目覚めたのは、午前3時過ぎ。昨晩は、早めに床についたので、時間的には就寝時間は足りている。然し、今から起きるのもと布団に居た。何度も眼が覚めるが、最終的に床を離れたのは、8時過ぎであった。昨晩からの雨と風で、銀河の雨囲いが倒れている。
銀河が、我が家に来たのは、丁度この時期であった。捨てられる寸前をもらい受けた。痩せこけておどおどした子猫だった。貸家住まいではあったが鼠が走る。鼠が、バナナが好きだとは知らなかった。蝿取りモチの大きなのに掛かった。銀河はびっくり、後ずさり。
外に出ると帰れなくなり、啼くばかりで近づけない。当時は犬を2匹飼っており、これが恐怖の銀河であった。娘が呼んで待っていると、即効で帰宅した。蚤やダニが付いていて洗われる。きれいに洗わないと、噛み付いて禿げになった。軟らかい耳にはうじゃうじゃ。
此処に来る時には、猫は飼えなかった。だが、置いてくる気持ちはなかった。外に出さないで飼う事が、銀河にとっては可哀想でもあるが、野垂れ死にを想うと忍びない。途中、水戸黄門宜しく散歩に出、他所の猫に孕まされ、それが原因で子宮を摘出した。
その後は、枇杷葉茶をせっせと飲ませ、体力を回復していったが、外には出なくなり、精々が庭を漫遊していた。地震予知能力は素晴しく、部屋中を駆け、天井まで登った。そういった時には必ず、大地震があった。今は、庭に眠っている。毎朝お茶湯を欠かさない。
看取りは、人間も猫も、愛情を注ぐことは同じだ。医学的な延命よりも、自然死が相応しい。唯、病状を和らげたり、快方に向かう手立てはない。傍に居てやれることだけだったが、消えて往く命に対して、向き合うことは動揺も少なくない。17年の歳月に感謝している。
自然には、人間が想うに任せないものがある。科学の発展と称し、原発を稼動させたり、新たなる文書に依って、紛らわしい署名を促す。福島第一原発の現状を踏まえたら、原発は即刻廃炉。チェルノブイリ事故を、第五福竜丸や、ビキニ島を忘れないで。
位置は、北北東に向く。引っ越して来た翌年に種を置いた。芽は出たが、一向に大きくならずで、伐った方がいいかとも思った。その翌年、花が咲き実が生った。