おぢのニセコ山暮らし

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核廃棄物処理場「国に一筆書いてもらう」と寿都町長、だけど「一度応募すれば降りられない」のが現実だ

2020年08月20日 | Weblog

午前5時20分を過ぎたところ。

朝霧が漂う朝です。

気温はプラス20度、きょうはこれから雨。

日中は最高気温が24度の予想だ。

さて、

お近くの寿都町の町長が核廃棄物処理施設の調査に応募するというので北海道内はいま大騒ぎだ。

核のゴミ処分場に全国で最初に応募しようというのが寿都町長だから、さもありなん。

町長は「調査だけで処分場の誘致まで考えていない」という。

「町内には活断層もあるわけだし本格的に誘致することはムリだ。文献調査だけで20億円くれるなら、財政が苦しいのでそれを貰う」と考えているらしい。

そんなに甘いものではない。

国は一旦走り出したら、住民がどう反対しようが、止まらなかった例は過去にいくつもある。

古いところでは警察官や反対派に多くの死者が出ても強行した千葉県の「成田空港」、新しいところでは県民が総意で反対する沖縄の「辺野古」だ。

町長は「住民合意がなければ進まないと、国に一筆書いてもらう」という。

ならば、その住民合意を取り付けるため、国はあらゆる手段を行使してくる。

交付金に補助金などなど、湯水のようにカネをつぎ込むかしらん。

国が仕掛けた「ワナ」にすっかりはまってしまい、目先のカネにふるさとを売ってしまっていいのか?

2年間で20億円という札束で横っ面を引っ叩かれ「地元以外の反対に耳を貸すつもりはない」と経産官僚に知恵をつけられた。

原発マネーにどっぷり浸かってしまった原発立地自治体と似たりゴンベだ。

北海道には「道内に処分場は受け入れる意思はない」という条例がある。

これを無視して核のゴミを持ち込むって話でもある。

寿都町には毎年11億円ものふるさと納税があるそうだけど、これもこのまま処理場が進められれば、今後は激減が予想される。

きれいな海と水産、農業、風力発電のある良好なイメージを台無しにし、遠い将来にわたって禍根を残すのが、今回の文献調査の応募なのだ。

外国からの投資が相次ぐご当地周辺のイメージダウンにも一役買う。

10万年もの長きにわたり管理する必要があるという核のゴミの問題。

寿都町長がどう言おうと、ことは単に寿都町だけの問題ではないのだと申しておきましょう。


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