健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

アルツハイマー病の治療法確立への光

2012-01-31 08:30:35 | 研究
脳の神経細胞が死滅して起きるアルツハイマー病の患者の細胞から人工多能性幹細胞(iPS細胞)をつくり、神経細胞に変え、病気の特徴を確認することに成功したそうです(ASAHI.COM)。患者の9割を占める突発性アルツハイマー病と、遺伝性アルツハイマー病の各2人の皮膚細胞からiPS細胞をつくり、神経細胞に変化させることに成功したというものです。さらに、遺伝性の患者の神経細胞では、アルツハイマー病を起こすという毒性の強い二つのたんぱく質ができることを確認したそうです。また、これらを抑える薬剤で二つのたんぱく質を減らすことにも成功したそうです。突発性でも1人は同様の現象がみられたそうです。患者では何十年もかかって現れる症状を、このiPS細胞で短期間で確認できることとなり、新たな治療法の開発に役立つことは間違いなさそうです。どんどんと、難病の治療法開発への道が。iPS細胞のすごさをあらためて実感しますね。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

喫煙による死亡

2012-01-30 08:30:12 | 研究
喫煙が原因でがんなどで亡くなった大人の日本人は2007年に約12万9千人、高血圧が原因で脳卒中などで亡くなった人は約10万4千人と推定されることが明らかになりました(ASAHI.COM)。これは、高血糖、肥満、飲酒、運動不足、高塩分摂取など16の危険因子で日本人が2007年にどれだけ死亡したのかを分析した結果によるものだそうです。例えば、肺や食道のがんや心筋梗塞など喫煙と因果関係のあるすべての疾患について、喫煙者と非喫煙者の死亡率を比較し、各疾患の年間全死亡者数から、喫煙が原因で死亡したと考えられる人数を計算したそうです。喫煙、高血圧に次いで死者が多いのは5万2千人の運動不足、3万4千人の高血糖、やはり3万4千人の高塩分摂取などだったそうです。また、複数の因子による死亡は重複して数えられてたそうです。ということは、禁煙すれば・・・・・。ちなみに、高血糖、肥満、飲酒、運動不足、高塩分摂取などは原則として生活習慣の改善や服薬などで避けられるものですね。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

鳥インフルエンザ研究

2012-01-29 08:30:23 | 研究
先日、強毒性鳥インフルエンザH5N1の論文に対して米政府のバイオセキュリティーに関する委員会が生物テロへの懸念から内容の一部削除を掲載前に求めた問題で、論文の著者らが「今後の研究のあり方について議論する時間が必要だ」として、H5N1に関する研究を60日間自主的に停止するとの声明文を発表したという報道がありました(ASAHI.COM)。この研究の一時停止について、米国立保健研究所(NIH)でも、「NIHや米疾病対策センター(CDC)など米政府機関が実施する研究も同調することになる」との声明を発表したそうです。科学技術とテロ。確かに先端技術は両刃の剣ですね。ようは使い方が重要。人間次第ですね。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

オーダーメイド鎮痛剤

2012-01-28 08:30:04 | 研究
患者の遺伝子の配列を調べることで、その人に適合した痛み止めの薬の量を副作用を抑えながら投与する方法が開発されたそうです(ASAHI.COM)。人によって異なる鎮痛薬の適量を予測する治療法は、世界で初めてだそうです。がんや手術後の痛み止めなどに使われる「オピオイド性鎮痛薬」について、効き目に影響する五つの遺伝子の配列を調べ、必要な投薬量を決める方法を数式化したそうです。早速、都内のある病院で下あごの形成外科手術の際にこの治療法を始めるそうです。将来は、がん患者の痛みを和らげるために使うことを目指しており、すでに実験を始めているそうです。これまで、鎮痛薬は麻酔医が経験と勘で投与していました。鎮痛薬は副作用があるので少なめにすることが多いですが、少なすぎると十分な鎮痛効果は得られません。オーダーメードで必要量が分かれば、鎮痛効果をもたらす適切な投薬量を決めることができるということですね。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

パーキンソン病の新規治療法

2012-01-27 08:30:56 | 研究
人のiPS細胞(新型万能細胞)から、神経細胞に変化する前の細胞を作ってサルの脳に移植し、神経伝達物質ドーパミンを分泌する状態まで成長させることに成功したというニュースが報道されました(YOMIURI ONLINE)。さらに、移植した細胞は半年間、正常に機能したそうです。これは霊長類では初の成果です。パーキンソン病は神経細胞の中でドーパミン産生細胞の異常によって発症する病気です。iPS細胞を利用してドーパミンを産生する神経細胞を作るという試みです。ドーパミン補充などの治療法に代わる新しい治療につながること期待されます。iPS細胞のポテンシャルの高さにあらためて感心させられます。すごい。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ES細胞で視力回復

2012-01-26 08:30:56 | 研究
米国バイオ企業が、あらゆる細胞に変化できるES細胞(胚性幹細胞)から作った網膜細胞を、ものがほとんど見えない患者2人に移植して視力を回復させることに成功したと発表しました(YOMIURI ONLINE)。2010年11月から、ともに網膜に原因があって視力が低下した加齢黄斑変性症の70歳代女性と、スターガート病の50歳代女性に臨床試験を実施し、ES細胞から作った網膜色素上皮細胞5万個を、片側の目に移植したそうです。その結果、70歳代女性はそれまで手の動きしか識別できなかったが、移植の1週間後には指の本数を数えられるようになったそうです。50歳代女性も識別できる文字の数が増えたということです。手術から4か月が経過した時点でも、移植した細胞の異常増殖など、安全上の問題は見られないそうです。さらに多くの患者で安全性と有効性を確認するということです。素晴らしい成果ですね。でも、このニュース記事では、このES細胞の由来を明らかにしていません。由来は大きな問題なのではないでしょうか。

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

進行性骨化性線維異形成症(FOP)の治療法への光

2012-01-25 08:30:50 | 研究
難病の進行性骨化性線維異形成症(FOP)。傷ついた筋肉などが再生する時に激痛を伴いながら骨化してしまう病気です。遺伝子の異常で起き、炎症や痛みを抑える以外の治療薬はない状態です。つまり、治療法がなく、治らないということです。また、治療薬の開発には大きな障害があります。それは、患者数が少ないということです。ところが、iPS細胞の登場がきっかけとなり、FOP患者の皮膚細胞からiPS細胞を作り、骨化を直接的に抑制する方法の開発が可能となりました。そして今回、患者の皮膚細胞からiPS細胞が確立され、そして骨細胞に分化させることに成功したそうです。この骨化を抑制する方法が開発できれば、治療薬もできるかもしれません。患者さんとその家族にとってはやっと見えた光明でしょう。骨格筋の再生時に必要な筋衛星細胞と呼ばれる骨格筋特異的な幹細胞は、筋細胞、脂肪細胞そして骨細胞の遺伝子を持っています。通常では、分化の過程で、骨細胞以外の遺伝子は失われますが、FOPではおそらく骨細胞の遺伝子のスイッチが入ってしまうのだと思います。この世から難病がなくなる日もそんなに遠くないのかもしれませんね。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

東京の積雪

2012-01-24 08:30:32 | 研究
関東地方を襲った昨夜の雪。大手町でも積雪4センチを記録したそうです。多摩西部では10センチ以上とかなりの積雪になったと朝から、いや昨夜から大々的に報道されています。雪国の人たちは、なんでこれしきの雪でとお思いだと思いますが、雪に慣れていない東京の街と人は大変。今朝も路面や架線の凍結で交通機関の乱れが出ているようです。しかも、今週は気温が低く、週末ぐらいまで朝は路面凍結の恐れがあるそうです。さらに、降雪の恐れも。気温が上がれば問題ないのでしょうけど、雪が降った後が大変ですね。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

秋学期入学への動き

2012-01-23 08:30:33 | 日記
東京大学が秋学期入学へ全面移行する検討を発表して大きな反響をもたらしましたが、それを受けてその他の国立大学でも秋学期入学への検討へ参加するそうです。秋入学への移行を学部で検討するかどうか、読売新聞が全国の国立大学に緊急アンケートを実施したところ、回答した73校のうち、49%の36校が検討しているか今後検討すると回答したそうです(YOMIURI ONLINE)。東京大学が呼び掛けた協議会に参加する大学は、すべて検討するとしている。一方、秋入学を検討する予定はないとしたのは30校(41%)。7校(10%)は未定と回答したそうです。東北大学や名古屋大学などは一部の学部で、留学生や帰国生向けに秋入学をすでに導入しているそうです。秋入学に慎重な大学は、地方の大学や教育大学、医科大学に多かったそうです。理由は、「日本の社会の仕組みにマッチしていない」「教員養成課程は幼稚園から高校までの入学時期に合わせる必要がある」などが挙げられたそうです。さて、どうなるでしょうか。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

子宮内膜症抑制、ぜんそく治療薬が効果

2012-01-22 08:30:32 | 研究
多くの女性が悩む月経困難症の予防や治療に、ぜんそくなどに使われていた治療薬が効くことがわかり、特許を取得したそうです(ASAHI.COM)。月経困難症は生理に伴って起きる下腹部痛や腰痛、頭痛などで、大きな原因の一つとして子宮内膜症が考えられています。この子宮内膜症の抑制に、トラニラスト(商品名リザベン)という薬が効くことが研究でわかったそうです。トラニラストは20年以上前から、ぜんそく治療薬や抗アレルギー薬として使われてきた薬です。こうした治療薬の他への転用の可能性は他にもあるのではないでしょうか。検討しようとしたきっかけは何でしょうね。薬の構造でしょうか?
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする