春の文芸(その1)
俳句や短歌 令和三年四月
( ゼラニュウム、ノースポール 4/6 )
揚雲雀三密避けて空高く
雲雀鳴く三密知らず空高く (晴風)
※ 河川敷にて、姿は見えず 4/3
揚雲雀は「あげひばり」と読む
子どもの頃は 畑や野原で
よく見かけた(聞いた)ものだ
ヒバリの別語に「告天使」
(こうてんし、こくてんし)がある
4/3 は河川敷で鳴き声だけを聞いた
春灯にページを捲る手は止まず
※ 毎晩 今日こそは早めに寝ようと
決めるのだけれど 気温湿気が最適で
外も静かで 何かに気を使うことなく
読書や一人学びの手は 休むことなく
日付を過ぎる ドアの外では 黒猫が
遊んでとカリカリ、ガリガリと音を立てる
薫風がクローバーには
クローバーの広さだけの風配りゆく
(白川のカエル)
※4/3 今日は 堤防にいると
強めの風が 次々に吹き寄せて来る
だが 冷たさはなく顔や体に当たる風は 心地よい
寒風は 散り始めた桜の枝枝を揺らし
空飛ぶ鳥たちを煽る(あおる)
さあ、お昼は過ぎた そろそろ自転車に乗って 我が家に向かうとするか
薫風に吹かれ初恋の歌を聞く
(晴風)
薫風のざわめきに聞く初恋の歌は
かつての吾に戻して(白川の蛙 🐸)
※4/3 ラジオから ベンチに座って薫風に吹かれていると 村下孝蔵の名曲「初恋」が流れてきた ベンチの近くでは
若い女の子が 二人で何やら
楽しそうな会話を続けている
私は50年も前の何だかざわめく胸のことを思い出した 胸の奥の何かが欠けておるような ジグソーパズルの幾つかが欠けているような そんなモヤモヤした不思議な感じが
山笑うコロナなんぞは知らずして
地震よりかは被害も受けず
※ 4/5 山は 直にはコロナで何の被害も受けない それどころか人の営みこそが 山や野原にいろんな爪痕や害を残すので ヒトがひっそりと生活しているのは 山や野原の方は 歓迎しているかもしれない
豊肥線二両電車が橋渡る三密とかは
程遠くして
※ 4/5 散歩で 毎日のように鉄橋を
見る 川の上を 小さなローカル線が
走っているが 二両編成列車ばかりだ
中には 乗客の姿がほとんど見えない
通勤通学の時間以外は 乗客が
数人もいないのでは?
太古よりふさわしきかと試しをり
得体しれないウイルスめらが
※ 4/5 ヒトがこの世に現れた
ずっと昔から ウイルスという奴は
この地球に存在しているらしい
生き物と物質の狭間に立つ不思議なモノ
自分だけでは増殖できず 他の生物の
力を借りる寄生物とでも言えようか
そのウイルスが ヒトがこの地球に
存在する妥当性や正当性が
あるかどうかについて吟味していると
私にはそんな風に思える
もう少し席は譲らぬ寒風が
春にはやれぬ風差し込みて
※ 4/5 辺りはすっかり春めいて
油断をしていたら 今朝は
冷え込んで 冬に後戻りした感じ
河川敷のベンチに座っていると
北から寒風がビュービュー吹いて
私は思わず身も心もすくめた‥
ps 2021.4.5〜4.25 草稿
4/5 から20日が過ぎ
辺りはすっかり初夏の陽気に
4/5 の寒さが信じられない感じ