健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

ゴカイがヒトの代替血液に貢献!?

2017-08-18 08:30:06 | 研究
ゴカイの使い道といえば釣りエサでしたが、その血液に類まれな酸素運搬能力があることが判明したそうです(AFPBB NEWS)。活用すれば人間の血液の代用物として、人命を救ったり、手術後の回復を速めたり、移植患者の役に立ったりする可能性があるそうです。ゴカイのヘモグロビンはヒトのヘモグロビンの40倍以上の酸素運搬能力があり、かつすべての血液型に適合できるそうです。動物のヘモグロビンをヒトのヘモグロビンの代用とする際の問題点は、アレルギー反応を引き起こし、腎臓を損傷する恐れがあることだそうです。しかしゴカイの場合、ヘモグロビンは血中に溶けて存在し、ヒトのように赤血球に含まれているわけではないそうです。つまり、血液型が問題とならず、かつその成分は、ヒトのヘモグロビンとほぼ同じというのです。2006年には大掛かりな研究が行われ、ゴカイの可能性が実証。酸素を豊富に含んだゴカイの血液が人体に安全なことが証明されれば、敗血性ショックに対処でき、移植用臓器の保存にも役立つと。そして2015年、この代用血液の臨床試験が始まったそうです。2016年、ゴカイのヘモグロビンはフランス西部Brestの病院でヒトの腎移植10例に使用。現在フランス全土で60人の患者がこの臨床試験に参加しているそうです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3138403
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