健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

国民1割強のDNAデータベース

2018-05-31 08:30:30 | 研究
IT先進国エストニアが、国民15万人以上の詳細な遺伝情報を集約した最先端のDNAデータベースを構築する計画を進めていることが分かったそうです(AFPBB NEWS)。目的は、慢性疾患の予防、診断、治療の向上だそうです。バルト海沿岸に位置するエストニアはユーロ圏の一員で、北大西洋条約機構(NATO)加盟国だそうです。建国100周年を記念して今年立ち上げられたこのプロジェクトの総費用は、500万ユーロ(約6億5000万円)。国立ゲノムセンター(National Genome Centre)の研究者らは、エストニアの全人口130万人の約11.7%に相当する人々を対象とする遺伝子地図の作製を目指しているそうです。同プロジェクトはさらに、自身の遺伝子型の解析結果を記載した個別の遺伝子カードを参加者10万人に発行することも目標に掲げているそうです。DNAデータベースは、遺伝子変異を発見し、その位置を特定することを目的としており、国立ゲノムセンターが開設された2001年以降に収集されてきたエストニア国民5万2000人以上の既存の遺伝子記録を基に構築。プロジェクトの参加者は、自身のDNAサンプルを病院や、プロジェクト提携企業であるドイツの臨床検査大手ジンラブ(Synlab)の民間研究機関などに提供することができるそうです。ただし、参加者に対しては、第三者の出自などに関する極秘情報が明らかになることを防ぐため、自身の家系をたどるために自分の遺伝子記録を利用することはできないとの警告が与えられているとも。

http://www.afpbb.com/articles/-/3175494
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体内時計の乱れと気分障害

2018-05-30 08:30:37 | 研究
体内時計の自然のリズムが乱れることよって、気分障害リスクが高まるとした研究論文がLancet Psychiatryに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。一般的な孤独感から、重いうつ病、双極性障害までその範囲は広いそうです。研究は9万1000人以上のデータを対象としたそうです。同様のものとしては過去最大規模だそうです。今回、「概日リズム」への干渉が記憶や集中力の持続時間の低下といった認知機能の低下につながることも分かったそうです。脳内の概日リズムをつかさどる時計中枢は、睡眠パターンやホルモンの放出のみならず、体温にも影響を与えています。先行研究では、こうしたリズムの乱れについて、精神衛生面にマイナスの影響を与えるものと考えられるとしていたが、決定的な結論には至っていなかったそうです。データの大半が自己報告によるもので、対象集団も小規模、さらにはデータを不正確のものとし得る要因が排除できていなかったことがその理由だそうです。今回の研究では、37歳から73歳までの9万1105人に関する健康データを分析した。データは英バイオバンク(UK Biobank)によるもので、長期にわたる調査を通じて得られた最も包括的な内容だそうです。調査に参加したボランティアらは加速度計を着用して、休息と活動のパターンを計測。得られた記録は精神疾患の病歴と比較。その結果、夜間勤務や時差ボケの繰り返しといった生活を経験している人では、気分障害や不快感、認知的問題などの生涯リスクが高まる傾向がみられたそうです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3174847
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生乳チーズで大腸菌感染

2018-05-29 08:30:27 | 研究
フランスの農業省と保健省は先日(5月14日)、チーズ会社シャベール(Chabert)の工場で生産された生乳チーズのルブロションを食べた6人の幼児が大腸菌に感染し入院したことを受け、同工場で生産されたルブロションの回収を命じたそうです(AFPBB NEWS)。フランス東部クルゼイユ(Cruseilles)にある工場で生産されたルブロションを食べた1歳半〜3歳の幼児が感染したそうです。農業省と保健省は、この工場で作られさまざまなブランド名で売られているルブロションを「予防措置として」回収すると。感染すれば死に至る恐れのある腸管出血性大腸菌O26の正確な感染源を特定するため、生乳供給会社と共に同社での調査を続けていると説明。親に対しても生乳チーズ全般を子どもに食べさせないよう強く求めたそうです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3174595
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コーヒーに発がん性の警告表示

2018-05-28 08:30:17 | 研究
米国カリフォルニア州の裁判所は、先日(5月7日)、同州内で販売されるコーヒーに発がん性を警告するラベルを貼るようコーヒーチェーン大手のスターバックスなどの販売業者に命じた判決を支持する判断を示したそうです(AFPBB NEWS)。この判断において、スターバックスやキューリグ・グリーン・マウンテン(Keurig Green Mountain)、ピーツ・オペレーティング(Peet's Operating)などの企業は、コーヒーを飲むことから得られる健康上の利益が、豆の焙煎時に生じる発がん性物質によるリスクを上回ることを証明できなかったと指摘。有害物質に関する教育・研究協議会は2010年、発がん性のある製品への警告表示を義務付ける法律に基づき、今回の訴訟を提起。同協議会の主張によると、ほとんどのコーヒーに含まれる化学物質アクリルアミドはカリフォルニア州おいて発がん性物質、または健康に有害な物質に規定されているそうです。被告側はコーヒーにアクリルアミドが含まれているという点では争う姿勢は示さなかったものの、アクリルアミドは健康上のリスクを引き起こすことのない、焙煎過程で自然に生じる副生物だと主張。コーヒーを飲むことの利益は発がん性物質によるリスクを上回ると訴えたそうです。ですがル裁判官は、健康に問題がないと考えられるアクリルアミドの最低量がどのくらいかを決める具体的な証拠を、被告側が提示しなかったと結論。セブンイレブン(7-Eleven)など被告の一部は判決前に和解に応じ、コーヒーに発がん性の警告表示を決定していた一方、スターバックスなどは最終的な判断を裁判所に委ねていたそうです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3173917
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日焼け遺伝子

2018-05-27 08:30:00 | 研究
日焼けで肌が赤くなりやすい傾向は、一部遺伝子の影響によるものだとする研究論文がNature Communicationsに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。研究では、英国、オーストラリア、オランダ、米国などの欧州系の人約18万人の遺伝的特徴を詳細に調べた、20個の「日焼け遺伝子」を発見。このうちの8個は皮膚がんとの関連性が過去の研究で判明していたそうです。日光に当たることは人体がビタミンDを生成するのに不可欠です。、骨や歯、筋肉などを健康に保つビタミンDは慢性疾患やがんなどの予防を助ける可能性があると言われているそうです。ですが、日光を過剰に浴びることは短期的には痛みを伴ううえに、健康に害を及ぼす恐れが。肌の色が同じでも、日光を浴びると皮膚が真っ赤になる人もいれば小麦色に日焼けする人も。日焼けの遺伝的特徴に関する研究としてはこれまでで最大規模とされる今回の最新研究は、肌の色が同じ人々が日光への暴露に対してこれほどまでに異なる反応を示すことの理由を説明する一助となるということです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3173906
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ポスト京

2018-05-26 08:30:59 | 研究
文部科学省などが2021年の運用開始を目指す理化学研究所の次世代スーパーコンピューター(通称・ポスト京)の試作機が今月、公開されるそうです(YOMIURI ONLINE)。世界トップ級の計算速度を目指し、医療や防災などの研究開発での利用が期待されているそうです。試作機で基本的な性能を確かめ、今秋以降に本格的な製造に入るとのこと。ポスト京は、毎秒1京回(京は1兆の1万倍)以上の計算能力を持つスパコン「京」(神戸市)の後継機。約1100億円の国費を投じ、京の最大100倍の速さで計算ソフトを動かせる性能を目指しているそうです。今回はその一部を試作。性能を高めるために微細化した電子回路の動作などを確認するそうです。

http://www.yomiuri.co.jp/science/20180509-OYT1T50073.html
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「ヒアリ」迅速判別

2018-05-25 08:30:54 | 研究
強い毒を持つ南米原産のアリ「ヒアリ」を、DNAで迅速に判別する手法が開発されたそうです(YOMIURI ONLINE)。これまでヒアリと特定するのに2~3日かかっていたそうですが、専門知識がなくても2時間程度で済むそうです。今月中に公的研究機関や自治体などに試薬を配布して試験的に利用してもらい、問題がないか確認するとのこと。特定外来生物に指定されているヒアリは昨年に国内で初めて確認され、発見例が12都府県で26件に。その際、専門家にサンプルを送って種類を鑑定してもらっており、ヒアリかどうかわかるまでに時間がかかっていたそうです。このため、別の種類のアリを「ヒアリの疑いがある」として、不確かなまま自治体が発表して混乱したケースもあったそうです。今回の手法は、鳥インフルエンザウイルスを検出するために使われている方法を応用。アリのDNAを抽出し、ヒアリに特徴的なDNAの配列だけを特殊な試薬で増幅させるというものだそうです。ヒアリだと試薬が白く濁る仕組。コストは1回当たり1000円以下だそうです。

http://www.yomiuri.co.jp/science/20180509-OYT1T50059.html
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古代人もB型肝炎

2018-05-24 08:30:15 | 研究
人類は過去4500年にわたってB型肝炎ウイルスに感染していたことが、骨などに残された遺伝子の解析から分かったとする論文がNatureに掲載されたそうです。、約2億6000万人が現在、B型肝炎ウイルスに慢性的に感染し、2015年には約90万人が合併症を引き起こして死亡しているそうです。ウイルスは少なくとも9タイプあるそうですが、どう進化してきたのかは謎だったそうです。研究では、7000~200年前にユーラシア大陸の中西部に住んでいた304人の遺伝子を分析。このうち、約4500年前以降の25人から、B型肝炎ウイルスに感染した痕跡が見つかったというもの。また、当時の民族移動に合わせて、ウイルスが進化し、分布が変化した様子も確認できたそうです。B型肝炎ウイルスの起源や進化の解明につながる成果とのことです。

http://www.yomiuri.co.jp/science/20180509-OYT1T50134.html
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サンゴの白化・死滅抑える物質

2018-05-23 08:30:52 | 研究
サンゴが白化して死滅するのを抑える物質を発見したいうニュースが報道されていました(YOMIURI ONLINE)。サンゴの白化は近年、沖縄県や豪州などの近海で相次いで確認され、生態系への影響が懸念されています。サンゴ礁は、多くが絶滅の危機にあり、温暖化による海水温の上昇が一因と考えられているようです。海水温が30度を超えると、サンゴの体内で毒性のある活性酸素が大量に作られ、サンゴに共生している藻が逃げ出し、サンゴの骨格だけが残って白化。藻がないと栄養分が得られず、死んでしまうというのです。医療用に開発された「レドックスナノ粒子」という化合物に着目。この粒子は活性酸素を吸着できるそうです。水槽に33度の海水とサンゴを入れたところ、サンゴの細胞がすべて死滅したが、この特殊な粒子を加えると、10日間で死滅した細胞は約4割に抑えられたそうです。今後、海中で実験し、この物質の有効性を確かめたいということだそうです。

http://www.yomiuri.co.jp/science/20180510-OYT1T50103.html
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おたふく予防接種

2018-05-22 08:30:17 | 研究
子どもが多くかかる、おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)について、関連学会などで作る予防接種推進専門協議会は、ワクチンを早い時期に定期接種化するよう求める要望書を厚生労働省に提出するというニュースが報道されていました(YOMIURI ONLINE)。後遺症で重い難聴になる人もいるため、予防の必要性を訴えるもの。協議会には、日本小児科学会や日本感染症学会、日本耳鼻咽喉科学会など17団体が参加。定期接種は、法律に基づき行政が費用を出すワクチン接種。おたふくかぜのワクチンは一時期、麻疹、風疹との混合で定期接種とされていましたが、無菌性髄膜炎の副作用が問題となり、1993年に中止。その後、おたふくかぜワクチン単独での任意接種となり、接種率は3~4割にとどまっているとのこと。おたふくかぜは4~5年ごとに流行し、感染者の中には鼓膜の奥の聴力をつかさどる部分がダメージを受けて難聴になる人がいるそうです。

http://www.yomiuri.co.jp/science/20180511-OYT1T50031.html
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