お出かけ

ブログ

松柏会 12月例会

2009-12-10 17:59:55 | お出かけ
 出席者は講師1会員58名であった。先に昼食をとった後定時刻、前回からの5名の訃報経歴等を読み上げ全員起立し黙祷を捧げた。
本日の演題は「ヒンドゥ教とイスラーム:共存と対立の行方」 大阪大学准教授山根聡氏のお話
山根氏は若き頃よりアフガニスタン、パキスタンに渡り、同大学に歴史学など学び公館大使館等にも勤め現地事情等を長期にわたり研究して帰られた。現在同大学の言語研究センターに勤務されている。
インドを含むこの地方は南アジアと称し、歴史は古くムハマドの昔から人種、宗教、言語、抗争の坩堝で簡単に語るのは難しいし、現在でも核を含む世界の争いの発火点になろうとしている。以下戴いた資料の項目だけを列記して内容を省略させていただく。
○南アジアとイスラーム(4億の少数派)
○南アジア地域のイスラムの歴史(紀元610年頃 ムハマド神の啓示を受ける)
○ムスラム社会の拡大
 海路ー軍事制圧ー商人の滞留ー布教活動
○スーフィズム(イスラムにおいて内面を重視する思想・運動、神との合一の思想)
○南アジアのイスラム文化、ペルシャ語文化、インドイスラム建築
○文化熟成:タジ・マハル(写真上)
○ムスラムによる架け橋
 アラビア文化→ギリシャ文化→(アラビア語の翻訳)→ヨーロッパへ
 中国語経由→日本(奈良・平安)、葡西蘭語→(安土)、英仏語→(明治)、
○歴史を記録する文化
 アラビア文字の数字、年号、モスク、墓などの建造物
○イスラムの復興は宗教対立へ
○宗教対立の政治化
○カシュミール問題
○アヨーディヤー事件(ヒンズー過激派のラーマ神寺院破壊)
○ムンバイでのテロ(2008年11月)
○共存と対立の行方
 1. 信仰の相違が政治化において対立ー政治・経済的背景
 2. 国内の社会問題から国際問題へ
   印パ関係、対テロ戦争、周辺地域への波及、経済への影響
◎共存の可能性
 南アジアでの共存の実態ー「社会的寛容」を政治的、経済的にバックアップする