー病が伝染病なのではないか、あるいは、少なくとも特定の細菌への感染が発症リスクを高めているのではないか、との説を唱える者もいるそうです。これまでの研究で、ウイルスや細菌に由来する遺伝物質がアルツハイマー病患者の脳内で発見されており、ヘルペスや肺炎を引き起こすウイルスが、アルツハイマー病の「病原体」である可能性が示唆されていたそうです。
 アルツハイマー病の「主病因」はこれまで、粘着性タンパク質の蓄積によって形成される脳の「アミロイド斑(プラーク)」とされてきたが、プラークを標的とする薬剤の試験は、期待はずれの結果に終わっているそうです。今回の研究結果は、アルツハイマー病の考えられる原因のリストに、新たな仮説を追加するものとのこと。数種類の真菌の痕跡が発見されたことは、アルツハイマー病の臨床症状の進行と重症度が患者によって異なることを説明できるかもしれないということです。一方で研究チームは、真菌感染症がアルツハイマー病の原因ではなく、アルツハイマー病によって免疫力が低下したり、食生活や衛生環境が変化したりした結果である可能性もあるとしています。
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オメガ3脂肪酸は皮膚アレルギーを改善する

2015-10-26 08:30:07 | 研究
魚の油に多く含まれるオメガ3脂肪酸由来の脂質が、皮膚のアレルギー反応を改善させるという研究結果が、The Journal of Experimental Medicineに発表されたそうです(財経新聞)。魚油に多く含まれるエイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)といったオメガ3脂肪酸は、古くから様々な病態において炎症を抑制する作用があることが知られていましたが、その抗炎症作用のメカニズムはいまだ不明な点が多く残されているそうです。研究では、まず、マウスの皮膚にアレルギー物質を塗り、皮膚炎を誘導したところ、レゾルビンE1の投与によって皮膚炎が抑制されることが確認されたそうです。次に、レゾルビンE1の生体内での作用機序を検討したところ、レゾルビンE1の投与により皮膚の樹状細胞の動きが低下すること、樹状細胞の動きが低下する結果として、かぶれ反応を引き起こす「T細胞」という免疫細胞の活性化が障害されることが明らかになったということです。
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喫煙が老化を促進するメカニズム

2015-10-25 08:30:32 | 研究
喫煙習慣が血中の老化関連分子に影響を与えるという研究結果が、Scientific Reportsに発表されたそうです(財経新聞)。喫煙が様々な疾患や健康障害の危険因子であることは広く知られており、禁煙を推進することは疾病予防の観点から極めて重要であると考えられています。実際、喫煙者の平均寿命は非喫煙者と比較すると10年以上短く、喫煙は老化を促進する一因と言われいますが、喫煙によって老化が促進される詳細な機序についてはこれまで明らかになっていなかったそうです。今回の研究により、喫煙者群では、メタボリックシンドロームになると上昇する線維芽細胞増殖因子「FGF-21」、老化遺伝子として知られている「αクロトー」、関節リウマチや感染症などの疾患で血中濃度が上昇する「インターロイキン」が、非喫煙者群に比べ有意に高値であることが明らかになったそうです。FGF-21は、代謝関連サイトカインとして知られるアディポネクチンと負の相関を持ち、喫煙者でFGF-21が上昇していたことは代謝異常を示唆していると考えられるそうです。一方で、αクロトーは非喫煙者群においてIL-6と正の相関を示したが、喫煙者群ではその相関は認められなかったそうです。αクロトーは抗炎症作用を持つと過去に報告されており、喫煙者でαクロトーとIL-6の相関性がなかったことは、αクロトーの抗炎症作用が喫煙ストレスによって減弱化されている可能性が考えられるそうです。
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恐竜の体温

2015-10-24 08:30:35 | 研究
恐竜の卵殻を化学的に分析する最新手法を用いて、これら絶滅した爬虫類の体温を「測定」することに成功したとする研究結果がNature Communicationsに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。この結果、恐竜は恒温動物でも変温動物でもなく、両者の中間に位置付けられる存在だったとする他の研究チームによる最近の研究を裏付けるものとなったそうです。恐竜が体内で熱を発生させ、体温を上げることはできたが、体温を常に高いレベルに維持するのは不可能だったというのです。恒温動物は通常、一定の体温を維持している一方、変温動物は、トカゲが日なたぼっこをするように、体を温めるのに外部の熱源に依存しています。恐竜をめぐっては、哺乳類のように狩りをする恒温動物だったのか、または多くの爬虫類のように動きがのろい変温動物だったのか、科学者らの間で150年にわたり論争が繰り返されてきたそうです。恒温動物は通常、高い体温を維持するために餌を大量に食べる必要があるため、頻繁に狩りをしたり、大量の植物を摂取したりするそうです。
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ゾウにがんが少ない理由

2015-10-23 08:30:46 | 研究
ゾウは、その大きい体にもかかわらず、がんになることはほとんどないそうですが、この謎に関する研究結果がJournal of the American Medical Association(JAMA)に発表されたそうです(AFPBB NEWS)。ゾウには、腫瘍の形成を抑制するタンパク質「p53」をコードする遺伝子の一部が変化したコピーが38あるが、人間はこの種のコピーを2つしか持っていないそうえす。これは、ゾウの体が進化の過程で、腫瘍の形成を阻止する遺伝子の追加のコピーを多数作成してきたことを意味するそうです。ゾウは人間よりはるかに多くの細胞を持っているため、50~70年間の一生のうちにがんになるリスクは、人間より高いと通常は考えられるそうですが、実際はそうではないのは長い間、謎とされてきた。ゾウの死因の膨大なデータベースを分析した結果、がんで死ぬゾウは全体の5%に満たないそうです。これに対し人間では、がんは死因の11~25%。論理的に推論すると、ゾウは途方もない数のがんを発症するはずで、実際には、高いがんリスクにより今頃はもう絶滅しているはずだが、より多くのp53を作ることが、この動物種を今も生存させているそうです。
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海面上昇で水没する都市

2015-10-22 08:30:22 | 研究
MiamiやNew Orleansなど米国の大都市が、上昇する海面の下に沈む事態は避けられないとする研究結果がPNASに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。化石燃料の燃焼を減らすための手立てを2100年まで何も講じなければ、地球は4.3~9.9メートルの海面上昇に直面することが、すでに科学的に証明されているそうです。例えば、炭素排出量が減少に転じないシナリオの下では、Virginia州Norfolkでは、2045年に運命の日(海面下に沈む日)が来るそうです。そんなに遠くないです。
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座っていることのリスク

2015-10-21 08:30:59 | 研究
座っていることは、定期的に運動する限り、立っていることに比べて有害な影響は皆無との調査結果がInternational Journal of Epidemiologyに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。研究では、5000人以上を対象とした16年間にわたる追跡調査を実施し、調査対象者の死亡リスクに関して、仕事、余暇、テレビ視聴の時などに座っていることによる影響は全くないことが明らかになったというもの。今回の研究結果は、座ったままで長時間過ごすことは、どんなに運動していても、健康に悪いとする他の研究結果に基づく英国民保健サービス(National Health Service、NHS)が発表した勧告に異議を唱えるものともなっているそうです。
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