健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

2型糖尿病患者における「重症低血糖」は心血管病リスク

2013-09-30 08:30:36 | 研究
2型糖尿病患者における「重症低血糖」が、心血管病リスクに関連するそうです(薬事日報)。国立国際医療研究センター糖尿病研究部による90万人以上を対象とした研究で明らかになったそうです。米国やカナダで2型糖尿病の心血管合併症抑制を目的に実施されたアコード試験では、強化治療群(HbA1c平均値6・4%)の総死亡が標準治療群(7・5%)に比べ約22%増加したそうです。それまで単に血糖値を低くコントロールすればいいと考えられていたが、逆に死亡が増えてしまったという結果は世界的に注目を集めたそうです。アコード試験の強化治療群死亡者は、その後の研究で厳格な血糖管理によって「重症低血糖」が高い頻度で起こっていたことが分かったそうです。2型糖尿病の新しい治療薬として低血糖の発現が少ないDPP‐4阻害薬が登場し、SGLT2阻害薬の開発も進められているそうです。その一方で、重症低血糖の予防策が確立され、重症低血糖を予防しながら血糖コントロールが行われ、ひいては心血管病発症予防につながることが期待されるそうです。
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酒好きの女性は脳卒中に注意

2013-09-29 08:30:21 | 研究
1日2合以上飲酒する女性は、時々しか飲まない女性に比べて脳卒中の危険が2倍以上高いことが、国立がん研究センターなどの研究班の調査でわかったそうです(朝日新聞DIGITAL)。研究は岩手や長野など、全国9カ所に住む4万7千人を17年間調べたものだそうです。アルコールを週に300グラム以上(1日平均で日本酒で2合、ビールなら大瓶2本以上)をとる人は、月に1~3回しか飲まない人に比べて脳卒中になる危険が2・3倍、脳内出血に限ると2・85倍高かったというのです。週に150~299グラム(1日平均で日本酒で1~2合未満、ビールなら大瓶1~2本未満)も、脳卒中の危険は1・55倍高かったとも。女性は男性よりも小柄で肝臓も小さいので、アルコール代謝が遅いそうです。このため、男性と同じ量を飲んでも体にかかる負担は大きいというのです。近年、女性の飲酒は頻度も量も増えているが、女性は日本酒なら1日1合、ビールなら大瓶1本未満を目安にという。女性を対象に飲酒量と脳卒中のリスクとの関連を調べたのは国内で初めてだそうです。
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サメとサンゴ礁の関係

2013-09-28 08:30:50 | 日記
オーストラリア沖のサンゴ礁の健全性維持に重要な役割を担っているサメの乱獲により、サンゴ礁が地球温暖化や災害の影響を受けやすくなるとの調査結果が発表されたそうです(AFPBB NEWS)。研究は、豪州北西部の沖合300キロにあるローリーショールズ(Rowley Shoals)とスコットリーフ(Scott Reefs)でのサメの影響を10年間にわたって調査したもの。研究チームは、サイクロンと白化現象の影響を、ローリーショールズと隣接するスコットリーフとで比較。ローリーショールズは海洋保護区で漁業は禁止されている一方、スコットリーフでは主に西ティモールから来るインドネシア人漁師が許可を受けてサメを捕獲しているそうです。調査の結果、大きな自然かく乱が発生した後に、漁獲が行われているサンゴ礁ではサンゴが減り藻が増えていることがわかったそうです。地球温暖化による圧力が増大するにつれて、こうした傾向が顕著になっているそうです。今回の研究でサンゴ礁におけるサメ個体数の減少は「重大な懸念事項」であることが示されたそうです。サメの個体数が減少している場所では、サンゴ礁での食物連鎖の構造に根本的な変化が生じているためだそうです。サメの乱獲により、フエダイなどの中位の捕食魚の数が増加し、ブダイなどの草食魚の数が減少。ブダイは藻を食べるので、ブダイがいなくなると若いサンゴが藻に圧倒されて、自然かく乱(台風や山火事などで生態系が乱れること。自然かく乱でできた空間はさまざまな生物の住み場所になり環境再生の場にもなる)が起きるとサンゴ礁が回復できなくなるというのです。サンゴが死ぬとその表面を覆うように藻が生え、サンゴの再生能力を阻害。草食魚が藻をかじり取って小さな隙間を作ることで、サンゴの再生が行われるようになるそうです。意外な関係があるのですね。
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腸内細菌

2013-09-27 08:30:43 | 宇宙
宇宙航空研究開発機構(JAXA)、理化学研究所などは宇宙飛行士が排せつした便を使い、宇宙での生活が腸内細菌に与える影響を調べる初の実験に乗り出すことを決めたそうです(毎日jp)。宇宙では免疫力が低下するため、免疫に深く関与する腸内細菌の変化を調べ、宇宙飛行士の健康管理や、腸内細菌がかかわる病気の予防の研究に役立てるのだそうです。計画では、国際宇宙ステーション(ISS)に滞在する宇宙飛行士に、打ち上げ前、ISS滞在中、帰還後、それぞれの便の提供を求め、便に含まれる腸内細菌を分析するというもの。ISSでは、宇宙食とは別に整腸効果が期待されるオリゴ糖を摂取してもらい、摂取前後の便を比較するそうです。尿や唾液も集め、地上との違いを調べるとも。無重量環境のISS内では、免疫力の低下のほか、筋肉が落ちたり骨がもろくなったりするなど、老化に似た状態になります。このため、宇宙飛行士の健康管理法は、地上での高齢者の病気の予防にも役立つと考えられています。腸内細菌は糖尿病や肥満、腸の炎症性の病気にかかわっていることが分かっているためり、今回の実験データは、これらの病気の研究にも活用されるそうです。便などは、実験への理解が得られた宇宙飛行士から、2015年以降に提供してもらう予定だそうでう。他国の宇宙飛行士にも協力を要請するのだそうですが、排せつ物の提供は海外では習慣がないため、抵抗が少ない提供法を検討しているとも。
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ノーベル賞有力候補に日本人3人

2013-09-26 08:30:42 | 研究
米国の情報サービス会社「トムソン・ロイター」は25日、日本人3人を含むノーベル賞受賞の有力候補者28人を発表したそうです(YOMIURI ONLINE)。日本人では、鉄を含む超伝導物質を発見した東京工業大学の細野秀雄教授が物理学賞の有力候補に、生理学・医学賞候補には、生物を構成するたんぱく質が体内で分解、再利用される「オートファジー(自食作用)」の仕組みや機能を解明した大隅良典・東工大特任教授と水島昇・東大教授が選ばれたそうです。トムソン・ロイター社は論文の引用回数などを分析して有力候補者を毎年、発表し、2002年から昨年まで183人を選び、27人が実際に受賞しているそうです。今年のノーベル賞は10月7日から順次発表されるそうです。
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アトピー症状改善の化合物

2013-09-25 08:30:56 | 研究
アトピー性皮膚炎の症状があるマウスに特定の化合物を投与すると、体内で皮膚の保湿効果を高める物質が作り出され症状が改善することが確認されたそうです(NHK NEWS WEB)。かゆみのある湿疹が続くアトピー性皮膚炎は、皮膚の表面で水分を保つ保湿効果がある「フィラグリン」というたんぱく質が少なくなり、皮膚の中に異物が入りやすくなることが原因の1つと考えられているそうです。そこで、1000種類を超える化合物を調べ、この中から「JTC801」という有機化合物が、フィラグリンを増やす性質を持つことを突き止めたそうです。この化合物をアトピー性皮膚炎の症状があるマウスに飲ませたところ、1か月半で症状が大幅に改善したというのです。アトピー性皮膚炎は国内に患者がおよそ40万人いるとみられているそうですが、今のところ炎症を抑えるなどの対症療法しかありません。治療薬の開発につながるといいですね。
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はしか国内「排除状態」

2013-09-24 08:30:16 | 研究
厚生労働省研究班は先日、麻疹ましん(はしか)について国内は「排除された状態になった」という見解をまとめたそうです(YOMIURI ONLINE)。乳幼児のワクチンの接種率が近年、95%と高く推移しているためとみられるそうです。厚生労働省は報告書にまとめ、世界保健機関(WHO)の専門家会議に提出し、2015年度までに排除認定を目指すそうです。WHOによると、排除の定義は、国内で感染が1年以上続く土着のウイルスがないことなどがあげられるそうです。患者は2008年に1万人以上出たが、10~11年は400人台、12年は290人余に減ったそうです。このうちウイルス遺伝子の検査をした2~3割の患者のデータを分析した結果、10~12年はいずれも海外から持ち込まれた型で、感染は短期間で収まっていたというのです。土着のウイルスは10年5月を最後に見つかっていないそうです。こうしたことなどから研究班は排除状態と判断したそうです。
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認知症の原因物質の可視化

2013-09-23 08:30:19 | 研究
アルツハイマー病など認知症の原因物質の一つとみられるたんぱく質「タウ」が、患者の脳内に蓄積した様子を可視化することに成功したと先日報道がありました(YOMIURI ONLINE)。タウと結び付いて弱い放射線を出す、特殊な化学物質を開発し、これを注射して、放射線を体外から測定すると、タウの蓄積した場所が浮かび上がるというものだそうです。この技術で検査したところ、アルツハイマー病の患者は、記憶をつかさどる「海馬」という領域にタウが蓄積していたそうです。また、症状が進行した患者ほど、脳内の広い領域でタウが増加していたそうです。さらに、アルツハイマー病とは別の認知症の患者も、タウが脳内に蓄積していたとも。この技術で、発症の早期発見や症状進行度の評価が客観的に可能になりそうですね。
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直径8キロの巨大隕石

2013-09-22 08:30:53 | 日記
先日、ある意味すごいニュースが報道されていました(MSN産経ニュース)。約2億1500万年前に最大で直径7・8キロの巨大隕石が地球に衝突したとの研究結果です。研究チームは昨年、岐阜県坂祝町の川沿いで衝突の痕跡を発見したと発表。今年1月に大分県津久見市の海岸沿いで同様のものを見つけたそうです。これは「オスミウム」という金属元素で、地表では非常に少ないが、隕石には多く含まれるそうで、両県の地層には高い濃度で含まれていたというのです。「同位体」という成分の比率を分析すると、地表に存在するものと異なっており、隕石に含まれていたものと判断したそうです。過去の研究から、隕石の種類ごとに大きさとオスミウムの量には一定の関係があることが判明しているそうで、隕石の直径を3・3~7・8キロと算出したというものです。この隕石の衝突が生物の大量絶滅につながった可能性があるそうです。
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嗅覚とワイン

2013-09-21 08:30:07 | 日記
ワインがまずくなるのは、ワインからごく微量放出された劣化物質が鼻に入って嗅覚を乱し、においを感じさせなくなるからという研究成果が発表されたそうです(47 NEWS)。しかも米国科学アカデミー紀要電子版に発表されたそうです。原因物質は「TCA」で、有機化合物の一種フェノールと塩素、カビにより作られるそうです。果物や肉、酒類、野菜など、風味の落ちたさまざまな食べ物や飲み物にごく微量含まれることも今回分かり、品質劣化の検査法や保管法の改善に役立つと期待されるとしているそうです。
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