GOODLUCK'S WORLD

<共感>を大切に、一人の男のスタンスをニュース・映画・本・音楽を通して綴っていきたい

「篤姫」とリベラルな心

2008年08月20日 | Weblog
先日のNHK「篤姫」の中で、こんなシーンがありました。
嫌ってる井伊大老と話し合うために、茶室で二人だけで会うシーンです。
彼が点てたお茶を篤姫が飲んで、
「これほどおいしい茶は初めてじゃ」といいます。

井伊大老も篤姫の言葉に驚きます。
通常は、嫌った人が行った言動をなかなか受け入れられないものだからです。
しかし、篤姫の描き方は最初からとても<リベラルな心>
(分け隔てのなく因習に囚われることなく平等に人や物事に接する心)を持っています。
これが人気の一つだと私は思っています。


篤姫がどうしてこんなふうにできるのか?
・豊富な知識     → 日本の歴史・文学に精通している(教養が豊か)
・好奇心旺盛     → 常に様々なことを知りたい、何故なのかを知りたがっている
・聞く耳を持っている → 多くの情報に耳を傾けながら感じたことを自分なりに表現
・目標を持っている → 島津家の為に、将軍家の為に、日本国の為に

私の結婚観の一つに
「人によって態度や言動が変わるような人は避けましょう。
 分け隔てなくどんな人でも同じ対応ができる人を選ぶべし。」があります。

篤姫はこれができるのです。これは大変大切なことだと思っています。

苦手な人と接するときは押し黙って、後ろの方で静かにしているが、
話しやすい、または言いこめることが容易な人にはべらべらしゃべり、
また過剰な言動で相手を虐めたりもする。

内弁慶と呼ばれる人もこの範疇に入るかもしれません。
小学校や中学校の頃、このような人をよく見かけましたが、
社会にでてもこのような人と出くわすことが多々あります。
その相手が上司の場合はかなり困難な状況となりますが、
決してそんな上司がいつまでも上司ではいることは少ないようです。


何が云いたいのかというと、男性や女性も「篤姫」のように生きて欲しいのです。
そして「篤姫」のような人を選んで共に人生を送って欲しいのです。

<リベラルな心>を持ち続け、好奇心を失わず、
多くのことを知ろうとして、そして独自に学んで自分の言葉で表現する努力をしましょう。
自立を目指すと共に、自律を身に付けなければなりません。
そのためには豊富な知識に基づいた豊かな教養が不可欠なようです。

「嫌っている人の点てたお茶でも、美味しいと思える心」

そこには美味しいと判断できる豊かな教養と
うわべだけで人を判断してはいけないという自らを律する心がかいま見えます。
「このような素晴らしいお茶を点てる人に、あんな非道(安政の大獄)なことができるのか?」


「篤姫」では、幼名が於一(おかつ)だったのが、敬子、そして篤子、
そして天璋院と変わっていきます。
その都度、彼女は与えられた立場で、
しっかりと物事を考え自分の心の信じるままに大人になっていき、
島津家から将軍家、そして日本国のことを考えるように成長していきます。

これから勝海舟や西郷さんとどのようにからみ、
そして最後の江戸城無血開城へと向かうのかじっくり楽しみたいと思います。