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日高義樹のワシントン・リポート

2007-03-18 19:34:03 | レポート
「米中海軍の対決が始まった ? 」と題して日高義樹氏と米太平洋艦隊司令官:ゲイリー・ラフヘッド大将(写真)との対話形式でパールハーバーの最新鋭イージス駆逐艦「チェイフィ」の艦上で行われた。その要旨は

○第1部 2007年太平洋艦隊が大増強される
・太平洋の空母は6隻に増強される。
・日本周辺に最新鋭のイージス駆逐艦が配備された。
・アメリカ海軍の最新鋭原子力潜水艦バージニア・クラスをはじめ全潜水艦の60%が太平洋に展開する。
・太平洋はあらゆる点でアメリカにとって重要な地域になっている。

○第2部 中国はなぜ海軍力を強化するのか
・中国は安全な海上輸送と貿易を行うために、外洋型の海軍を必要としている。
・中国はこの1年間、潜水艦隊を増強し海上艦艇も増やしている。
・中国は造船能力を強化し、海軍の戦力を増強しているが、まだ外洋型海軍というわけではない。

○第3部 キティホーク事件は何だったのか
・中国の原子力潜水艦は米艦「キティホーク」に接近して極めて近い距離で行動した。
・アメリカ側は中国海軍に正式に抗議を行ったわけではない。
・冷戦時代、ソビエト海軍は極めて攻撃的だった。

○第4部 米海軍はすべてイージス化される
・「チェィフィ」のイージスミサイルSM3は弾道ミサイルを邀撃するためのものだ。
・現在太平洋では60隻ないし65隻のイージス艦艇が行動している。
・日本周辺には18隻の駆逐艦隊がいるが、そのうち10隻以上がイージス駆逐艦だ。

○第5部 イージスミサイルとは
・イージスシステムというのは船に積み込まれた強力なコンピュータとレーダー技術の組み合わせだ。
・イージスの全システムは人間の能力よりはるかに速く反応し行動する。
・イージスは弾丸が弾丸を撃つというものではなく、システムが標的をとらえる。

 中国海軍の増強振りを見て米国はこんど日本金に直して約7兆円の軍事予算を組んだ(中国の10~12倍に当る)。またこれから毎年2隻のイージス艦を造っていくという。米中の増強につられ世界も大軍事費増大の世になろうとしている。そんな中で日本も考えなければならないのではないか。